ウイルスはどうやって細胞に入り込むのか?
インフルエンザウイルスを例にしてその動きを見てみる。
ウイルス核酸と、それを取り囲むカプシド (capsid) と呼ばれるタンパク質の殻から構成された単純な小さな粒子が?必要最小限の機能しかないウイルスが?人間の約37兆個の細胞で構成する複雑な体の中に侵入して増殖するんだから、単純さをバカにできないのみでなく、単純さが秘めている力にも気づくべきだ。
インフルエンザウイルスの経路をたどってみたい。
まず、頭の中を日本から地球に切り替えます。ウイルスは地球の生命体の大先輩?です。part1でも書きましたが、30億年前から生き続けています。日本で夏にインフルエンザウイルスがほとんど見られなくなったとしても、地球上には至る所でウイルスが生き続けています。
まず、頭の中を日本から地球に切り替えます。ウイルスは地球の生命体の大先輩?です。part1でも書きましたが、30億年前から生き続けています。日本で夏にインフルエンザウイルスがほとんど見られなくなったとしても、地球上には至る所でウイルスが生き続けています。
冬場になると流行するだけの話です。夏にオリンピックを開催すればインフルエンザの流行はないから大丈夫?でも、世界中からオリンピックを見に来る人々がインフルエンザウイルスを連れてくることが考えられるから、開催後流行するかもしれない。日本が夏だと南半球は寒い季節ですからね。
「どこから最初に発生するの?」という疑問は、新型のウイルスが発生する場合だけで、既存のウイルスには当てはまらない。いつでもどこでも存在しているからです。
次に感染者からたどります。
「どこから最初に発生するの?」という疑問は、新型のウイルスが発生する場合だけで、既存のウイルスには当てはまらない。いつでもどこでも存在しているからです。
次に感染者からたどります。
感染者がくしゃみや咳、おしゃべりをして、間近にいる人はそれを大量に吸い込み感染。
あるいは、感染者がくしゃみや咳、おしゃべりをして、自分の顔の周りがウイルスだらけになり、それを手で触り、その手でいろんな所を触る。その触った所をウイルスが死ぬ前に他の人が触ってしまい、自分の顔を触りまくり塗りつける。鼻や口も触る。その時鼻や口からウイルスが入っていき感染。
この時のマスクの役割については、「マスクはウイルスを防げるの? - 青空ーすべてはバランス」で理解しました。
感染者が撒き散らしたウイルスはいろんなところに付着している。ものによって、ウイルスが生き続ける時間が違うことはテレビでも説明している。
ウイルスは最終的に細胞の中に入り込みたいのだから、人間が自分の手で顔を触りまくる癖を知ってるかのように容易に体内に入り込み細胞にたどり着く。
感染者が撒き散らしたウイルスはいろんなところに付着している。ものによって、ウイルスが生き続ける時間が違うことはテレビでも説明している。
ウイルスは最終的に細胞の中に入り込みたいのだから、人間が自分の手で顔を触りまくる癖を知ってるかのように容易に体内に入り込み細胞にたどり着く。
細胞表面への吸着
ウイルスの表面にあるカプシド(タンパク質)が細胞の表面にある糖鎖を認識して体内に出入りする。糖鎖は、もちろん通常は体の働きにとって重要な役割を果たしているけど、がん細胞や細菌、ウイルスが侵入するレセプター(受容体)にもなる。
インフルエンザウイルスの場合には気道上皮細胞のシアル酸糖鎖がレセプターとなっている。
part1で「 一番外側の殻の周りにエンベロープと呼ばれる膜成分があるものとないものとがある。」と書きました。インフルエンザウイルスはエンベロープウイルスです。このエンベロープタンパク質が細胞膜との膜融合を誘導する役目がある。これによりウイルス核酸を細胞質に送り込む。


絶えず呼吸しているから人間の体内に最も入りやすく、しかもすぐに細胞表面に侵入できる部分だ!!!
(それにしても何故ここにインフルエンザウイルスが侵入できるレセプターが準備されているのか???いや、20万年前に現生人類が誕生した時から入り込んで、徐々に自分専用の入り口のようにしてしまったのだろうか!!!???)
(それにしても何故ここにインフルエンザウイルスが侵入できるレセプターが準備されているのか???いや、20万年前に現生人類が誕生した時から入り込んで、徐々に自分専用の入り口のようにしてしまったのだろうか!!!???)

もう一つの方法がある。エンベロープと呼ばれる膜成分を持たないウイルスなどがこれだ。
細胞は必要な物質を細胞内に取り込む必要があります。大きい物質は細胞膜上にある膜タンパク質を通過することができないので、そのような場合は、細胞膜で物質を取り囲み取り込みます。このような現象を、エンドサイトーシスといいます。細胞のこのような性質を利用して入り込むのだ!
参考までに、レセプターとしては、ヒト免疫不全ウイルス(HIV)に対するヘルパーT細胞表面のCD4があるようだ。
何となく怖い存在だったウイルスの事がだんだん分かってきた!今回は、他の生物の細胞内に入り込むのに特化したカプシドとエンベロープが活躍して、宿主細胞の性質を利用しながら侵入できることが理解できた!
何となく怖い存在だったウイルスの事がだんだん分かってきた!今回は、他の生物の細胞内に入り込むのに特化したカプシドとエンベロープが活躍して、宿主細胞の性質を利用しながら侵入できることが理解できた!
ウイルスの写真は