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青空ーすべてはバランス

脱炭素社会?吸収・除去?

「脱炭素社会?ーカーボンニュートラル?」では、温室効果ガスを100%ゼロにするのは不可能なので、吸収や除去という方法も取り入れることで、温室効果ガスを出さない努力とともにトータルで削減目標に向け取り組むんだということを理解しましたが、具体的にどういう方法があるのか気になった。

日本にとって今この時に安定した発電ができるのは火力発電です。これは化石燃料を燃やしてCO2を排出するため、できるだけ排出したCO2を何とか除去しないといけません。
国際エネルギー機関(IEA)の報告書では、パリ協定で長期目標となった「2℃(1.5℃)⽬標」を達成するため、2060年までのCO2削減量の合計のうち14%をCCSが担うことが期待されています。
CCSって何?

「CCS」「CCUS」
「CCS(Carbon dioxide Capture and Storage)」は、日本では「二酸化炭素回収・貯留」技術と呼ばれています。発電所や化学工場などから排出されたCO2を、ほかの気体から分離して集め、地中深くに貯留・圧入するというものです。

「CCUS(Carbon dioxide Capture, Utilization and Storage)」は、分離・貯留したCO2を古い油田に注入することで、油田に残った原油を圧力で押し出しつつ、CO2を地中に貯留するというものです。

全体ではCO2削減が実現できるほか、石油の増産にもつながるとして米国では商用化されています。 

日本での取組
2012年から北海道・苫小牧でCCSの大規模な実証実験が行われてきた。2016年度からは、港内の海底の下にCO2を高い圧力で貯留する作業を開始
具体的には、製油所から供給されたガスの中からCO2とそれ以外の気体を分離し、海底深くに掘った井戸に年10万トン規模のCO2を3年間埋めこむ計画で作業を行ってきました。
そして、2019年には予定通り30万トンの圧入を達成し、今年2021年までCO2が漏れ出さないようにモニタリングし、2030年には商用化したい考えだ。


CCSの課題
・コスト
分離・回収の方法が難しいようでコストを抑えることが課題です。 
CO2を吸収する液体を使って化学的に分離する方法、特殊な膜を使ってCO2だけを分離させる方法などがありますが、新しい技術の研究も進んでいるようです。
関西電力の舞鶴発電所において、固体吸収材を使った技術の実証実験が行われる。同社のプレスリリースでは、「2022年度から石炭火力発電所から排出される燃焼排ガス中のCO2分離回収試験を開始することに合意しました。」となっている。「今回、実証に用いる固体吸収法は従来の技術と比べて、CO2分離に要するエネルギーを大幅に低減(約40%以上)できる可能性があり・・・」として、国内で初の取組みを行なう。  

・貯留する地層を確保
分離・回収技術と設備を完備することに加え、十分な量のCO2を貯留するための地層を見つけることが必要です。

例えば、泥岩などのCO2を通さない遮へい層の下にスキ間の多い砂岩などの貯留層がある地層がいい。
経済産業省は、平成26年度から環境省と共同で、CO2の貯留に適した地層の調査事業を行っているようです。候補地を見つけ地質学に基づいた調査が必要で、これも大変な事業です。
目途が立てば貯留に必要な施設建設も必要だ。

CO2の再利用・カーボンリサイクル 
CO2の利用先についても、研究が進められています。

・化学原料の生産に使う。
・太陽光エネルギーを使ってCO2を燃料に変換する藻を育て、バイオ燃料として利用する。

CO2の輸送
発電所や工場のある場所から貯留する場所が隣りどうしならいいが、そんなわけにはいかない。パイプラインの設置は大変だ。長距離を想定して船舶輸送の検討もされているようです。

安全性は?
苫小牧でのCCS大規模実証試験では、圧入したCO2の漏れや地層や海洋への影響について次のような調査・確認作業を行うとしている。
①地中に圧入したCO2の温度・圧力の観測
②圧入したCO2の地中での広がりの把握
③貯留地点の周辺における地震発生状況の把握

これらのいろんな問題を解決して、しかもできる限り早くしないといけない。従来の法律による規制にも対応(改正なども)しながら縦割り行政をこれまでにないやり方で取り払わないといけない。地球と日本の危機なのだ!


何も分からない私にとって、ふと思ったことがある。大量に埋められた二酸化炭素はその後どうなるのだろう?



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