いきいき活動ポイント
2018年10月24日(水)
私の住む広島市が2017年度から「いきいき活動ポイント」なる制度を始めました。
9月1日に満70歳に達した人が対象です。所得制限もあります。
ご親切にも、このような手帳を送ってくれるんです。昨年は普通郵便でしたが、今年はレターパックライト(360円)でした、普通郵便に較べると約100円高い!のです。
何のために、わざわざ高い郵送方法を行うのか、尋ねてみました。担当者曰く、「来ていないという問い合わせが多く、そのためトレースできる方法にした。」と言うんですね。認知ですよ認知!行政の担当者は認知との闘いに直面しているんですな。
私も経験がありますが、認知症の方とお話をして、納得してもらうのに同じことを10回程度繰り返したことがありました。当該担当者の気持ちは分かります。こんなに時間がかかるのなら、トレースできる方法で郵送し、「認知の方」に納得してもらうしかない、と思うのですな。
もっとも、納得しても、結局送った郵送物が出てこなければ、また送ることになるので、私ゃ同じことになるのではないかと思うのですが・・。(笑)
こんな大層な「決定通知書」なるものも同封されています。正式名称は「高齢者公共交通機関利用助成」と言うんですな。
この「決定通知書」には日付がありません。一般に行政機関が発する「決定通知書」なるものに、日付けがないということは有り得ません。要するに、そんな大層なもんじゃないってことです。(笑)
制度が法令に基づき、住民の権利のような場合、行政不服審査の対象になりますので、日付けは必須です。このポイント制度は権利ではなく、行政側からのお恵みでありますので、行政不服審査の対象になりません。担当者はそのことは勿論知っていますので、敢えて、日付を省略したんだと思います。
制度の内容を詳しく理解できないのですが、3000円までは、公共交通の利用実績に基づき支給し、「いきいき活動」をした場合は、その実績に応じて7000円まで支給するというもののようです。合わせてmax1万円までの助成となります。有り難いことであります。
ウォーキングをした場合1ポイント、健康診査を受けた場合2ポイント、ボランティア活動をした場合4ポイント付与されます。1ポイント100円相当となります。
・・と、広島県も似たような制度を行っているのであります。県は対象は18歳以上となっています。
この制度もよく理解できていないのですが、新聞の見だしには、「健康診断」や「ウォーキング」でポイントが付くという趣旨が記載されています。
ということは、広島市の制度と重複してポイントが付くと思われます。こりゃ、明らかに二重行政の弊害ですな。そもそも、県が住民を直接対象とする制度を実施することは間違いと思います。と言いながらも、この制度も利用してみたいと思っているのであります。
10月1日、2017年度の「活動」実績を提出しに、区役所へ行きました。
健康長寿課が担当です。オープンフロアになっていません。時代遅れですな。
担当者は、アラサー女性でした。親切丁寧です。それも不必要なほどです。例えば、右上の受付印を見ていただきたいのですが、2個押してあります。一つは誤って押したんだそうでありますが、それを丁寧にお詫びされました。そんなの不要でしょう。
この制度ですが、誰が「活動」したことを確認するのか?という問題があります。仲間内のウォーキングクラブで誰かが「確認印」を押すのですが、それが不正に押されることがあるのではないか?という疑問が湧きます。
恐らく多分、何時か「不正」事案が起こり、行政は対応に大わらわになるでしょうな。お気の毒なことであります。
制度的には、行政が「クラブ」に対して監査権を行使できるようにすれば、クリアできると思いますが、実際的ではありません。このような「クラブ」は雨後の筍のように出来ていて、いちいち監査していたのでは、行政コストが嵩んでしまいます。いわゆるB/C(「便益」÷「コスト」)が1を下回ることになります。例えていうなら、100円の利益を上げるため200円コストをかけるようなものです。
首長としては、この制度の対象者が多く、選挙に有利と思っているのかも知れませんが、制度を実施するコストの見合いで制度を設計してもらいたいと思うものであります。
(2018年10月25日、追記)
1年くらい前、staffに「ウォーキング」の定義を質しました。「無い」!と言うのです。・・なバカな! 定義がないとスタンプを押印することができるかどうか分からないではないですか。事業実施者の広島市もまだまだ、混乱しているようですな。
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