選挙ブログ

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06都城市長選

2006-02-05 | 大分・宮崎
 
 2月5日、都城市長選挙の投開票が行われた。
 旧都城市・山之口町・高城町・山田町・高崎町の合併による選挙であった。


=前回市長選=

 04年11月28日、都城市長選挙投開票が行われ、前県議の新人・長峰誠(35)が、42歳年上の、6選を目指した現職・岩橋辰也(77)を破った。

 長峰は全国最年少の市長となった。
 九州では幸山政史・熊本市長(39)、江口隆一・熊本県水俣市長(39)と共に3人目の30代市長となった。
 岩橋は九州最高齢の市長であった。

 岩橋は、JA都城を中心に800を超す企業・団体の推薦と保守系市議の大半の応援を得て、徹底した組織選挙を展開、市政継続を強調した
 盤石の体制であった。

 長峰は「多選批判と世代交代」・「市政刷新」を訴え、精力的な「草の根選挙」で勝利した。

【前回の開票結果】
 
当選  長峯 誠 323 無・新

落選  岩橋辰也 290 無・現

投票率58.53%

=構図=

 市長選には元県議・堀之内憲一氏と、旧都城市長・長峯誠の一騎打ち。

 堀之内は、新たな開発よりも既存商店街の活性化を優先する「コンパクトシティ」の実現を目指す。
 農家を中心に支持を広げる。
 前回長峯に破れた元都城市長・岩橋辰也の支援も受けた。

 長峯は、都城インターチェンジ周辺への企業誘致・雇用創出、行財政改革を提唱する。
 前回同様「若さ」を押し出して、改革の必要性を訴えた。

 
=開票結果=

当選  長峯 誠  675  無・新

落選  堀之内憲一 289  無・新

(投票率70.41%)

 合併まで旧都城市長を務めた長峯誠が、元県議の堀之内憲一を大差で破り当選、新市の初代市長となった。


=見解=

 長峯市長は、元参議院議員・長峯基を父に持つ。
 松下参議院議員、江藤拓衆議院議員とは盟友関係にある。
 (江藤は、自民党議員であり、様々な理由から表立って活動できない)
 長峯基と上杉の対立の原因には諸説あるが、年齢の近い長峯誠・松下新平と江藤拓との接近が、江藤隆美と対立関係にある上杉を刺激したとの説が有力である。
 
 「多選・高齢」現職が、長年培ってきた組織を率いて圧勝する。
 そのような構図が、保守王国・宮崎でも崩れつつある。 
 
 元自民系の若手が、自民本流にいる大物を、自民の一部も含めた大きな枠組みで倒す。
 組織力では、長峯陣営を、旧市長陣営がそれを圧倒していたのは明白である。
 構造自体は、松下の参院選と同じである。
 組織にとらわれ硬直化しないことを願いつつ、長峯市政に注目していきたい。

  
 また、宮崎県知事選において、出身地である都城で東躍進が伝えられる。
 激しい市長選が、既存組織外にいる市民の政治意識に火をつけた結果ではないだろうか? 
 前回市長選から投票率が大幅に上昇している。
 それにもかかわらず、堀之内の得票が岩橋の得票と変わらない。
 前回棄権した票は、長嶺に回った。
 
 延岡市長選と合わせて、東の躍進の一因に、市長選があったとみる。