シニア花井の韓国余話

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韓国の「高校学習指導要領」問題

2010年09月27日 18時58分50秒 | Weblog
韓国の「高校学習指導要領」問題                                09.12.27/10.9.27
09年12月25日に、日本の「高校学習指導要領解説書」が発表された。
日本では、領土問題に「竹島」が明記されていないことを、韓国に対する配慮だとして、批判が出ているが、韓国は日本が「配慮?」したことをどのように評価しているのだろうか。
韓国の大手新聞の関連記事の抜粋で考えてみたい。
●【独島問題】「あまりにも日本的…」政府、修辞学に対応苦心       中央日報 09年12月25日
「言葉に出さずに言いたいことは全部言う」。日本特有の修辞学が、一日中韓国政府を混乱に陥れた。独島(竹島)や韓国、紛争など敏感な単語を書かずに領有権主張を固守した高校学習指導要領解説書である。核心は「中学校での学習をもとに」という言葉にある。数単語にすぎないこの句節の中に、日本は言いたいことをすべて盛りこんだ。独島領有権主張を明記した中学校解説書を援用し「独島は日本の領土」という教育を強化するというメッセージと韓国との関係を害したくないというメッセージを同時に盛りこんだのだ。政府当局者は「あまりにも日本的な表現」と寸評した。
●日本「独島は日本領土」、政府は日本大使呼んで抗議           中央日報 09年12月25日
柳外交通商部長官は12月25日、重家在韓日本大使を外交部に呼び、日本政府が高校学習指導要領解説書で独島(竹島)領有権を主張する内容を記したことについて厳重抗議した。
●日本、政権変わっても独島領有権を主張                  中央日報 09年12月25日
日本の文科省が高等学校学習指導要領解説書の改訂版に、独島(竹島)という地名を明記せず、間接的な表現で独島領有権に対する主張を明確にしたものと24日、確認された。日本政府は25日、こうした内容を記した解説書改訂版の内容を発表する予定だ。
●独島(竹島)をめぐる日本の「言葉遊び」                    朝鮮日報 09年12月26日
 12月25日、日本政府は独島を「日本の領土」と記述していない、高校地理歴史の学習指導要領解説書を発表した。日本メディアは、「韓国に対する配慮」と報じたが、文科相は「竹島を日本固有の領土として認識させようとする点については、何ら変更はない」との姿勢を示した。昨年発表された中学校社会科の学習指導要領解説書では、「日本と韓国の間で、竹島をめぐる主張に違いがあるという点などについて…理解を深めさせることも必要だ」と記されていた。今回の高校地理歴史解説書は、「中学校での学習内容を土台として、領土問題を取り扱う」としているため、「竹島」の表現こそ明記していないが、高校でも「竹島は日本の領土」として教育するよう指示していることに変わりはない。
 日本が独島問題について、韓国のご機嫌取りをするかのような対応に出たという印象だ。「二歩進んで一歩退く」といった行動を繰り返しながら、日本は「竹島は日本固有の領土」と教科書にまで記述するようになった。問題は韓国政府が、こうした言葉遊びをどう受け止めるかということだ。
●独島:川端文科相「日本の領土との見解に変更なし」            朝鮮日報 09年12月26日
 日本の文科大臣が、独島(竹島)は日本の領土だと明言し大きな波紋が予想されている。
 川端文科相は25日、閣議後の記者会見で、「竹島はわが国固有の領土ということを正しく認識させることに何ら変更はない」と述べた。隣国との「友愛と共生」をモットーに掲げる鳩山首相の民主党政権が発足して以降、現職閣僚が独島を自国の領土だと主張したのはこれが初めてだ。

●独島:日本の指導要領解説書、直接表現避け領有主張         朝鮮日報 09年12月26日
 日本の文科省は25日、高校の地理歴史の新学習指導要領解説書を発表し、領土問題に関しては、独島(竹島)という表現を直接明記しなかったものの、独島の領有権を引き続き主張する内容を盛り込み、韓日間で外交的な緊張が高まっている。
 民主党政権は結局、今回の解説書で二つの実利を狙ったと言える。「竹島」という表現を明記せず、韓国側の反発をできるだけ軽減する一方、「中学校における学習に基づき」という表現を新たに盛り込み、教育現場では独島は日本領だと教育するという内容だ。

(投稿者注)ここに掲載した記事抜粋は、ほんの一部でしかない。また、掲載した記事は抜粋なので、実際の記事はこの何倍もの記事になるし、ここに掲載していない関連記事も何倍もある。日本では、この問題でこんなに多くの関連記事が掲載されただろうか。多くはないだろう。これを見ても、竹島問題だけでなく、日韓の過去の歴史問題に関して、日韓に大きな温度差がある。しかし、現民主党政権を含めて歴代の政権は、それを感じないまま、対応してきたのだ。現民主党政権は親韓政権をアッピールしようとして、鳩山夫人をも巻き込んで色々のリップサービス(?)的言動が見受けられる。
●鳩山首相「在日同胞の参政権、積極的に結論を出したい」         中央日報 09年10月9日
鳩山首相(当時)は09年10月9日、天皇の来年度の訪韓問題に関し、「天皇も思いを強く持っていると理解している」と述べた。大統領府で李大統領と首脳会談を行った後の共同記者会見で、このように明らかにした。また過去の問題に関し「歴史に対しては積極的、前向きに、常に真っ直ぐに見つめる勇気を持つべきだと私は話してきた」とし「それは新しい政府の中でも重要な考えとして位置を占めている」と述べた。
●小沢民主党幹事長(当時)が来韓「天皇訪韓、韓国民が歓迎すれば可能」中央日報09年12月12日
韓国の大学生たちと話し合った同氏は、日本の植民地支配を謝罪した。歴史に言及したときは「韓半島南部の権力者が日本の国家を樹立した」とまで語った。日本の有力政治家にはめずらしい姿勢だ。
●「韓日中の共通教科書は望ましい」…大統領府が歓迎           中央日報 09年10月9日
「韓国と日本、中国が共通の教科書を作るのが最も理想的」という岡田外相(当時)の発言に対し、大統領府と外交通商部が8日、歓迎の意を表した。「長期的に正しい方向」という反応だ。
●日韓交流おまつり開幕式(9月20日、東京・六本木ヒルズアリーナ)  産経新聞 09年10月17日
 「ヨロブン アンニョン ハシムニカ(みなさん こんにちは)、私は日本国総理夫人(当時)の鳩山幸です」 日韓両国のVIPや関係者で超満員となった会場の人気を独り占めにしたのは、先月、ファーストレディーになったばかりの彼女だった。 幸さんが冒頭、韓国語であいさつを始めると、地鳴りのような大きな拍手。さらに“韓流ブーム”を取り上げて、「私の母は90歳なんです。でも85歳で韓国ドラマにのめり込み、ハングルの勉強を始めました」とのエピソードを紹介。韓国人のプライドを“くすぐる術”もなかなかのものではないか。
●「若さの秘訣は韓国ドラマ」 鳩山首相夫人、韓国紙と会見      産経新聞 09年12月16日 
韓国大手紙、中央日報は鳩山首相(当時)夫人との単独インタビューを2ページで特集した。韓流ファンとして知られる幸さんは、外国メディアの中で初めて韓国紙の単独インタビューに応じ、改めて“親韓派ぶり”を示した形だ。中央日報は「幸夫人の特別な“韓国愛”が反映された」と評価している。
(投稿者注)抜粋記事の掲載が長くなったが、韓日の歴史問題や竹島問題は長年の課題なのだが、解決どころか前進すら感じられないのではないだろうか。
前政権も、首相・夫人・幹事長・外務大臣等々が、韓国におべっかとも見える言動をしているのだが、韓国側には全然評価されていないのだ。
何故だろうか、それは根本的に韓国側と日本側の意識・考え方の違いにある。
韓国は日本の植民地から解放されて60余年。学校教育の中で「反日・克日」教育を徹底的にやってきた。何も知らない、真っ白な子供を徹底的に洗脳してきた。
国家を挙げて「反日教」という宗教を布教してきたようなものだ。全ての国民が「反日教」の狂信的な信者になっているのだ。今から40年以上前の、朴大統領時代に「反日教」が確定したと思う。
植民地時代の反日・抗日運動の関係者の多くを英雄に創りあげている。どこまで事実か事実でないかの客観的な検証がされないまま、何人もの英雄を創りあげたように感じる。
日本では英傑・英雄の伊藤博文を暗殺した人物も韓国では英雄になっている。
「反日教」の狂信的な信者である、韓国人に過去の問題に関して、客観的に検証しましょう。と、言ったところで受け入れられることはないだろう。
例えば、忠臣蔵では吉良上野介が極悪で、浅野内匠頭や大石良雄は善人になっているが、どこまで本当だろうか。また、源義経伝では、兄頼朝が悪人で、義経が善人になっているが、本当だろうか。
どちらも、後世にドラマ化(芝居)され、そのイメージが定着してしまい、その後、客観的な検証がされないし、されても納得する人は少ないだろう。「反日教」はそれと同じなのだ。
日本人が考えるほど生半可なものではない。
日本側が、冷静に客観的に「是々非々」の話をしようとしても何の解決にもならない。韓国側は「非々非々」なのであり、日本が全て「悪」で、韓国が全て「善」であることが韓国民に刷り込まれているのだから、韓国政府としても、今更、客観的に検証しましょう。とは言い出せないだろう。国民の強い反発を受けて、政府が倒れるだろう。
韓国との交渉は、日本側がしっかり腹をくくって対応しないと、解決どころか前進もない。
日本が腹をくくり、大喧嘩になろうとも、日本の考えを押し通すことにより、将来的に「雨降って地固まる」で、お互いに理解できる関係になれると思うが、日本側に腹をくくるだけの、意思統一を推し進める強力なリーダーが出てこなければ困難だろう。
しかし、今回の件に関して、韓国政府は過去に比べて自制しているようだし、次の記事のような書籍も出版され、少しは新しい時代が来ているようにも感じる。
●100年前のような辱めを受けないために                   朝鮮日報 09年12月26日
『韓国論壇』イ・ドヒョン代表『19世紀末の韓国と日本』連載。「来年は国恥(日本による韓国併合)から100年がたつ。日本特派員を務めていた30年前から、日本と韓国がいかにしてその植民地という歴史を歩むことになったのかを究明したかった。かつて本紙の日本特派員や論説委員を務めたイ氏(76)は、1989年に月刊誌『韓国論壇』を創刊し、代表的な保守派のジャーナリストとして活発な活動を繰り広げてきた。イ氏は今回、19世紀末から1910年までの間、日本と韓国で起こった出来事を、事実に即して比較する特集記事『19世紀末の韓国と日本-1853年から1910年まで』の連載を始める。来年(10年)1年間にわたって連載される記事のうち、第1号のタイトルは、「日本:歴史を変えた黒船来航、韓国:骨肉の争いの始まり」。日本については、開国のきっかけとなった1853年のペリー来航と、これに対する対応をめぐって江戸幕府や朝廷が苦慮する場面を、そして韓国については、同じ時期に「喪家の犬」と呼ばれたイ・ハウンが、息子の高宗(朝鮮王朝第26代国王)の即位を受け、安東金氏と権力闘争を繰り広げる場面をそれぞれ綴り、両者を比較した。「1910年の国恥の3カ月前、日本の細井肇が執筆した『現代漢城(ソウル)の風雲と名士』という本がある。この中で朝鮮は、“上は帝王から、下は庶民に至るまで、国是も理想も何もない国だ”と描写されている。このように辱めを受けることを、二度と繰り返さないためにも、当時のことを正しく学び、気を引き締めなければならない」

(投稿者注)実際の内容は本当に客観的な内容になるのかはわからないが、韓国としては従来よりは客観的な内容にはなるのだろう、と期待しているのだが。
日本でも過去の日韓関係を客観的に分析する時代にならなければ、隣国、韓国との関係の修復は遠いものとなるだろう。
臭いものに蓋をしたり、意味わからず謝っているだけでは、真の関係修復は出来ないだろう。
それには、強力なリーダーの出現が不可欠のように思う。
それまでは、腹をくくっていないリーダーが、リップサービスで韓国側に過度な期待をさせることのないようにしなければならないだろう。
過度の期待の反動が、もっと関係を悪くすることになることを、肝に銘じるべきだろう。
最近では、尖閣諸島の問題で中国と対立しているが、現在の日本の政治家のリーダーシップでは解決が困難なように思う。


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