さつまいもは、屁が出るだけではない。最初から変な事書きましたが、実はとんでもない食材だということが分かり驚いています。
島津斉彬は、軍備の近代化と産業の育成を図りましたが、その時に活用されたのがサツマイモでした。明治維新の時の薩摩藩の胃袋と健康を支え、火縄銃から新式の鉄砲への開発に貢献したのです。
栄養素は?
デンプン・・・エネルギー源
エネルギー源として食糧事情の貧しい昔は重宝であったと思いますが、今は太る原因として避けられがちです。
しかし、最近はデンプンも冷やせば、デンプン中のレジスタントスターチ(難消化性でんぷん)が大幅に増え、腸内細菌に良い影響を与えることが分かってきました。エネルギーになりにくく、不溶性食物繊維と水溶性食物繊維の特性をあわせ持っているなど、驚きです。
食物繊維・・・不溶性植物繊維
ジャガイモの3倍の食物繊維を有しています。腸を刺激し、便通を促進、便秘を解消する効果が期待できます。また、腸をきれいにしてくれます。
ヤラピン・・・さつまいもを輪切りにしたときに出てくる白い乳液状の成分
胃の粘膜を保護したり、腸のぜんどう運動を促進して便をやわらかくする作用があります。
ビタミンC
抗酸化作用を持っているからうれしい。きれいな肌に欠かせないのがビタミンCだ。私も毎日レモン果汁を飲んでいる。ビタミンB群、ミネラルも含まれている。
以上のように、便秘の改善に優れ、血糖値の急激な上昇も和らげてくれます。注意すべきは、栄養の多くは皮、または実と皮の間に多く含まれていますから、皮ごと食べましょう。ビタミンCは本来、熱に弱いですが、皮のデンプンにガードされるそうです。さらに、調理は、煮るか蒸すかにして、その後冷やしましょう。焼くと効果が減少します。
最後にもう一つ。大腸内で腸内細菌が食物繊維(難消化性糖類)を発酵する際に短鎖脂肪酸が生まれ、健康維持に欠かせない役割を果たしていることが分かってきてます。
ちなみに、芋焼酎ですが、血栓を溶かす働き(酵素:プラスミン)があり、心筋梗塞、脳梗塞の予防になります。芋焼酎でも本格芋焼酎でないと効果ないらしから、ご注意。飲まなくても、香気成分であるβフェネチルアルコールに同じ効果があるそうなので、是非匂いを嗅いで、リラックスするといいかもしれませんね。
ほんのこて すごか~!(あってますかね?)
参考
薩摩藩島津斉彬は、時代に先駆けて軍備の近代化・産業の育成を図ったことで有名です。新型銃の開発では、火縄銃から衝撃で爆発する雷汞(らいこう、水銀)を点火に用いた雷管銃(らいかんじゅう)の製造に取り組んでいます。この雷汞を作るためにエチルアルコールが必要だったのですが、経費節減のために米焼酎から芋焼酎のアルコール利用を命じました。ところが、食物繊維・栄養素が豊富なサツマイモは、焼酎造りに不向きな作物とされ、当時の技術ではなかなか難しかったようです。斉彬は、工業用のみならず、薩摩の新たな飲み物としての芋焼酎の製造にも取り組み、製造法の改良など次々に新たな試みを実行しています。明治になっても改良が続き、鹿児島を代表する特産品となっています。斉彬の集成館事業として有名ですね。
水溶性食物繊維と腸の働きについては、こちらをご覧ください。⇒水溶性の食物繊維=腸の免疫細胞の暴走を抑えるのか?