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京都の平熱

2016-10-13 10:12:19 | メンタルヘルス
読み終えた。昨日図書館から取ってきたのだが一気に読んでしまった。京都の平熱 哲学者の都市案内 鷲田清一著 2007年初版なんでもう10年近く前の本だが・・読んでて泣いちゃったよ。あたしの京都がそこにあるんだから。京都本といえば最近話題の京都ぎらい 井上章一著とか 京都のお医者さんの柏井 壽氏の一連の京都本があるのだが 前者は逆説的に京都を愛する本 後者は観光本では無い京都目線の観光本(なんのこっちゃw)なんで まあ柔らかいいうたら柔らかい。本書は前から気にはなってたのだが今更観光本だの京都論を振り回すのもなんや格好わるいな・・と思ったので一歩おいて見てたのだが 日経の書評でタイトルだけ出てたんで ちょいと調べて見たら206系統で・・とあったので これは買いだな・・と思って買った。ついでに図書館検索したらあったんで こっちも借りたわけだ。一昨日ご用意できました・・になったので昨日取りに行ったのだが帰ってきたら買ったほうも届いてたw すさまじく無駄だが本書に関しては買って良かったとしみじみ思う。著者は下京生まれの京大文学部の哲学者なんだけど まあ三代続いた京都人だが 京都で生まれ育った人が京都をどう見てるんか?というところに興味深々だったりする。あたしは三重の津の生まれで まあ京都は長かったが地元ではないので 考え違いしてる部分は多いんだろうな・・と思ってたのだが 本書を読んでまあ大体地元の人の感じる住む京都というか思想の京都みたいなものと 概ね同じだったのでほっとした。あたしも上京区七本松通中立売下がる・・なんて住所を持ってたから立派な偽京都市民なんであるw まあ住んでいないとわからん 四条のマンホールや河原町の蝶類図鑑が出てきたのには思わず涙腺が緩む。観光客が絶対行かない・・というか行く意味の無いJazz喫茶なんだから。荒神口のしあんくれーるも出てくるし 泣くよなぁ・・206系統 京都って東京のように無駄にだだっ広くないなので 移動は自転車か市バス。まあその昔はちんちん電車だったので まあその名残ではあるのだが。206系統というのは京都駅からぐるーっと市内を回ってまた京都駅に戻ってくる路線である。あたしも良く使うが どちらかというと205系統のほうが多い。昔西陣にいたので使う系統は52系統だったが これはもう無い。当時住んでた部屋はまだあって 機会があるごとに行っては屋上でぼーっとしてたりする。隣のお医者さんは亡くなったらしく最近改装してビルごと売られた。こないだ行ったら整骨院が入ってたっけ。んなことはどーでもいいのだが 本書は生活目線での京都である。当然観光案内はひとつもない。普段の京都の町の人の日常を書いた本であるが京都の本質をつかんでると思う。この手の本で泣かされるとは思わなかった。すさまじく良質である。是非一読をお薦めしたい。講談社刊 1700円 ソフトカバーだが文庫にもなってるのでこちらでもいいかと。ただ写真が素敵なのでソフトカバーの方をお薦めする。京都の写真ではない。普通の町の写真である。余談だが 仕事の都合でやむなく東京に出てきたあたしだが さすがに京都は遠い。拠点がもてないわけでは無かったが まあ色々あって3時間で行ける山梨の山奥になっちゃった。数年前にどうしても京都に部屋が欲しくて 山科の1Kを見に行ったことがある。都合130万の古い売り物件。買えない額では無かったのだが 維持費で死ぬ。昔から山科って京都市では無いwという認識だったし まあ陽の当たらん陰気な物件だったので断念したのだが。いつまでも京都京都と言ってるので相方が さっさと探して決めてきたらええやん?とか言う。どうせ残り少ないんやし・・とw まあ明日死んでも不思議の無い体なので それもありかなーと思うが 未来に可能性を持てない今京都に行っても いい記憶が壊れちゃいそうで怖いのが本音だ。あたしは偽京都人である。京都人のプライドを持って気にくわない田舎の東京で生きてくのかな・・と漠然と思う。
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