選挙ブログ

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07北九州市長選  

2007-01-27 | 福岡・佐賀・長崎
 北九州市長選は、2月4日に投開票される。
 候補者は、自公・柴田高博、民主・北橋健治、共産・三輪俊和である。

=経緯と構図=

【労使一体】

 北九州市では民間労使一体の市長選が、40年間続いてきた。
 発端は、66年の、市職員労働組合のストである。
 これを切っ掛けに、民間労組と官公労との間に、亀裂が入った。
 67年市長選で、民間労使統一候補として自民・民社推薦の谷伍平が当選する。
 これが市長選における民間労使共闘の始まりである。
 
 末吉市長初当選の87年まで、自民と社共を軸とした保革の構図は残っていが、2期目の91年以降、共産を除く各党が末吉市制の総与党となる。
 そして現在、北九州市議会は自民・民主・公明で与党を形成している。
 
【労使分裂】

 国政では、自民、民主の2大政党化が定着してきた。
 それでも、市長選での自民・民主対決は、現実味に乏しいと思えた。
 しかし、小沢一郎の「相乗り禁止原則」が状況を一変させる。
 
 末吉市長は『労使一体』は北九州の財産とし、後継の一本化を要請していた。
 しかし、民主は、小沢指令により自民への相乗りができない。
 こうした中で、民主は、自民の北橋支持による一本化を目論む。
 この形での相乗りならば、小沢の理解も得られると踏んだからだ。
 
 しかし、自民にとって北橋での一本化は、乗れない案であった。
 自民には衆議院選で戦ってきた北橋への反発は予想以上に大きかったのだ。
 反北橋の観点から、末吉の6選を支持する向きさえ出てきた。
 そんな中で、自民は、柴田を独自候補として擁立することになる。
 
 こうして、来年の北九州市長選は選は自民・民主対決の構図となった。 
 北橋を支援してきた新日鉄は、関係企業に対し北橋を支援しないよう要請した。
 民間労使一体型選挙の終焉を迎えた。

=見解=
 
 民主は、愛知同様、強固な相乗りを崩してまで「賭け」にでた。
 参議院福岡選挙区が2人区なため、福岡市・北九州市・福岡県の首長選が大一番である。 
 
 労使一体が崩れたのは、民主・北橋にとって不利要素といえる。
 だが、自民・柴田は官僚出身である。
 「北九州市民党」という観点からは、知名度・実績から北橋に分がある。
 
 自公が組織力で民主・北橋を圧倒する有利な展開である。
 しかし、地元のリーダーとして、民主・北橋には知名度・実績がある。
 自公は柴田の官僚色をいかに打ち消すかが課題になる。 

 注目は「小倉の庄ちゃん」こと自見庄三郎元郵政大臣である。
 前回は優勢注目区となってしまい、大逆風の中で落選となったが、北九州における地盤は強固であり、郵政・医療など職域団体からの信頼も厚い。
 
 国民新党本部は民主党との共闘を打ち出しているが、その本音は「有利な条件での自民党復党」である。
 民主党が自民党を追い詰めることは歓迎だが、自分の足元が崩したくはない。
 しかし、民主の北九州市長選勝利をステップにした参議院での躍進がなければ、その復党自体がかなわない。
 当面、国民新党・自見の動きを注視していきたい。


=福岡市長選=

 民主・吉田が自民現職・山崎を破る。 
 
=展開=

社民党福岡県連合は、北九州市長選に立候補を表明している元民主党衆院議員、北橋健治の推薦を決めた。

(1月18日)

 北九州市長選で、自見庄三郎・元郵政相が代表の政治団体「市民連北九州」が、市長選に立候補する前民主党衆院議員の北橋健治の推薦を決めた。
 市民連北九州は超党派での政治活動を目指して設立。
 05衆院選で自見を支援した自民系会派の市議のほか、民主系会派の市議らが参加している。
 北橋は「市民党」を掲げて保守層の支持も取り込む構えで、自見は「市民の目線で地方政治に取り組む北橋氏を応援する」としている。
 国民新党も北橋氏の推薦を検討している。
 
 市議会の自民党系会派は議長選や05年衆院選を巡るしこりから、市民連北九州に加わった会派と、柴田氏の擁立で中心的役割を果たした会派とに分裂している。

=見解=(1月19日)

 組織戦で劣勢に立たされていた北橋にとって、この上ない朗報。
 北橋が組織力で柴田に迫れば、知名度・実績からは、俄然有利だ。
 しかし、実力者自見が、郵政選挙で自・公の落下傘に敗北した土地柄。
 実績・知名度に胡坐をかかず、市民に争点を示すことが、勝利に繋がる。


=久留米市長選=(1月20日)

 民主は独自候補を立てず、自民党との相乗り。
 無投票で、現職が当選の見込み