実家に帰って食事をしていた時のこと。
いつも母の話は脈絡がなく、でも不思議と途切れることなく続いていくのだが(笑)、そんな話の流れの中に、父が亡くなった後に買った指輪の話があった。なんでもある時父が「指輪を買ってやる」と言ってデパートに見に行ったらいいのがあったのだが、その時は「ほら、素直じゃないから(と自分で言ってた。わかってるやん!)『いらない』って言っちゃったのよね~」ということで買わなかったそうだ。ところがその後間もなく父が倒れ、亡くなり、落ち着いてから、なんとなくその指輪が気になっていたという。
デパートに見に行っても同じものは既になく、後悔したが、似たデザインのものを見つけて買った。それがサイズが合わなくなってしまったので、「あんたつけない? これ、真ん中にデザインが施されてるからサイズ変えられないっていうし」。
そんな大事な思い出のある指輪をそんな流れで娘に渡していいのか、とも思うが、二人の娘なので受け取っておこう。久しぶりに薬指にはめる指輪がきた。私の趣味ではないけれど、父と母の物語を帯びている指輪に、今の私の物語もからめておこう。
いつも母の話は脈絡がなく、でも不思議と途切れることなく続いていくのだが(笑)、そんな話の流れの中に、父が亡くなった後に買った指輪の話があった。なんでもある時父が「指輪を買ってやる」と言ってデパートに見に行ったらいいのがあったのだが、その時は「ほら、素直じゃないから(と自分で言ってた。わかってるやん!)『いらない』って言っちゃったのよね~」ということで買わなかったそうだ。ところがその後間もなく父が倒れ、亡くなり、落ち着いてから、なんとなくその指輪が気になっていたという。
デパートに見に行っても同じものは既になく、後悔したが、似たデザインのものを見つけて買った。それがサイズが合わなくなってしまったので、「あんたつけない? これ、真ん中にデザインが施されてるからサイズ変えられないっていうし」。
そんな大事な思い出のある指輪をそんな流れで娘に渡していいのか、とも思うが、二人の娘なので受け取っておこう。久しぶりに薬指にはめる指輪がきた。私の趣味ではないけれど、父と母の物語を帯びている指輪に、今の私の物語もからめておこう。