青空ーすべてはバランス

アトピー追及#9どうすればいいのか?(最終)

9 どうすればいいのか?

(1)アトピー追及を何故はじめたのか?

こんなことをしなければいけなかったのは、”普通に病院に行って治療して治す”という社会の常識が通用しなかったからだ。病院は信用できず、治療する薬は、薬ではなく毒で体内に蓄積し、重大な副作用をおこすとされたからだ。

1990年代、これまで説明してきたように、現代病で、それまでのようなただのかゆみではないアトピー性皮膚炎は、症状にあわせてステロイド外用剤の種類を選択して使用し、患者の勝手な判断で使用を中止・中断したり、医師から指示された塗り方を守らなかったりしたら、その効果が得られないにもかかわらず、正しい使用を行わなかったことが原因だ。何故か?適正な使用法を知らない医師が多くいたことやステロイドを使用しないという医師まで現れて、マスコミが”何が起きてるんだ”と取材を始めた。マスコミは混乱の原因をつかむことなく”何となくステロイド外用剤が悪い”という風潮だけを残して去っていく。当時はインターネットが普及し始めた頃だ。ネット上には、善良な業者もいただろうが、”ステロイドの毒が体に蓄積する”みたいないい加減なことを言って恐怖心をあおって商売をした悪徳業者も多かったようだ。悪徳業者のまことしやかな宣伝文句を信じるほかなくなった人々が重症化していった。そのように私は把握している。

まず、正しく整理し直してから進まなくてはいけない。私も半年間はこの話を信じていたのだから、偉そうに言えないのだが。

アトピー追及#3で紹介した図書には、そのあたりの話や適正な外用剤の使い方をすれば難しい病気ではないことが書かれている。まず症状が重い人は、早く症状を和らげることが必要です。体が大きなダメージを受ける前に症状を早く和らげることが重要です。そして皮膚科の医師は患者に十分説明してほしい。


(2)大前提の認識

ステロイドは毒ではなく体に蓄積しない。②適正に使用することでアトピーは治る。③ただし、正しく使用する。この大前提はそろそろ社会全体が理解しないといけない。さらには、④外用剤と内服剤は全く異なり、外用剤はほぼ副作用はなく合併症もない。⑤使用を突然やめたり、減量したり、適正な使用をしなかった場合は、再びバランス状態がくずれ症状が悪化することがある。
これらのことは、私が追及してきた内容から、今では十分理解できると思う。


(3)市販の薬

現在、ドラッグストアで普通にステロイド剤が含まれている薬が販売されている。自分の症状がその薬と合致するのかどうかを判断することは難しいと思うので、できたら信頼のおける先生が適正に診断した結果としての薬を使用すべきと考えます。さらに、ステロイドが配合された外用剤と保湿剤を自分勝手に混ぜ合わせることは絶対にしてはいけません。炎症性皮膚疾患に対して免疫抑制薬であるタクロリムス水和物(商品例:プロトピック®軟膏)、さらにシクロスポリンなどの薬剤も選択肢に加わり、より患者の症状・体質などに合わせた治療ができるようになっているので、先生の指示で適正に使ってほしい。適当に塗るのだけはやめてほしいものだ。


(4)赤ちゃんは?医者は?

図書の所で赤ちゃんのことにふれなかったので、ここで紹介します。A16P~23P  D48P~71P  E41~53P  赤ちゃんがアトピー性皮膚炎かどうかの判断は難しいらしい。先生とよく相談して、ステロイドを使う場合は十分注意すべきだろう。赤ちゃんは、生まれてすぐに、それでなくても多くの化学物資の洗礼を受けているし、まだ抵抗力が弱いからだ。

そこで、赤ちゃんに限らず、良い先生を選ぶ方法を書いている図書を紹介します。H150P~160Pにあります。項目だけ掲載しておきます。
・ベストの治療法をしっかり示して説明してくれるか? ・少なくとも初診の際は全身を診たか? ・診療の時、皮膚の状態を触ってチェックするか? ・状態に応じて薬を変えてくれるか? ・1週間で十分な改善が見られるか? ・薬の塗り方について具体的に指導してくれるか?(患部に塗る量や強さも大切なのだ!) ・ステロイド外用薬のランクと使い分けについて、説明・指示をしてくれるか? ・副作用について説明してくれるか?あるいは質問に対して答えてくれるか? ・非標準的治療や高額なアトピーグッズを無理に勧めないか? ・厳しすぎる生活指導をするか?(普通に日常生活が送れないような厳しすぎる制限をする。) 


(5)食物

地球上の生物はすべてつながりがあり、バランスが保たれているから、食物は大切です。

緑黄色野菜や肉などの栄養素もバランスよくとらないといけないが、腸=肌によい食物は、アトピーに特化すれば、できるだけ摂取してほしいものです。昔の人が良く食べていたような食品です。次のとおりです。

1)水溶性食物繊維

アボカド、納豆(豆類)、ゴボウ(根菜類)、ジャガイモ・サツマイモ(冷やすことで水溶性になる、ニンジン、ワカメ(海藻類)、らっきょ、ひじき、なめこ、キウイ

水溶性の食物繊維=腸の免疫細胞の暴走を抑えられるか?

サツマイモは、茹でて柔らかくなったら、冷蔵庫に入れて冷やすだけ(水溶性繊維と不溶性繊維が摂取できる)。お腹が減った時はそのまま食べられる。不精な方には最適。 ただし、野菜を食べる時、農薬は注意しないといけない。お湯に浸して水で洗い流せば大丈夫。この手間だけは省かないように。

サツマイモ簡単調理で多くの効果


2)魚

青魚や鮭がいいのはもう常識ですね。魚の油に多いDHA(ドコサヘキサエン酸)とEPA(エイコサペンタエン酸)はオメガ3脂肪酸です。アマニ油に含まれるαリノレン酸もそうです。鮭に含まれているアスタキサンチンは肌に良い。面倒くさい人は、サバの水煮の缶詰があります。これは無添加です。これにオリーブオイルとレモン果汁をかけて混ぜて食べると、わりとさっぱりします。さらにスーパー大麦や豆類を入れて食べると必要な食品類を簡単に摂取できると思います。鮭の水煮缶もあります。
青魚に含まれているEPAは赤血球の細胞膜に取り入れられ、赤血球がしなやかな動きになります。細い毛細血管の中もしなやかな動きで酸素を運んでくれる。そのため肌の細胞が絶えず新しい細胞に取り換えられる新陳代謝が活発になる。頻繁に摂取してほしいものだ。このような働きを阻害するのはコレステロールです。

3)ビタミンC

ビタミンCがいかに大切な働きをしているかを掲載しています。抗酸化作用が強く肌を守ってくれます。私は毎日少しづつレモン果汁を飲んでいるので、60歳過ぎた今もあまりシミがありません(笑)。ビタミンCのおかげと感謝しています。最近はスーパーでもオーガニックレモン果汁が販売されている所があります。(何故こんなことを言うのか?輸入のものは、農薬で育てられカビ防止剤や防腐剤が添加されているからです。)

ビタミンC不足で老化加速

4)味噌

日本人は肌がきれいだ。普通に見比べても西欧人と比べても際立っている。シミ・ソバカスが少ない。白いもち肌だ。何故?日本人は島国で昔から貧しかったにも関わらず、何故肌が綺麗なのか?それは、食として発酵食品を食していたからだ。ねばねば系は肌に良い。味噌も発酵食品で見直されている。昔は味噌の塩分が良くないと言われてきた常識が、最近の研究では、味噌で摂取した塩分は健康に害はないと証明されている。塩分の悪い害を防止する何らかの成分が含まれていることが分かったようだ。
私はこのことを知ってから1日に2回は味噌汁を飲んでいます。味噌汁に焼魚、納豆、ぬか漬け(乳酸菌)などは、高度経済成長の中でばかにされてきたが、こんなにバカにされた食材がこんなに良かったのか!と先祖に頭を下げたくなる。甘酒も有効ですよ!
甘酒で美肌

味噌はこんなにも素晴らしかった!

 

(6)石けん、シャンプー、台所用洗剤等

私はもう合成界面活性剤を添加している洗剤等は使っていません。現在では、石鹸・シャンプー・台所用洗剤は無添加のものが販売されています。できる限りそういうものに切り替えたほうが良いと思います。自然由来ではない芳香剤も良くないと思います。匂いの合成化学物質を体に取り込んでいます。洗濯洗剤にしても合成化学物質による”良い香りがきつい”ものは肌に良くないと思います。すすぎが1回でよいものは2回しています(洗濯洗剤も無添加が出ています。)。柔軟剤は使用しません。毎日の生活の中で合成化学物質を取り込まないように注意すべきです。

アトピーの方は当然そうしていると思いますが、角質層を強くこすらないこと。日常は泡を肌にやさしく塗りこむようにして洗います。頭の皮質もデリケートなので同様です。髪の毛もこすらない方が傷まなくていいようですよ。


(7)ストレス

ストレスが様々な病気の原因になることを掲載しています。ストレスは万病のもと を参考にしてください。Aさんも重症化の引き金は大きなストレスでした。ここでは、できる対策としてリラックス法も掲載しています。リラックス法としては、この他に深呼吸の秘密 森林浴=リラックスの理由を参考にしてほしい。

また、ストレスとアレルギーは過敏性腸症候群の原因でもある。下痢が慢性的に続くのは?を参考にしてほしい。

ストレスは、アトピー性皮膚炎の引き金、重症化の引き金だと思う。密接な関係性を持っている。かゆみがさらにストレスを高め、悪循環に陥る。

 

(8)最後に

 Aさんは順調に治っています。でも、私が追及してきたこの「アトピー追及」を読んで、生活態度や食事も気を付けてもらいたいと願っています。何故なら、ステロイド治療は対症療法だからです。
アトピー性皮膚炎で苦しんでいる方々へ。自分が今、アトピー性皮膚炎の症状のどのクラスにいるのかを把握して、良い先生を探してほしい。重症の方は1日でも早く治療をして症状を和らげることを第一に考えてください。そして、自分でも今までの生活態度や食事の内容をチェックして、体の中からも改善していくようにしていただきたい。
アトピーは治らないと、まだ思っている方はいませんか?アトピーは治ります。
ステロイド外用剤を使用すると白内障になると思っている方はいませんか?それは違いますよ。加齢と白内障そしてタンパク質異常

私は1年前から、ここで紹介したような食事に心がけています。容器もガラスや陶器にして、鍋類も特殊加工ではなくステンレスです。フライパンは鉄です(鉄分補給)。加工食品はほぼ口にしていません。つまり食品添加物も摂取してません。するとどうでしょう!子供の頃から弱かった腸が、いつも下痢が怖かった私の腸が元気になったではないですか!半年くらいから効果が見られました。1年たった今は、しっかりと大丈夫です。健康な腸を取り戻して喜んでいます。
しかし、失敗したことがあります。食品添加物を摂らなかったからなのか、食事内容を変えたからなのか、どちらが有効だったのかが分からない(笑い)!!

この記事の掲載は、私がブログを始めた時の目標だったから感慨深い。ふと昔の公害のことを思い出し、合成化学物質のことを調べ、ホルモン異常のこと、細胞分裂の時のDNAの異常、そして作り出されるたんぱく質・酵素の異常、腸の免疫細胞の暴走、皮膚細胞が独自に女性ホルモンを合成、かゆみの原因物質が免疫細胞だったこと、すべてがつながった。高校の生物の参考書を買って勉強しなおしたりした。おかげで色んな事が分かった。

そして、ことさらに感慨深く思ったのは、「バランス」という4文字です。いかに人間がバランスの中にいるかを謙虚に受け入れなければ、大きなほころびへとつながっていくということを思い知らされたことです。患者、医者、マスコミ、業者、それぞれがてんでに適正を欠く行為をし、バランスが大きく一気に崩れ、医療の国から迷信の国へと転げ落ちたように、人間の体も新しい物質にさらされ、主人の暴飲暴食、偏食、そして今までに受け入れたことのない物質が体内に入り込む。夜と朝が逆転したり、強烈なストレスを強要されたりした。そのため、体全体のバランスが一気に崩れ、免疫細胞も暴走する結果となる。同じだ!!!

ここまで「ステロイド追及」を読んでいただいた方々に感謝申し上げます。そして絶えず研究に取り組んでいる多くの方の今後のさらなるご活躍をお祈りいたします。アトピーで苦しんでいる方々が早く楽になるようお祈りしています。

 
 



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