龍体力学覚え書き

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「御岳巡礼」読了

2021-06-23 12:28:34 | book
講談社学術文庫「御岳巡礼(現代の神と人)」(青木保著)を読了。

ここ1週間ほどこの本を読んでいる最中に、長野県は木曽地方出身のジョッキーがマーメイドステークスで重賞初勝利をあげたのには驚いた。たまたま漠然と手にとったこのタイミングは「絶妙!」だったのに、それを実利面で活かせなくて天を仰いだのは先日の午後。

それはさておき、山岳信仰の聖地のひとつである木曽の御岳山の信仰や関連団体についてを文化人類学者の視点で記述した本で、かつてこのテの本はそれなりにチェックしていたつもりだったが、ずっとノーマークであった。

この時期に読むべき本・・・だったのかも?

普通に役小角さん系の山なのだろうと思っていたものの、御岳山にはあまりその影響が濃く残っていないとのこと。不思議だ。

初期の修験者さんたちから連綿と修験の命脈が地元に大々的なかたちでキープされていたわけではないようで(木曽地方の山中奥深く。人が生きていく上で地理的に厳しかったせいもあるかもしれぬ)、江戸期に関東や尾張の人物によって「再興」されたとのこと。

そして特徴的なのは、「神」をおろす儀式が盛んだったことらしい。昭和50年代半ばのフィールドワークに基づく書物ゆえ、今はまた事情が変容している可能性もあるが、御岳大神をはじめお不動さんや大黒天さん時には弘法大師までも、40以上にもおよぶ数々の神様がおりてくるそうな。山としてのオリジナリティがあるし、あの場所にはそういう一面があったとは・・・。なんか凄そうである。

面白かったのは、全国規模の御岳系の宗教団体の何代目かのトップになった人が、競馬予想の当たる占いの達人だったというエピソード。唐突にそんな話が出てきて、読んでいてニヤニヤした。

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