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憲法9条の改正をしようとする人達は、太平洋戦争の敗北が悔しいと思う人達だ

2016年05月16日 | 日記
2016年5月20日 下の記事でタイトルでの間違いがありました。『タックスヘブン』と書きましたが正しくは、『Tax haven』『日本語にお直すと、タックスヘイブン』『ヘブンーheavenー天国(直訳)』ここに修正して、私の無知を認めます。

 2016年5月16日の関東の地震で久しぶりでびっくりして、書きかけ中を送信してしまった。一部修正する。 


 自民党には、憲法9条の改正が長い間、言われ続けてきた。

 太平洋戦争の始めるきっかけは、明治維新でイギリスの植民地支配をされないようにと『尊王攘夷』という情念に訴えた『徳川幕府を打ち壊す』という革命である。
 
 革命後の確りした計画も無いままに起こした『討幕』であった。この『討幕』後に、ここで、役立ったのが『江戸時代』の一般民衆の『識字率の高さ』と各藩独自の多様性のある文化が明治維新後の西洋式近代化に大きく役立ったようだ。

 280くらいあった日本列島の各藩ごとに、経済政策や産業育成、教育などに多様性があり、長崎の出島からオランダからの西洋思想、琉球経由での中国文化や産物の輸入。一部は朝鮮半島からの輸入物産もあった。

 戦国時代に『種子島に鉄砲』がもたらされた。見たこともない鉄砲が、戦国の世には重要な兵器とみなした種子島の城主が複製を作るよう刀鍛冶に命じる。僅か、1年で複製が完成される。
 
 種子島へ鉄砲を持ち込んだのは、倭寇に連れられたオランダ人だといわれている。『倭寇』というと日本人の海賊と言われる部分もあるが、実は、中国人達が殆どで、中には日本人も存在していたろうし、朝鮮民族もベトナム民族も当時のシャム族(タイ人)もいたろう。  『倭寇』は日本の南の海や琉球、ベトナム、フィリピン、タイ、マレー半島、インドネシアの海域を収めて広く交易をしていた。親分は中国人だそうだ。
 
 こうした東南アジアの南シナ海や東シナ海を自由に航行していた倭寇にオランダが歩み寄り中国本土との交易を襲っていた。そのオランダ人が倭寇の導きで、種子島に鉄砲を売りつけにきたのが本当のことらしい。

 戦国の世で鉄砲はあっという間に日本国中広まる。しかし、鉄砲をどんな戦略で使いこなすのかは、天才の織田信長の手にかかる。こうして、名乗り合いながら戦う武士の戦闘技術から、非情とも言える科学的戦略ができた織田信長の戦争が戦いの姿を変えた。弓矢ではその技術の修練が必要であったが、鉄砲は僅かな練習で使えたので、所謂、足軽兵が鉄砲を使うことになり、武士同士の白兵戦は少なくなり、鉄砲の射撃術をどう戦争に生かすか、戦術の戦争へ変化していった。
 
 築城も鉄砲を意識したものへ変化してゆく。

 一方で、需要が多い鉄砲を、堺の商人たちは、ヨーロッパでもできなかった、鉄砲作りの分業制を始める。各部品ごとに分けて作り組み立てる別の人間が存在する。この分業製造技術で飛躍的に多くの鉄砲が日本国中に広まり、当時のヨーロッパよりも多くの鉄砲所有国になったといわれている。種子島に伝えられてから50年後の日本の姿である。一大軍事国家が出現したのである。

 この後、秀吉の時代に、スペイが南米から多くの銀を産出して、植民地のフィリピンに持ち込み中国との交易を始める。日本でも多くの銀を産出していたが、銀の価格や量で日本経済が疲弊する。秀吉は植民地主義へと進む。朝鮮への出兵である。戦国時代で闘に熟達していたことと、鉄砲という兵器での秀吉軍は強かった。しかし、海を隔てた戦争の経験がなく、補給ということの難しさで途中で頓挫する。二度目は、秀吉の死で途中で断念をする。鉄砲の数で圧倒した戦争であった。

 こうした日本人の持つ器用性や、時に出てくる合理的な考え方で、過去の価値観を打ち破る、過去の情念を打ち破ることが起きてくる歴史がある。

 明治維新もこうした合理主義の薩長連合の西洋化した、火縄銃ではなくて、ライフル銃と大砲(鉄の丸い球を打ち出すのではなく、砲弾を打ち出した。着弾点では、砲弾の中の火薬が破裂して、金属片が飛び、幕府側の鎧を付けて馬に乗った将を簡単に殺りくしていった。武士の戦法は無残に敗れてゆく。時代の大きな変革の時代である。この当時のアジアでは、こうした西洋式の文化に目を開いた国はなかった。

 そして、迎えた明治に、目の前には、『中国の清王朝とロシアのロマノフ王朝』という大国が迫っていた。時は帝国主義の時代であり、イギリスが『世界の4分の1』を植民地にしていた。もし、中国の清王朝が朝鮮半島に攻め込み朝鮮半島を植民地化してしまえば、日本の防衛に多大な危機が迫る。

 中国に長らく朝貢(広辞苑では、外国人が来朝して貢物を奉ずること・要するに属国となり歯向かうことはしないと約束させられることとして朝鮮半島の安全確保を維持してきた高麗国から続く朝鮮王朝の外交戦略であろう)してきた長い歴史上、李王朝の存続を条件に清王朝の属国になることをう約束する。
 これには日本の危機が解消されないと、清王朝との交渉の結果、日清戦争へ突入してしまう。
 
 中華思想というのがあるらしい。漢字文化圏の中では、中国が親分で、朝鮮が一の子分になり、モンゴル、ベトナム、日本は野蛮国家で卑しい国と勝手に決めつけていたそうだ。この思想は、儒教と共に、今の中国にも朝鮮半島にも残っている。

 日清戦争の勝利で、中国の清王朝は、朝鮮王朝に関与しない条約を結んだ。困った朝鮮王朝は、日本の独立中立国ということには聞き入れず、野蛮国と決めつけていた日本の言いなりはなりたくないと、朝鮮の王朝貴族はロシアのロマノフ王朝へ現状の朝鮮の体制維持を条件に属国となることを申し出る。
 
 ここに、日ロ戦争が始まるのである。かなり無謀な戦争を初めてしまった。当時、ロシアは中国の領土を多く侵略していた。東アジアでのロシアの勢力の拡大は、イギリスがこれを嫌い、日本に加勢する。当時のイギリスの新聞のコラムの漫画に、巨大な白クマに挑みかかるサルの図が載せられた。あらゆることが白人至上主義であったのである。このことは今も続いている。

 イギリスは、日本が負けても、ロシアの勢いを挫く大きな負担が生じると戦略的に考えたのだろう。

 我々は、日本海海戦での勝利を気分良く記憶している。このあたりの事実は、極東ロシア艦隊が、今の中国の大連を占領して、大連港に逃げ込んでしまい出てこなかった。
 
 これは、ロシアの黒海の基地のあるバルチック艦隊が日本海へ来るのを待つ戦法であった。しかし、ご承知のように、大連郊外の203高地の奪取で、陸揚げされた、艦載砲で大連の旅順艦隊は壊滅される。
 
 巨大なバルチック艦隊は、黒海から地中海を経て、アフリカの喜望峰を超えてインド洋の出て、アジアに向かう非情に長い航海になった。当時は蒸気機関で動く艦船で、石炭と水の補給が必要であった。

 日本への加勢に回ったイギリスは、アフリカに他の欧州諸国より多くの植民地を持つ。当時のロシアの後押しをしていたドイツは、アフリカの植民地が僅かしかなく、バルチック艦隊の補給は困難を極めた。こうして疲弊しきったバルチック艦隊が日本海へ入ってきたが弱り果てていた。

 一方、陸軍も何とか勝ち進んではいたが、補給路の拡大や、食料、弾薬、兵士の補給に限界をきたしていた。もし日本海海戦での圧倒的勝利がなけらば、日ロ戦争は日本の敗北になっていた可能性が高い。

 ロシアもこの状況は熟知していたので、戦後処理では強気の出てきた。また戦時中から、白人のロシア兵への同情報道がされ続けて、世界はイエロー・モンキーの日本人にあまり良い感情を持っていなかった。完全は人種差別である。そのために、戦後賠償はロシアに有利に働いた。世界の白人国家(当時は先進国は全て白人国家)は、植民地を多く抱えて、奴隷制で白人国家が栄えていた時代である。アジア人の地位に立った見方はまったく無かった。

 薄氷を踏む思いで勝利したロシア戦争だが、日本国内では、この勝利に便乗して、日本は世界の一等国に並んだとナショナリズムを掻き立てた右派思想が蔓延した。提灯行列を行ったりした。日本人は白人国家の大国ロシアに勝利したとの熱に浮かれ続けてゆく間違いを犯す。

 組織では、天皇の直属の陸軍と海軍という指揮系統があり、この日ロ戦争勝利をきっかけに日本の軍隊は、政治や国会の指導に逆らい、天皇をうまく操りながら軍の勝手な動きを始める。
 
 このあたりから、感情論と精神力、神風などという情念の軍隊精神が始まり、明治維新の状態の科学的、合理的な軍隊から、精神力で戦えという異常な軍隊へと変化してしまう。『天皇を中心にしたヤマト魂の国』という非科学的な精神で大砲や機関銃に対抗せよ、となるのである。

 こうした、非科学的な情念の軍隊が独り歩きして、太平洋戦争に向かうのである。その精神は、皇国の日本は世界に誇る国家であり白人社会の世界でも引けをとらない。こうした思い込みに、当時の国際連盟での日本への一等国意識を傷つける差別に合う。

 軍縮でも日本差別を受ける。艦船の総トン数を抑えられたり、不満を示すと、当時アメリカ大陸でしか産出されていなかった石油の輸出を脅しに使われたりして、屈辱を受ける。ここでのぼせあがった日本人は抵抗を始めるが、煩いイエロー・モンキー、ロシアに勝ったという激しい白人のバッシングを受けることになる。

 朝鮮半島の植民地化、中国の満州の独立で満州国を作り日本の傀儡国家をつくったりしていることにも、欧米の激しい批難にあっていた。白人国家は植民地を多く作り奴隷を使い資本主義で発展することは許しても、アジア人には許せないという情念が白人国家に存在して、未だにその情念は消えていない。

 黒人のマイノリティーの大統領のオバマに、(アメリカに移民してきた歴史があるアングロサクソン、ゲルマン民族、ラテン系のフランス、イタリアなどが)アメリカを乗っ取られたという意識が色濃く残っているらしい。
 
 今のアメリカ住民での選挙権保持者は、黒人とヒスパニックが多く、この人たちの支持がないと選挙には勝てない。あまりにも無知だと感じる、トランプ候補の支持が多い状態は、テレビに露出して顔が知られているトランプが、ヒスパニックの不法移民をメキシコ国境に塀を設けて阻止すると宣言する。
 
 このことは、トランプの属する白人が、アメリカにスペイン語の社会の出現に激しいアレルギーを感じていること、アメリカ移民の白人が、ヨーロッパのキリスト教のプロテスタントの中でのマイノリティー的宗派で、迫害されてきた人達が多く、ある種の白人たちの優先的国家主義が存在する。トランプもこの白人社会の人間である。
 
 そこで、トランプは、日本や韓国に駐留する軍隊を引き揚げろという人種差別主義が顔を出す。日本が思いやり予算で駐留アメリカ軍の80%の経費をだしていることは知っているのか、その影響で韓国も30%の経費を出している。NATO諸国も経費負担は少ししている現状がある。しかし、NATOからの引き上げはトランプは言及していない。

 こうした白人主義は根強く存在する。ロシアという白人国家に勝利したという、のぼせあがった日本人は、石油の禁輸措置のアメリカに攻撃を仕掛ける愚を犯すのである。
 
 当時はインドネシアで石油の生産ができていた。その石油を獲得すべく、インドネシアまでの長い戦線を引くが、兵士や弾薬、食料の補給ができなくなり、ミッドウェー海戦で、空母のすべてを沈められて、制空権は完全になくなり、制海権も失い、南方の島々の日本兵は飢えとの闘いになる。しかし、その孤島の兵士に玉砕してもアメリカに打撃を与えよ、という命令で無駄死にをした多くの日米の兵士がでてきたのである。

 負けるべきして負けた、日本は、無条件降伏をして戦争終結になる。負けたので、勝者の言いなりになる、このことに苦情は言えない。しかし、人間は勝手に感情論で不満を言い出すものである。憲法も含めて、極東軍事裁判も戦勝国の政治的な都合に大きく左右されるのは仕方がないのだ。

 愚かな戦争をして、負けたのに、今の安倍総理のお爺さんの岸信介元総理は、極東軍事裁判で戦犯として拘束された時期があり、サンフランシスコ条約の締結でアメリカ軍の駐留が終わり、独立国家の日本ができあがり、戦犯の釈放がはじまった。岸信介元総理も釈放されたが、彼は言い続ける。極東軍事裁判は戦勝国の一方的なものだ。
 負けたことの反省は無く、只、敗戦が、憲法まで押しつけられて、戦犯として裁判に掛けられて拘束されたことが、悔しくてならない。
 
 戦勝国側として裁判官の一人であったインドの判事が、極東軍事裁判は正義の裁判ではなく、勝者の裁判であるという談話を発表したことから、岸信介元総理の言い分に聞く耳を持った人が現れて、日本に招いたりして歓待した。敗者は惨めなものなのだ。そのことを良く噛みしめて、反省が先にあるべきだ。

 靖国神社では、天皇がお参りをしていたが、戦犯の合祀が行われると、天皇はお参りをしなくなる。

 自民党の右派には、『日本は天皇を中心にした神代の国である。』と思い込んでいる人が多く存在していて、太平洋戦争に勝った国から押し付けられた屈辱の憲法を、改正して自らの憲法を作ろうという意識が強く存在している。
 
 今、東京オリンピックで邪魔をしている、森元総理が、総理の会見で、上の『天皇を中心とした神代の国』発言をして1年で辞任せざるを得ない状態になった。 森元総理はじめ、自民党の政治家の多くが国家予算で行う事業に関わることで、業者からの賄賂をとる利権に群がる自民党の習性が露骨に現れる。

 安倍政権の周囲には胡散臭い人達が集まる。安倍政権は金に汚い人達が入れ替わり閣僚になったりする。政治家とは金が儲かる仕事だとしているのが自民党の政治家達なのだ。激しい権力欲をほしがる卑しい低俗な人種が集まっている。
 その彼らが客観的な判断ではなく、感情論からなる大和民族優越論が情念となって形作られてきた考え方の種族である。だから極右翼勢力に多くの支持者が存在して、右翼から暴力団へと繋がり闇の世界の悪と金と暴力で結びついてきた。

 その彼らが、権力が謳歌できる戦前の抑圧された社会を希求してやまない。特権意識の強い『俺様』族である。

 戦後の社会には、アメリカの冷戦の極東の最前線基地としての日本が必要で、日本の戦前の権力機構を完全には破壊せずにかなりの部分を残した。高級官僚の多くが長州系である。家族がそろって高級官僚を続けている。

 政治も多くが官僚出身者であり、代々議員になり世襲制が行われている。

 既得権益や世襲制の権力構図は、明治維新の時のように暴力で壊す以外に無いのだが、良い機会であった太平洋戦争の敗戦でアメリカが完全に壊さずに残した権力機構が、その情念と共に日本をむしばんでいる。
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