断章、特に経済的なテーマ

暇つぶしに、徒然思うこと。
あと、書き癖をつけようということで。
とりあえず、日銀で公表されている資料を題材に。

MMT批判はなぜ「いつかはハイパーインフレーション」なのか。あるいはレイの一般理論批判の不徹底さ。ってか主流派とMMTが両立しない理由など。

2022-08-13 20:00:21 | MMT & SFC
レイは'Understanding Modern Money' において、冒頭、一般均衡理論を要約して、ハーンの言葉を引用し、一般均衡論体系においては貨幣が不要であることを示している。レイ自身は自分で行った要約に対して「ひびが入っている」として簡単に片づけているが、いったいMMTの立場から見て何がどう壊れているのか、十分な説明がなされているようには思えない。それはこれから本書を通じて説明します、と . . . 本文を読む

経済金融、法律、実物資源の区別と関係(ただし実物資源の話は今回はない)

2022-04-08 18:02:31 | MMT & SFC
MMT派とそうでない人たちの議論を見ていて感じることの一つは、法律と経済の関係をどのように考えるべきか、という点である。法律は様々な意図や目的で制定されているけれど、実際にその果たしている機能は目的や意図とは全く違うものになり得る。とりわけ経済金融制度面ではそうしたことが大きい。この点を論じることがMMTの当初からの中心論題の一つだ。 思い起こしてもらいたいけれど、そもそもMMTの出発点はモズラ . . . 本文を読む

共通試験高校政治経済の信用創造の説明が変わったことについて

2022-01-30 08:56:12 | MMT & SFC
共通試験の政治経済の信用創造の問題及び回答が、従来の現代社会におけるそれと全然違い、内生的貨幣供給論へとシフトした、ということが話題になった。共通試験でそうなっているからにはおそらく実際の教科書もそう変わっているのだろう。まあ一般に教科書に書かれていることが、世の中で全く行われていない学者の空想から、ともかくも現実を反映したものになった、ということでとりあえず喜ばしいんだと思う。もっとも銀行の信用 . . . 本文を読む

『鬼滅の刃』が人気になる時代

2021-11-28 10:25:20 | 思うこと
『鬼滅の刃』を読んでみた。もともとあまり漫画を読むほうではないのだが、どうも最近パワーが出ないのではやりの漫画でも読んで時間をつぶそうか、、、と思った次第。まあ、今の世の中どんなものが流行ってんのか知っておかないと、、、、みたいな意識も全くなかったわけじゃないかもしれないが。 読後の感想というのは、まあなんというのか、かなり意外な気がした。全体のテーマは輪廻転生である。このテーマは、まあ有名なと . . . 本文を読む

国債はインフレ圧力を抑制しているのか

2021-07-04 14:24:29 | MMT & SFC
雨が続いているので、今日もブログを書く。。。 雨関係ないけど。 MMTを論難する主張の一つとして、 「確かに国債は不履行にならない、という意味では破綻しないかもしれないが、 しかしそれをすればハイパーインフレーションに陥る」というやつがある。 「債務不履行」と「ハイパーインフレーション」といった現象も原因も異なるものを 「破綻」という一言で一括りにして「同じこと」とする議論の雑さは もうこの際 . . . 本文を読む

「貨幣がなぜ受け取られるのか」はなぜ神学論争とは言えないのか

2021-07-03 11:49:08 | MMT & SFC
まあ、ちょっと話題になっていたので便乗する。どうしてこう便乗ばっかりしてんのか、というと 自分で話題を作る能力がないからじゃ。。。。(´・ω・`) なんか異種格闘技をやってうまくいかなくて、IWGPに行ったらそっちもうまくいかなくて、 で、天龍が来て話題になったらそっちに手を出そうとしていたころの橋本みたいな感じで みっともないな。いや、橋本はなんだかんだで 最後はそれなりにきちんと身を遂げたから . . . 本文を読む

ドレーンということ

2021-01-03 14:42:53 | MMT & SFC
MMTの文献で、重要な概念の一つに 「ドレーン( drain 排水口)」というのがある。まあ、MMT派全員がこの言葉にこだわっている、 ということではないんだけれど、例えばレイの諸文献においては重要な役割を果たしている。 この比喩的表現の含意について、今回のエントリーではちょっと検討したい。 この言葉が重要なのは、一つにはMMT派の経済政策一般に対する考え方が 示されているからだ。 MMT派は一 . . . 本文を読む

Macroeconomicsの話①

2020-12-26 18:44:04 | MMT & SFC
Mitchell, Watts and Wray 共著の'Macroeconomics'が出版されてから、 しばらくになる。おいらが本書を注文したのは去年の6月ごろだったような気がするが 読み始めたのは秋に入ったころだったかなあ。。。 で、その後、かみさんが実家に帰っちゃったり、会社でいろいろあって えらく忙しくなったり、、、、、と、まあ、コロナ禍で、もうちょっと時間が あったはずなんだけどなあ、 . . . 本文を読む

パラダイム論

2020-11-21 22:22:57 | MMT & SFC
ランディ・レイがくだんの書物で MMTはパラダイムの転換を促しているのだ、みたいなことを 書いてしまったせいで、 ひところMMTをパラダイムに引っ掛ける話が話題になってた。 パラダイムという言葉自体はトマス・クーンによって科学史上に 持ち込まれた概念で、この分野については かなり難しい議論があって、おいらなんかが下手に触ると 火傷しておしまいなので、この原義についてあれこれ言うのは やめておきたい . . . 本文を読む

いや、忙しくて。。。。(労働予備軍効果)

2020-08-09 08:19:02 | MMT & SFC
個人的なことと会社の出来事とコロナ禍(これもまあ 仕事がらみだけど)と重なり、まあ、読書もブログも全然進まないという 情けない話になってしまった。事務所の引っ越しの結果、 工場長がおいらのすぐ後ろの座席に位置することとなり、 昼間っからネット広げてあれこれやっているのも はばかられる状態。まあしょうがないんだが。。。 で、家に帰ってからが色々大変になってしもた。今は諸般の事情で 一人暮らしなので . . . 本文を読む