昨夜から『夜と霧』を読み直している。
著者ヴィクトル・E・フランクルはウィーン生まれのユダヤ人。
ウィーン大学医学部神経科教授。
両親、妻、二人の子と共にアウシュヴィッツへ送られ、ひとりだけ生き延びる。
「人間は苦悩に対して、彼がこの苦悩に満ちた運命と共にこの世界でただ一人一回だけ立っているという意識にまで達せねばならないのである。なんびとも彼から苦悩を取り去ることはできないのである。なんびとも彼の代りに苦悩を苦しみ抜くことはできないのである。まさにその運命に当った彼自身がこの苦悩を担うということの中に独自な業績に対するただ一度の可能性が存在するのである。
強制収容所にいるわれわれにとってはそれは決して現実離れのした思弁ではなかった。かかる考えはわれわれを救うことのできる唯一の考えであったのである! 何故ならばこの考えこそ生命が助かる何の機会もない時に、われわれを絶望せしめない唯一の思想であったからである。素朴に考えられる人生の意味といった問題からわれわれは遠く離れていたのであり、創造的な活動がある目的を実現するなどということは思いも及ばなかったからである」
」V.E.フランクル『夜と霧』
著者ヴィクトル・E・フランクルはウィーン生まれのユダヤ人。
ウィーン大学医学部神経科教授。
両親、妻、二人の子と共にアウシュヴィッツへ送られ、ひとりだけ生き延びる。
「人間は苦悩に対して、彼がこの苦悩に満ちた運命と共にこの世界でただ一人一回だけ立っているという意識にまで達せねばならないのである。なんびとも彼から苦悩を取り去ることはできないのである。なんびとも彼の代りに苦悩を苦しみ抜くことはできないのである。まさにその運命に当った彼自身がこの苦悩を担うということの中に独自な業績に対するただ一度の可能性が存在するのである。
強制収容所にいるわれわれにとってはそれは決して現実離れのした思弁ではなかった。かかる考えはわれわれを救うことのできる唯一の考えであったのである! 何故ならばこの考えこそ生命が助かる何の機会もない時に、われわれを絶望せしめない唯一の思想であったからである。素朴に考えられる人生の意味といった問題からわれわれは遠く離れていたのであり、創造的な活動がある目的を実現するなどということは思いも及ばなかったからである」
」V.E.フランクル『夜と霧』