韓国大手新聞 朝鮮日報 13年12月29日
高価なパック商品増えるも実際は一般旅行商品と大差なし
「子どものため」を口実に育児用品を大量に購入
妊娠中のキム・ナヨンさん(27)は12月初め、夫と一緒にグアムへ4泊5日の「胎教旅行」に出掛けた。よくのぞく育児関連のオンラインコミュニティーで胎教旅行が話題になっているのを見て「私も子どものために海外旅行に行こう」と決めた。妊娠中にグアムに旅行したという母親たちからは「グアムでは絶対にPブランドの子ども服を買うべき」「100万ウォン(約10万円)分の子ども用品を買ったら飛行機代の元が取れる」といったアドバイスが相次いだ。
キムさんもグアムで200万ウォン(約20万円)分の子ども用品を買い、総額600万ウォン(約59万円)余りを使った。だが、今では旅行したことを後悔している。キムさんは「夫が旅行中『ショッピングばかりしている』と腹を立て、嫌な気分になった。胎教旅行といえるほどのプログラムもなかった。余計なことをして逆に胎教に悪かったと思う」と話した。
妊娠中に国内外を旅行すると胎児に良い影響があるという触れ込みで始まった胎教旅行は、ここ1-2年、若い妊婦の間で流行のようになっている。妊娠初期と後期の長距離旅行は危険だが、3-8カ月の間はたくさん歩いて体を動かした方が胎児の健康に良い、というもっともらしい名分も付いている。
一部の旅行会社は「グアム・ベビームーン(胎教旅行)パック」「ハワイ胎教旅行専門」などとうたい、先を争って胎教旅行のパック商品を販売している。大抵は一般の旅行商品よりも30万-50万ウォン(約3万-5万円)高い。
10月に夫と香港へ旅行したという妊娠6カ月のチョン・ウンジュさん(31)は「ほかの人に後れを取ってはいけない、という思いもあったが、胎教旅行と言って夫や義理の両親たちの許可を得ることができたため、費用が少し高くても甘受せざるを得なかった」と打ち明けた。旅行会社の商略と妊婦たちのニーズがマッチしているというわけだ。
こうした胎教旅行は大抵、数百万ウォン(数十万円)分の子ども用品やブランド品を買いあさるショッピング旅行となっている。12月22日に確認したところ、ポータルサイトには「ハワイの子ども用品は韓国の半値」「手当たり次第に買ってきた」「子ども用品のせいか、税関で全く引っ掛からない」といった感想が1日30-40件ずつ掲載されていた。逆に「胎教のために行ったのか金を使うために行ったのか分からない」「子どもが生まれてすぐに『お母さん、ショッピングに行こう』と言いそうだ」といった自嘲めいたコメントも数十件ずつ書き込まれている。
専門家らは胎教旅行の流行に懸念を隠さない。高麗大社会学科のアン・ホヨン教授は「若い妊婦の間で胎教が大きな話題になるや、市場(旅行会社)がこれを活用して胎教旅行を生み出したようだ。『胎教をきちんとしないから子どもが取り残される』と非難されないため、皆が流行に乗り遅れまいとしている」と指摘した。また、仁荷大消費者学科のイ・ウンヒ教授は「妊婦たちが『子どものため』を口実に自分の虚栄心を満たしているのではないのか、冷静に考える必要がある。他人のまねをして胎教旅行に出掛ける消費形態が、むしろ子どもに悪影響を与えることもある」と懸念を示した。
高価なパック商品増えるも実際は一般旅行商品と大差なし
「子どものため」を口実に育児用品を大量に購入
妊娠中のキム・ナヨンさん(27)は12月初め、夫と一緒にグアムへ4泊5日の「胎教旅行」に出掛けた。よくのぞく育児関連のオンラインコミュニティーで胎教旅行が話題になっているのを見て「私も子どものために海外旅行に行こう」と決めた。妊娠中にグアムに旅行したという母親たちからは「グアムでは絶対にPブランドの子ども服を買うべき」「100万ウォン(約10万円)分の子ども用品を買ったら飛行機代の元が取れる」といったアドバイスが相次いだ。
キムさんもグアムで200万ウォン(約20万円)分の子ども用品を買い、総額600万ウォン(約59万円)余りを使った。だが、今では旅行したことを後悔している。キムさんは「夫が旅行中『ショッピングばかりしている』と腹を立て、嫌な気分になった。胎教旅行といえるほどのプログラムもなかった。余計なことをして逆に胎教に悪かったと思う」と話した。
妊娠中に国内外を旅行すると胎児に良い影響があるという触れ込みで始まった胎教旅行は、ここ1-2年、若い妊婦の間で流行のようになっている。妊娠初期と後期の長距離旅行は危険だが、3-8カ月の間はたくさん歩いて体を動かした方が胎児の健康に良い、というもっともらしい名分も付いている。
一部の旅行会社は「グアム・ベビームーン(胎教旅行)パック」「ハワイ胎教旅行専門」などとうたい、先を争って胎教旅行のパック商品を販売している。大抵は一般の旅行商品よりも30万-50万ウォン(約3万-5万円)高い。
10月に夫と香港へ旅行したという妊娠6カ月のチョン・ウンジュさん(31)は「ほかの人に後れを取ってはいけない、という思いもあったが、胎教旅行と言って夫や義理の両親たちの許可を得ることができたため、費用が少し高くても甘受せざるを得なかった」と打ち明けた。旅行会社の商略と妊婦たちのニーズがマッチしているというわけだ。
こうした胎教旅行は大抵、数百万ウォン(数十万円)分の子ども用品やブランド品を買いあさるショッピング旅行となっている。12月22日に確認したところ、ポータルサイトには「ハワイの子ども用品は韓国の半値」「手当たり次第に買ってきた」「子ども用品のせいか、税関で全く引っ掛からない」といった感想が1日30-40件ずつ掲載されていた。逆に「胎教のために行ったのか金を使うために行ったのか分からない」「子どもが生まれてすぐに『お母さん、ショッピングに行こう』と言いそうだ」といった自嘲めいたコメントも数十件ずつ書き込まれている。
専門家らは胎教旅行の流行に懸念を隠さない。高麗大社会学科のアン・ホヨン教授は「若い妊婦の間で胎教が大きな話題になるや、市場(旅行会社)がこれを活用して胎教旅行を生み出したようだ。『胎教をきちんとしないから子どもが取り残される』と非難されないため、皆が流行に乗り遅れまいとしている」と指摘した。また、仁荷大消費者学科のイ・ウンヒ教授は「妊婦たちが『子どものため』を口実に自分の虚栄心を満たしているのではないのか、冷静に考える必要がある。他人のまねをして胎教旅行に出掛ける消費形態が、むしろ子どもに悪影響を与えることもある」と懸念を示した。