赤い椅子

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吟行会

2012-06-10 16:12:00 | ノンジャンル
大阪歌人クラブの吟行会なるものに初めて参加をした(*^^)v
遊びは遊び、勉強は勉強と分けて…というより平素は遊びばかりを優先して
あちこちを楽しんでいるが~

6月1日、9時30分梅田集合。
目的地は奈良。子規の庭、天理図書館、天理参考館、石上神社。

まず、少し時間に余裕があったので奈良観光館へ立ち寄る。
赤膚焼、奈良筆、奈良墨、鹿角細工、一刀彫、奈良人形、奈良団扇、茶筅、
麻製品などの伝統工芸品が展示され、三輪そうめん、大和茶、吉野葛などの
奈良らしいものがいっぱい展示されている。
早くもお土産を買う人も…

11時過ぎ、東大寺「転害門」(てがいもん)へ到着。
ここで直接奈良に集まった方たちと合流。30人余りの仲間となる。

まず「転害門」を見学に…。
東大寺境内の西北、正倉院の西側にある三軒壱戸八脚門の形式をもつ門。
何度もの戦火に焼け残り、天平時代の東大寺の伽藍建築を想像できる
唯一の遺構らしい。



堂々としているけれど素朴だな~好感を持つ。
中側に入ると天平時代のものだといわれる朽ちた土塀が残っている。


何人かの人が土塀に触っている。「冷たいわ~」と言う人も…
土壁の間に瓦をはさんで…こういう強化の知恵は昔の人が考えたものなんだ!

つい2~2軒隣の天平倶楽部へ昼食に。
もと、對山閣という旅館であった跡地に立った日本料理屋さんで、
對山閣当時、奈良に滞在した正岡子規の名前が宿帳にあるという。

肺結核を病む身で従軍記者として中国へ赴いた子規は、
帰国途中の船で喀血。
4か月の療養後、郷里松山を出て東京に行く途中奈良を訪れたという。
「大仏の足元に寝る夜寒かな」はこの旅館で詠んだ句らしい。

ここには子規の逗留した頃から残る柿の古木があり、この柿の木を配し
子規の句碑を中心に、子規の愛した野の花を植えこんだ庭がある。
庭師は子規の孫に当たる正岡明氏の設計だと書かれている。



子規の故郷、愛媛の青石を使った句碑。


句碑にかぶさるような柿の古木の若葉が爽やかだった。
睡蓮、河骨が咲く池とは言えないほどの小さな流れがある。川蜷もいる清流。



思い思いの散策の後、2階の食事場所に…。
生湯葉、生麩、豆腐田楽、湯豆腐などの大和膳。


2階からヤマボウシの花ごしに見下ろす庭も瑞瑞ときれいだった。
1時半頃、天理図書館見学へ。
天理市内に入ると街の風景が天理教に基づく風景になる。
信者さんたちの奉仕で街路にはごみもない。
天理大学付属だという天理図書館。荘厳な雰囲気を持つ建物。



図書館前の石上宅嗣の顕彰碑をまず見学。
日本最初の公開図書館「芸亭」を作った人で、石上神社の西辺に住まいが
あったとされ、昭和5年に新村出氏の碑文でたてられたという。


天理図書館は大正14年の創設以来、国内外の貴重な書籍や資料を収集、
国宝6点、重要文化財84点、重要美術品67点も保管されており、
学問的、文化的に海外でも名の知られた施設となっている。

与謝野晶子の色紙…素晴らしくきれいな文字。子規や漱石の漢詩のノート。
左千夫の短冊、茂吉の原稿、龍之介の自筆短歌10首など…
近代短歌の面々の貴重な資料を特別に閲覧させていただく。



内部も時代を感じさせる重厚さ。クラシックなシャンデリア。
天理図書館という染め抜きの法被を着た職員か学生か。


次に、直ぐ近くの天理参考館へ。
館内は、1階・2階に「世界の生活文化」コーナー、
3階に「世界の考古美術」コーナーがそれぞれ設けられている。
展示されている物品には文字通り世界各国から集められたものが
多くを占め、そのコレクションはアイヌ文化からインド、ボルネオ、
南方にまで至る。
よくぞこれだけのものを…と思う収蔵品の多さである!
玄関を入ったところに世界地図の古地図の陶板がある。
日本は端っこに小さくあり、長崎からの外国との交流を示すように九州は
かなり詳しく書かれているが、北海道はまだない。



他にも次に行く石上(いそのかみ)神宮の西側にある布留遺跡のこと、
日本書紀によれば、古くから物部氏が石上神宮を祭ってきたとされ、
その布留遺跡から、これまでの調査で祭りや軍事との関わりを示す良好な
資料が出土し、それら玉工房や武器工房との関連を示す遺物や渡来人との
関わりを示す遺物などが詳しく展示されているが、
丁寧に見て回ることに少し疲れた。

バスに戻り、3時半頃石上神社へ到着。
大鳥居の近くに建つ万葉歌碑、『万葉集』の巻4(501番)柿本朝臣人麻呂の歌
「未通女(おとめ)らが 袖振山(そでふるやま)の 瑞垣(みづがき)の 
久しき時ゆ 思ひき吾(われ)は」と刻まれている。
「乙女が袖を振る、そのふると名も同じ布留山(ふるやま)の古くより神様を
まつる瑞垣(みずがき)のように、長い間あの人のことを思ってきた、わたしは」
と言った歌意らしい。



石上神社(いそのかみじんじゃ)は飛鳥から奈良へと続く日本最古の道
「山の辺の道」の中間に位置し、その道を歩いた時に、ちょっと立ち寄った
こともあると思うが詳しくは覚えていない…(@_@。
石上神宮は飛鳥時代の豪族、物部氏の総氏神として、又大神神社と同じ
日本最古の神社として有名。元々は古来朝廷の武器庫として物部氏が
守っていたそうです。
境内に入ると多くの鶏が放し飼いにされていました。
野生化していて強そうなきれいな鶏で、人にもおじけないし、何よりも木の上に
止まっている不思議な光景が見れた。元々は20年ほど前に誰かが
捨てて行ったものだったそうですが 、こういう例は今でもたくさんあって、
迷惑をかけていることが多いが、この鶏はいまは神の使いとして
飼われているというのも 面白い話だ(*^^)v


楼門をくぐり本殿を参拝し、神社の方からこの神社のいわれなどを聴く。
大きな拝殿があり、奥に本殿があるのだがよく見えない。
楼門の右側には出雲建雄神社とその拝殿がある。
共に国宝(?)楼門は重要文化財。







上から本殿の拝殿、楼門、出雲建雄神社とその拝殿。

参拝の間もずーと鶏のなが鳴きが聞こえるが、妙に気になる声だ。
それもそのはず、鶏の名前が長鳴き鶏というらしい。
哀しそうに尾を引いてなく…木の上にいるのは4~5羽。見たことのない光景!
庭には烏骨鶏が数羽ゆったり歩いたり…これも人を怖がらない。
烏骨鶏を傍でゆっくり眺めるのは、初めてだが…数日前ソウルで食べたことを
思い何か申し訳ないような複雑な気分(^_-)-☆



夕方近くなったので巫女さんが来て鶏たちを小屋に入れようとすると、
いやがって人の周りを右往左往する鶏の姿が楽しかった。

側に鏡の池という池があり、なんだか甘い香りがすると思えば、1本の木から
漂ってくる。同行のMさんがオガタマノキだと思うけれどと、教えてくれたので
ゆっくり調べて見ようと思っていたら、先日シャドーさんがMさんからお聞きして
HP乗せてくれたのでいろいろ知ることができた。
甘いお菓子のような香りで、そう、ちょうどバニラエッセンスの香り(*^^)v
写真と説明はシャドーさんのをお借りします<m(__)m>

…オガタマノキは漢字では招霊木と書き神木の一つらしいです。
古事記の頃から榊などと同じ用途で使われたとか…モクレン科で20Mにも
なるそうです。

そのMさんに教えていただいたのですが一円硬貨のデザインの植物は
オガタマだそうです …




いろんなことを詰め込んで見て、詰め込んで吸収しようとしたけれど…
結局は疲れて、頭の上を素通りしたような1日だったが、
予定どおり梅田に6時半過ぎ到着。
シャドーさんとホテルのミックスジュースを贅沢に頂いて…解散(*^^)v

吟行会だから歌を作らなくっては…締め切りが近づいているのに…
こんなことばかりに時間をつぶして~(;一_一)
コメント (4)
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