シニア花井の韓国余話

韓国交流50年の会社経営を引退しソウル定住の日本人が写真とともに韓国の案内をします。

【社説】優先すべきは中ロの機嫌より国民の安全

2014年07月30日 08時00分00秒 | Weblog
韓国大手新聞  朝鮮日報14年7月28日記事抜粋
 ロシア外務省は7月25日、米国の終末高高度防衛ミサイル(THAAD)の韓国配備問題について「北東アジア情勢にマイナスの影響を及ぼし、北朝鮮の核問題解決にも困難を招く」として反対の意向を明らかにした。中国も先日、国営新華社通信を通じ「THAADの韓国配備は(韓国と)中国との関係を犠牲にするもの」と報じた。米国は「在韓米軍のTHAADは北朝鮮によるミサイルの脅威に対抗するためのもの」と説明しているが、中国とロシアは「自分たちを狙ったもの」という疑いの念を持ち続けているようだ。
 THAADは地上に配備されたXバンドレーダー(最大探知範囲1800キロ)によってまずミサイル発射を探知し、高度40-1500キロの上空でこれを迎撃するものだ。韓国国内でも左翼グループなどが「THAADは北朝鮮の核兵器やミサイルを抑止することができないだけでなく、中国やロシアとの関係も悪化させる」として反対の姿勢を明確にしている。彼らは「在韓米軍がTHAADを配備することで、韓国は米国中心のミサイル防衛(MD)体制に組み込まれる」とも主張している。
 結論から言えば、韓国はMDであれTHAADであれ選んでいる余裕はない。北朝鮮の核兵器開発によって生存の脅威にさらされているのは、他でもない世界中の国々の中で韓国だけだ。近い将来、北朝鮮が核兵器を実戦配備するようになれば、韓国は完全に首根っこをつかまれるような立場に追い込まれてしまう。そのため韓国にとって最優先の課題は、北朝鮮の核ミサイル攻撃を阻止すること以外にない。それ以外の政治的・外交的な問題は全てその後に考えるべきことだ。
 現在、韓国軍が保有するミサイル防衛体制は、北朝鮮のミサイルが最終的に着弾する直前になって迎撃するものだ。そのため万一迎撃に失敗すれば、次に打つべき手立てはない。飛来するミサイルが核ミサイルであればなおさらだ。もしこのような立場に追い込まれた場合、普通の国であれば最終落下段階より前、つまりミサイルが飛び始めた直後と飛来する段階でも迎撃できるようにするのは当然のことだ。THAADはまさにこの飛来する段階での迎撃システムなのだ。
 韓国に配備されたミサイルが、中国やロシアから米国に向かうミサイルを迎撃するのは、技術的に考えて不可能だ。韓国のはるか北方から発射され、アラスカの方向に向かうミサイルを、韓国から発射されたミサイルが追撃し迎撃することは常識的に考えてもあり得ない。韓国国防部(省)も「THAADの作戦範囲が韓半島(朝鮮半島)以外にまで及ぶことは考えられないため、中国やロシアにとって直接の脅威にはならない」とコメントした。韓国政府と韓国軍は今後MD問題について、これ以上他国の言うことを気にする必要はない。北朝鮮による核兵器の脅威からどうすれば国民の生命と財産を守れるのか、まずはこの観点にのみ立って判断を下さねばならない。








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