シニア花井の韓国余話

韓国交流50年の会社経営を引退しソウル定住の日本人が写真とともに韓国の案内をします。

校内暴力:いじめが3年間で3.5倍に

2010年09月29日 11時14分00秒 | Weblog
(韓国大手新聞、朝鮮日報 10.7.17記事抜粋)
 「早寝早起きして、朝ご飯をたくさん食べて、できるだけスタミナをつけなくてはならない。素早く売店に走れるよう、ナイキの『エア・ジョーダン』(スニーカー)をはく。母親の財布からこっそり2万ウォン(約1440円)を盗み、体操服を2着用意し、たばこを5箱買っていく。路地裏で『グループ』に会って人間サンドバックにならないよう、わざと遅刻する。毎日が日曜日だったらいいのに」
 ある生徒がインターネット上に、「パン・シャトル生活記」というタイトルで書いたブログの内容だ。「パン・シャトル」とは、学校で力のある「グループ」の生徒が、弱そうな生徒を指名してパンを買って来させるなどのお使いを強要し、嫌がらせをすることを指す。売店への使い走り、体操服や教科書を取り上げる、宿題を代わりにさせるなど、嫌がらせの内容は多岐にわたる。
 最近、こうした現象がいじめの新しいタイプとして浮上しており、学校現場で生徒間のいじめが日常化していることを意味する。青少年暴力予防財団が昨年末、全国64校の小中高校の児童・生徒4073人を対象に調査した結果、「パン・シャトル」をいじめではないと答えた児童・生徒は55.1%に達した。嫌がらせは42%、性的暴行は28.2%、仲間はずれは16.9%がいじめではない、あるいは分からないと答えた。
 いじめの被害を経験する時期は、次第に低年齢化している。同財団による昨年の調査で、被害者のうち小学校のころに初めていじめに遭ったと答えた児童・生徒は61.8%で、2008年(56.1%)よりも5.7ポイント増加した。早い時期からいじめに慣れてしまい、間違ったことだという認識が弱まるというわけだ。
 教育科学技術部の資料によると、学校内で起こるいじめの内容は、嫌がらせ(21%)、仲間はずれ(20%)、暴行、金銭強奪(各18%)、言葉の暴力(12%)、威嚇・脅迫(4%)、性的暴行(3%)の順だった。学校暴力対策自治委員会が発表した小・中・高校生に対する暴力の審議件数は、05年の2518件から06年には3980件、07年は7667件、08年には8813件と急増し、3年間で3.5倍に増加したことになる。
 警察庁が今年3月、ハンナラ党の朴英娥(パク・ヨンア)議員に提出した資料によると、昨年、学校内でのいじめで検挙された生徒は、計2万4825人に上った。このうち、単純ないじめが1万6039人、金品強奪が6017人、性的暴行が381人だった。専門家らは口をそろえて、「これ以上、学校内でのいじめを個人や学校で起こるささいな問題として軽視してはならない」と警告を促している。


最新の画像もっと見る

コメントを投稿

ブログ作成者から承認されるまでコメントは反映されません。