シリーズ <1・2・3・4・>
・前回まで (1)「地球生態系のなかのヒトの位置と役割」・・・ヒトはついに食物連鎖の頂点に達し、巨大な力を得たが、いまだ利己的で未熟! (2)「 ヒトの天敵はヒト、ヒトの味方もヒト」・・・現代の生活集団=「共生集団」「カネ稼ぎ組織」
■現代の必須の生活集団は、カネ稼ぎ組織(例えば企業)だけなのか?
「そのとおり、カネさえあればなんでもできる」と言う人がけっこういるかもしれません。
10年ほど前に当時ライブドアの社長だった堀江貴史氏も、そう言ったとか言わないとかとりざたされたこともありました。
前回、「貨幣経済の蔓延以降は、おおかたのヒトの活動の主目的が、それまでの《食糧・衣料・住居・繁殖相手としての異性を得ること》に代わって、《カネ・繁殖あるいは性行為の相手を得ること》になっているようです。」と書きました。
確かに、カネがたくさんあれば、性行為の相手はもちろんのこと、結婚相手さえも得やすいのは動かしがたい事実です。(※もちろん「どうにでもなる」わけではないのですが…)
「必須」とは絶対に必要という意味です。
では、人(=このシリーズでは、《貨幣経済に基づく社会で生活を営んでいるヒト》という意味で使う)は、カネ稼ぎ組織に属してさえいれば生きていけるのでしょうか。
少し考えれば子供にでも《生き続けるためには、「社会(=地域、自治体、国家など)」も必須だ》ということはすぐ分かります。
1.企業に属する個人は、企業(=カネ稼ぎ組織の代表的なもの)からはカネを渡されるだけなのだから、生きていくためには、「社会」のなかで、他の人々・企業などから食糧・衣料・住宅などを買わなければいけない。
(※雇用者、被用者、株主・・・どの人も同じ。たとえ暴力団に属する者であっても同じ。)
2.企業も、活動を続けるためには、社会のなかの様々な人々や組織に依存しなければならない。作った製品やサービスを売らなければカネは手に入らない。
3.国家が、治安維持や外交・防衛などの安全保障活動を続けなければ、国家社会の存続(=国民の生命や財産の存続)そのものが危うくなる。
ですから、人が生きていくためには、カネ稼ぎ組織だけではなく、共生集団も必須なのです。
ですから、共生集団とカネ稼ぎ組織のどちらも大事にしないといけないのです。
※《共生集団を大事にしない人や、ないがしろにする人》でも生き続けられているのは、《共生集団を大事にする人々・カネ稼ぎ集団》が一定の割合でいてくれるからです。
《共生集団をないがしろにする人・カネ稼ぎ組織》は、国家・社会の寄生虫みたいな存在だと言えます。
■では、共生集団のなかでは最小の単位である「家族」はどうなのでしょうか?
~つづく~
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