温泉ドラえもんのブログ

全国の秘湯巡り、昆虫、野鳥、植物、野菜づくり、小さな実験室などを中心に写真とともに掲載します。

蜜標と受粉戦略! ヒラドツツジ(平戸躑躅)

2017年04月30日 | 植物
 ① 庭のヒラドツツジ(平戸躑躅)が満開です。

 子供時代には、ツツジの蜜を吸った経験があると思います。



 ② よく見ると、ツツジの花弁の上向きのモノだけに斑模様(蜜標)があります。

 紫外線をキャッチできる昆虫たちは、この蜜標(ここに蜜があるという標識:紫外線だと明瞭に見える)をめがけて吸蜜にきます。




 ③ ツツジの花を分解してみると、この蜜標のある花弁の奥にだけトロ~とした蜜があります。


 ④ この話をしたところ、「なぜ、すべての花びらのところに蜜がなくて、上の一枚だけのところに蜜があるの?」と質問した人がいました。

 これは、凄い疑問です!

 実は、ここにツツジの受粉大戦略があるのです!

 横からツツジを見てみると、雄しべも雌しべも上向き(つまり蜜標のある花弁に向けて)に曲がっています。



 ⑤ そのため、吸蜜に来た昆虫は、雄しべや雌しべの上をはって蜜を吸うことになります。

 必然的に吸蜜にきたキムネクマバチ(黄胸熊蜂)の体毛には一杯花粉が付いてしまいます。

 この花粉が、次から次へと吸蜜に行くことによって雌しべに受粉されていきます。ツツジの作戦勝ちですねえ!




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18 コメント

コメント日が  古い順  |   新しい順
ツツジの戦略!! (毎日日曜大工)
2017-04-30 16:14:55
植物も、利口者!なんですね~!!
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受粉戦略 (フィール・パージュ)
2017-04-30 17:53:09
昆虫も迷わず吸蜜でき、ツツジも確実に受粉できどちらにも得なんですね。
それにしても植物も賢いですね。

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Unknown (ルパン)
2017-04-30 18:19:05
私も子どもの頃に蜜を吸った記憶が、
甘かったネ。
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すごいからくり (もっくん)
2017-04-30 19:06:01
考えましたね。
恐れ入りました。
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花の作戦勝 (サンキュー)
2017-04-30 20:35:45
タダでは蜜を吸わせないですね
受粉のお手伝いをしたごほうびですね。
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作戦勝ち (猫親父)
2017-04-30 21:13:22
何時も思うのですが、花々の生き残り戦略の作戦勝ちですね。

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つつじも頭が良いなあ (たいぴろ)
2017-04-30 23:17:17
子供の頃よくつつじのミツを吸っていましたわ。美味しかったかどうかは別として。
つつじもちゃんと考えていますね(笑)。
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花のシーズン (ポール森屋)
2017-05-01 07:53:06
我が家の庭にも藤の花とか色々満開で

蜂がたくさん寄ってきています
スプレーで子供が撃退してました。(^^)v
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植物の生きる力 (ば~ちゃん)
2017-05-01 13:24:11
植物でも子孫を残す方法を与えられていますね。
何時も勉強させていただきます。ドラえもんさんのブログ教室で。(*^o^*)
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毎日日曜大工さんへ (温泉ドラえもん)
2017-05-01 19:17:50
 そうそう、動物も植物も子孫を残すための戦略を持ったように進化したんでしょうねえ。
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