団塊世代の人生時計

 団塊世代として生きてきた「過去」、「現在」、そして「未来」を、自分自身の人生時計と共に綴り、「自分史」にしてみたい。

後期高齢者医療制度の保険料に係る厚生労働省の調査結果

2008-06-10 17:53:57 | 政治
      後期高齢者医療制度の保険料に係る厚生労働省の調査結果

                         2008年6月10日(火)作成

 厚労省は4日、後期高齢者医療制度の保険料額の変化についての全国調査結果を公表した。
 それによると、全国平均で69%の高齢者世帯で保険料が減少したとされている。

 この調査結果について、私は明らかな情報操作を感じる。

1 全国平均で69%の高齢者世帯で保険料が減少したとされているが、モデル世帯に設定した世帯構成から、最も負担増になる「ともに75歳以上の夫婦とこども夫婦」などの世帯構成(約2割)をあらかじめ除外している。
2 国保は自治体独自に軽減措置や保険料値上げを抑えていたところがあるが、そうした地域では、後期高齢者医療制度では、独自策が取れず、保険料が上がる。このことを考慮した調査結果になっていない。
  つまり、保険料を実際に払っている人からすると、自治体独自の軽減措置が「なかった」ものとしての調査結果であり、実情に合っていない。
3 さらに、今まで子どもなどの被扶養家族になっていた人は、保険料が「0」から保険料がかかることになるが、これらの人は今回の調査の対象になっていない。

 この調査は、厚労省が5月15日から19日にかけてわずか5日間で行ったものであるが、公表までに約半月かかっている。
 厚労省は、①約7から8割の高齢者世帯が保険料が下がる、②低所得者ほど保険料が下がる割合が高い、と言っていた。
 このことの整合性を取るため、いろいろ試行錯誤し悩んだ結果がこの半月間だと読める。
 それでも整合性が取れず、「低所得者ほど保険料負担が増える」ということを「公表」せざるを得なかった。
 これに対しては、政府の「低所得者に対する保険料の軽減措置」で乗り切ろうという魂胆だろう。

 しかし、実態を反映した調査結果になっていないのだから、この「結果」をもとにした施策運営は、破綻することになるだろう。

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