いーちんたん

北京ときどき歴史随筆

マンジュの森ーーヌルハチの家族の物語48、チュイン冷遇される

2019年02月21日 18時49分31秒 | マンジュの森 --ヌルハチの家族の物語
弁解はしない、というチュインにヌルハチは言う。

私は年老いて国事を采配できないからおまえに執政させたのではない、委ねただけだ。
私のそばで育った子供に執政させ、衆が従えば、皆が認めるだろうと思ったからだ。
それなのに父から生まれた四人の弟と父の信頼する五大臣をあのように追い詰めるとは、執政させている意味があろうか、と。


それ以後、(チュインの財産の中から)次男のタイシャンに部衆五千戸、牧群八百頭、銀一万両、
勅書(明との貿易割り当て書)八十本を与え、
それ以外のベイレにもそれぞれそれより少なく分け与えた。

外征に行く際もチュインを信用しなくなり、連れて行かずに留守をさせた。


すると、留守の城中でふて腐れたチュインは、四人の側近を集めては愚痴を言った。

自分の部衆を弟たちと均等に分けるなんて耐えられない、死んだほうがましだ、
生きている価値もない、おまえたち一緒に死んでくれるか。

―――と言ってみたかと思えば、
今回の汗父のウラ征伐は無謀もいいところだ、
あんな強大な相手に挑んで勝てるはずがない、死んでしまえばいいのだ、
と呪いの書を書き、側近らと呪いをかけて燃やす、という悪ふざけまでする始末である。

ウラに負ければいいのだ、もし負けて帰ってきたら、
汗父と弟たちを城に入れてやらないぞ、とまで暴言を吐いた。

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遼寧省の撫順市新賓満族自治県永陵鎮

ホトアラ城




前述のとおり、ホトアラ城は、ヌルハチが先祖代々暮らしてきた土地に建てられた。
ここでは、その跡地にタクシの家を再現している。

つまりはヌルハチの生家である。


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