やおよろずの神々の棲む国でⅡ

〝世界に貢献する誇りある日本″の実現を願いつつ、生きること、ことば、子育て、政治・経済などについて考えつづけます。

民族と国家 3/4 ~日本ではとても少なかった、他民族・外国との戦い~ <【ひと】13 共生集団(7) >

2015年05月13日 | 「ヒト・人」の世界って…

【ひと】シリーズ <101112・>

■大陸に棲んでいた(いる)民族間では、おおむね「緊張した関係」が常態
 ~多くの民族が滅んでいった~

1.他の民族に比して、《他民族の危険》から遠かった日本民族

 私も含めて、特にいわゆる「戦後」期(昭和20:1945年~※平成25:2013年ごろ)に育った日本人は、諸外国や諸民族の状況についてなかなか理解しにくいようです。

※h25/4/28・・・「1952年の第二次世界大戦における連合国との平和条約発効から61年目を迎え、『主権回復・国際社会復帰を記念する式典』を明仁皇后美智子出席の下に東京永田町憲政記念館にて初めて開催した。」<ウィキペディア>
 
私見では、この頃から、安倍政権による《日本国の実質的独立国化(→対米対等外交へ)の動き》がはっきりと加速したと思えるので、ここでは「対米戦後期」の終わり(の始まり)を平成25(2013)年としています。

※「日本人」=以下、このシリーズでは日本民族系日本人、および、非敵対的な帰化人・混血を指す。国籍だけを要件とする「日本国民」とは区別して使う。

「戦後期日本人が平和ボケ」と言われる理由はもうほとんどの日本人はお分りでしょう。
 しかし、さらに歴史をさかのぼってみても、《渡りにくい海》に囲まれた日本人の多く(≒被統治層)は、《自然(災害)の危険》には世界でも有数に敏感なのに、《他民族の危険》については、大陸に棲む他民族に比して鈍感だったと思われます。
 ※イギリスは、日本とちがって「泳いでも渡れないことはないドーバー海峡」なので「準大陸国」と言ってよい。
 

・この2000年間の、日本国と他民族・他国との戦争 <ウィキペディア参照>

①「神宮皇后の三韓征伐」前後(弥生・古墳時代:西暦紀元3-4世紀) ■所:朝鮮半島。■敵:朝鮮半島諸国

②「白村江の戦い」(古墳・飛鳥時代:西暦663年)■所:朝鮮半島。■敵:唐国(≒支那:china)・新羅(朝鮮) □味方:百済(朝鮮)。

③「元寇」(鎌倉時代:西暦1274・1281年) ■所:九州北部沿岸  敵:モンゴル帝国:元・高麗王国(朝鮮)

 ~アメリカ合衆国のペリー提督の来航:開国要求以後~

④「日清戦争」(明治27・28:1885・1886年) ■所:朝鮮半島・清国と近海 ■敵:清朝(支那:china) 

⑤「日露戦争」(明治37・38:1905・1906年) ■所:清国(旅順・奉天)、樺太(からふと)、黄海・日本海 ■敵:ロシア帝国。

⑥「第1次世界大戦」(大正3-7:1914-1918年) ■所:中華民国山東省、南洋諸島、インド洋、地中海 ■敵:ドイツ帝国、オーストリア・ハンガリー帝国。

⑦「満州事変」(昭和6-8:1931-1933年) ■所:満洲(中華民国東北部) ■敵:中華民国政府軍、東北辺防軍(中国軍閥:張学良)、中国共産党軍。

⑧「日中戦争」(昭和12-20:1937-1945年) ■所:中華民国 ■敵:中華民国政府軍、中国共産党軍

⑨「大東亜戦争」※米呼称:太平洋戦争」(昭和16-20:1941-1945年) 
 ■所:アジア東部、太平洋、日本全土 
 ■敵:「連合国」=アメリカ合衆国、大英帝国、オーストラリア・ニュージーランド連合軍、カナダ、オランダ、中華民国重慶政府、ソビエト連邦
(1945)、蒙古人民共和国(1945)、フランス共和国臨時政府(1945)。/その他に中国共産党軍など。
 □味方:タイ王国(1942-45)、満州国、中華民国南京国民政府(汪兆銘政権)、蒙古自治邦政府、ビルマ国(独立義勇軍)…以上は共に戦闘 /ドイツ、フランスヴィシー政権、フランス領インドシナ政府、イタリアなど。
 ※台湾や朝鮮、樺太などは日本国そのもの。

 9つの他民族との戦いのうち、日本国内の陸地での戦いは、元寇と大東亜戦争のみでした。
 つまり、日本民族が自国の領土内で他民族・国家から(戦争規模で)攻撃されたのは、2千年ほど昔の建国以来、たった2回しかなかったのです。
 国土を占領されたのは直近70年ほど前の1回だけ。

 日本の他民族・外国との戦争の多くは、19世紀後半~20世紀前半の約100年間の《世界の大転換期》の地球規模の大戦争群の一部。
 つまり、16世紀ごろから続いていた、白人による「世界帝国主義時代」・「世界植民地時代」=《地球全体の分捕り合戦》の時代の終わりごろの戦争群の一部でした。

 ※なお、500年ほども続いた世界植民地時代を実質的に終わらせた(きっかけを作った)のは、《唯一の、有色人種の列強国家:大日本帝国の興隆と反抗》であったことは歴史上の事実です。

 さて、この9つという数が、《この2000年間の大陸に棲んでいた民族(とその国家)のそれぞれの戦争の数》と比べれば、はるかに少ないことを考えれば、いい意味での「日本人の平和ボケ」は古代からえんえんと続いているのかもしれませんね。

 ~次回の「2.ものすごい数の世界の民族対立と戦争」に続きます~
 

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