26 日露関係Ⅱ(第1次世界大戦~1945) -5-
ⅰ 第1次世界大戦 -5-
■まとめと考察 1/2
1 「大戦前の日露関係の状況」の描き方
●「ロシアが東アジアでの南下政策を欧州方面に変えたこと」を書いていない。 → △ 5社:東京書籍、教育出版、日本文教、清水書院、学び舎。
※新興の小国日本はロシアの南下(=日本の危機)を防止するために、非常な決心をして大国ロシアと戦った。「日本史」でその結果:目的達成を無視してはいけないだろう。
2 「大戦中の日本の状況」の描き方
●日本の「山東半島」「太平洋の島々」「地中海」での戦いをすべて書いていない。 → × 東京書籍、教育出版。
●同、一部書いていない。 → △ 4社:帝国書院、日本文教、清水書院、学び舎。
※「外国との過去の戦争・紛争」については、あらましぐらいは知っていないと、”国際化の進んだ社会”で思わぬトラブルや失敗のもとになる可能性がある。現代国民の常識。
3 「パリ講和会議での日本の『人種差別撤廃』提案」の描き方
●日本史上重要な上記外交活動を書いていない。 → × 5社:東京書籍、教育出版、日本文教、清水書院、学び舎。
※20年ほど後の「大東亜(太平洋)戦争」の一因にもなっている重要な歴史事象。
4 「国際連盟」の描き方
●「日本が最初から常任理事国だったこと」を書いていない。 → △ 自由社、日本文教、清水書院。
※日本国民なら知っておくべきことだろう。無視は×に近いと思うが、《国際連盟の常任理事国は、現在の国際連合とはちがって、「決定的な権限(拒否権)」を持ってはいなかった》ので、△とした。
~次回、まとめと考察2/2(ロシア革命・シベリア出兵)~
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《著者:松永正紀 教育評論家 /h22年度 唐津市・玄海町:小中学校校長会長》