断章、特に経済的なテーマ

暇つぶしに、徒然思うこと。
あと、書き癖をつけようということで。
とりあえず、日銀で公表されている資料を題材に。

今年初めての更新

2013-02-03 20:02:03 | 日銀ウオッチ

あけまして、おめでとうございます。

2月の、、、3日か。今頃、あけまして、もないもんだが、

なんせ、今年に入ってから、1回も更新していない。

 

忙しくて、それどころじゃない、といえば、まあ、そうだ。

実は、日銀あるいは連銀やその他発表される資料にも

ろくに目を通していない、いや、ほぼ全く目を通していない。

この間、世の中では、政権交代があり、

突然円安に向かい、日本では株価が上がり、

それを巡って、国内外でいろいろな議論が沸き起こっているらしい。

実はおいら自身も思うところがないわけじゃないし、

いろいろ書いてみようかというものもないではないが、

ただ、すでに世の中でいろいろ言われているものに

あえて、素人の中小企業勤務のおいらが屋上屋根を架けるようなことをやっても

あんまり意味もなかろうから、最小限のことだけ。

①インフレになれば、家計の消費支出が増えるのか。

これは、都内や都会で生活している人たちと

地方でメーカー勤務なんかしている人たちとは

だいぶ考えが違うんじゃないだろうか。

少なくとも、おいらが今インフレ予想があるからといって、

消費支出を増やすことは考えられない。

だって、なんで貯金をするのかといえば

将来の生活が不安だから。老後に備えての虎の子の貯金。

インフレが予想されるなら、貯金を減らすどころか、

増やすように努力しなければならない。

自分自身の貨幣所得が大きくなる、というある程度の確信があるならともかく、

今後、メーカーの収益が一層厳しくなることが予想されている折に、

インフレ予想があるからといって、消費支出を増やすことは

考えられない。まあ、労働市場がひっ迫し、

賃金が上昇し始めれば、

おいらの給料も、、、いや、その前に、うちの会社、たぶん潰れるよ。

人手不足を補うため、給料を上げるなんて、

考えられない。ただ、ウチの近在の工場は、そういうところが多そうだから、

まあ、大丈夫かもしれない、、、つまり、賃金給与が上がることは

当分はないだろう。

②さて、それで、労務費が上がることがないとすれば、

いったい、どうしてインフレになんかなるんだろう。

インフレになんか、ならないんじゃないか?

せいぜい、輸入原材料価格が上昇して、

コストプッシュインフレが発生するぐらいのことだろう。

それって、景気にいいの?

③ただ、円安になって、多少は製造業が戻ってくるのでは?

こちらの効果は、多少なりとも期待できる。

実際、政府支出を今のままただ拡大したのでは

貿易収支、ゆくゆくは経常収支全体が

赤字になってしまう。遠からず、対外純債務国になることだって、

当然予想される。だから、少なくとも、経常収支を

対外債務残高を増やさない形でファイナンスできるだけの

輸出増加は必要だろう。輸出ドライブで経済成長というのは、

もう、今の日本では期待できないし、するべきでもないだろう。

とはいえ、本当にこの円高というのがある程度持続してくれるのか、

そこのところが全くあてにならない。

 

閑話休題。

今回の円安で改めて恐ろしく感じるのは、

貨幣金融当局の無力さである。

この円安を、アベノミクスの成果だ、という声もあるようだが、

実際には、アベノミクスはまだ何もやっていない。

ただ、アベノミクスで政府は債務残高の累増もいとわず

財政支出を拡大する決意を表明している。また、

日銀も、これに合わせて長期的な金融緩和を約束はした。

しかし、実際にはまだ何もしていない。

過去数年にわたり、日銀の度重なる金融緩和・量的緩和にもかかわらず

ほぼ全く反応しなかった(と、言うか円高に振れ続けていた)為替市場が、

ただ将来に対する期待というだけで、

あっという間にこれだけの円安である。

要するに、中央銀行が実際に何をしようと、関係ないのである。

要は、政府あるいは中央銀行が将来影響力のある形で

何をするであろうか、と、言う予想だけで、市場が

動いてしまう。ほとんど、実際に何をやっているかは

関係ないのである。世の中に、これだけ制御不能な

ストックがあふれかえっている、ということだ。

 

さらに、それに加えて。

気になるのは、

これが、良いほうに何かしますよ、

というのであればいいのだが、

なんせそれぞれの政府が、互いに、

「我々は、うちの国をもっともっと悪くしますよ」と、言い続けていることである。

インフレ率が高くなる、政府の累積債務残高が悪化する、中央銀行のバランスシートが

リスクを抱えたものになる、、、

こうして、それぞれの国の基礎的なデータが悪化することが予想されるようになれば、

投機資金は海外に逃げる。その結果為替レートは

悪化する。そうなれば、輸出に有利になる。。。。

ユーロが切り下げられたのは、

ギリシアやPIGSなど、問題を抱えているからだ。

だから、円レートを切り下げるためには、日本は、

それ以上大きなリスクを抱えた国だ、と、世界中に知らしめればよい。。。。

これが、現在行われていることである。

 

おかしな世の中になってきたものだが、

これが、本当に日本にいいことなのか、

よくわからない。まあ、このままじゃ、日本がじり貧になってゆく一方だから、

少しでも手を打たなければ、ということ自体は、理解できないわけじゃないんで、

何でもやってみるしか、ないのだろうが。。。

 

 



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