写真は、「総理の値打ち」福田和也 文藝春秋。
眠れない夜、私は妄想する、衆議院選挙、選挙ステーションを。
カメラは耳のイアホンに手を当てる池上彰を映し出す。そこに古舘の声がかぶる。
「池上さん、池上さん、どうですかこの結果」
「正直に言って、声になりません」
「そうですね、誰がこんな結果を予想できたでしょうか。二転三転、まさか自公で過半数を取れないとは、いはやもうわたくしも声になりません」
「そうも、言ってられませんから、少し振り返ってみましょう」
「ハイ、よろしくお願いします」
「まずは、安倍総理の今なら勝てるだろう解散で始まり」
「別名、もりかけ隠し解散」
「小池都知事の国政参戦、希望の党立ち上げ」
「まさに、緑の狸、ここに参上」
「そこに、民進党の合流」
「まさしく、取らぬ狸の皮算用」
「これで、希望の党に風が吹くかと思いきや、小池都知事の排除の論理」
「出ました、踏み絵を踏まぬ者は通せん棒」
「そして、立憲民主党の結党」
「そうです、追いつめられた鼠は何だってする、窮鼠猫を噛む」
「これで野党はばらばらに、勢力分散、安倍総理も安泰」
「まさに、トンビに油揚 状態」
「直前の世論調査では自民だけで300議席を獲得とも」
「ところが、そうは問屋が下ろさない。油断大敵、雨あられ」
「気が緩んだんでしょうか」
「今度も、野次に反応」
「何度も、ごらんになってるでしょうが、今一度」
切り替わる映像。
壇上で熱弁をふるう安倍総理。そこえ、野次が飛ぶ。
〜〜安倍ソーリ、 憲法改正よろしくお願いしまーす〜〜
右手を大きく掲げ、拳を握りしめ、満面の笑みたたえ、
「やります」
さらに強く拳を握りしめ、見得を切る総理。
「偶然とはいえ、このカメラ目線、凄すぎますね」
「まさにG線上のアリア、シャイニングのジャックニコルスン、怖いですね〜」
「この映像がユーチューブなどで拡散したんです」
「まさに燎原の火、百鬼夜行、怖いですね〜」
「そして、この選挙結果」
「怖いですね〜」
早く寝よう。
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