早起き梟のひとりごと

仕事に追われる日々を少しだけ立ち止まって見つめてみると・・・

肌色の月。

2023-06-07 04:44:44 | 買った本

写真は、「肌色の月」久世十蘭 光文社文庫 1100円+税

こんな一文があった。抜き書きしておく。

「新宿は憂いある人の故郷ではない。このなかへ自分をかくすことも、このなかで悲しみを忘れることも出来ない。新宿は浅草がするように、ひとを抱いたりしない。用をすましたら、さっさと出てゆかなくてはならない。新宿は近代的な立て場(ルレエ)にすぎない。」

P143より。