断章、特に経済的なテーマ

暇つぶしに、徒然思うこと。
あと、書き癖をつけようということで。
とりあえず、日銀で公表されている資料を題材に。

日銀短観(概要)―2012年12月―

2012-12-26 17:54:48 | 日銀ウオッチ

いまさらなんで日銀短観か、というと、

手元に届いたのが、25日だったから。

公表が14日だから、プリント版が手元に届くまでに、

10日もかかったことになる。

この後、本体が届くわけだが、年明けになりそうな感じだ。

すでに内容はウエッブページで公開済みで、

新しいことは何もないんだけれど、

毎度毎度プリントアウトするのも紙がもったいないし、

おいらの場合、別に情報の最先端を行く必要があるわけでもないので

プリント版が手元に届いてからのんびり眺めれば、それで十分なわけ。

で、肝心の内容だが、、、

特にいつもと変わり映えしているわけではない。

仕事上、取引先として重要なのが

自動車及び生産用機械なのだが、

業況判断は、

すでに報道されている通りで、景気の急速な悪化が見込まれている。

特に自動車大手は、変化幅が-28と、他にちょっと比べるものがないぐらい

著しく変化しているが、これは9月調査がプラスの19と、ちょっと、楽観的過ぎたため。

エコカー減税打ち切りなどの要因もあり、すでに9月時点で

先行きは-5だったわけだから、今回-9になったというのは、

もしかしたら、それほど急激な悪化とも言い切れないのかもしれないが、

それでも-28というのは、大きすぎる。需要の先食いで済まされる変化では

無いでしょう。同じ自動車産業でも中小になると、変化幅は-20と、

大手よりむしろ小さいが、これは、すでに9月調査時でプラスの4でしか無かったため。

業況自体は-16と、かなり悪い。

生産用機械のほうは、それに比べればややましという感じではあるが、

鉄鋼業は、自動車を上回ることはるかにひどい。

そうした中で堅調なのが通信、対事業所サービス、対個人サービス、物品賃貸などの、

特に大手。中小はいずこも厳しいが、それでも通信はかなりよい。

ちなみに、通信の大手は、9月調査時で48、今回は悪化したといっても40。

2ページ目の価格判断であるが、

中小は、販売価格はマイナス、仕入価格はプラスという状態が

ずっと続いている。中小企業では全業種で「上昇」が「下落」を上回っている。

他方、仕入価格はすべて「上昇」が「下落」を上回っている。

販売価格が軒並み-20%であるのに対し、仕入価格のほうは

8%程度ではあるが、中小企業が完全に供給過多であることがわかる。

(あるいは、交渉力のなさによって

スクイーズされてしまっている)

他方、大企業でも販売価格は上昇が下落を20%近く上回っているものの、

仕入価格判断では、加工業種は下落が上昇を上回っている。

製造大企業全体ではマイナスである。大企業と中小企業の非対称性、

大企業が価格を、いわば「逆転嫁」している状況がうかがわれる。

さて、設備投資などが、期待よりよかったことなどは

すでに報道されている通り。

それより企業金融では、資金繰りは

大企業16、中堅企業10、中小企業-5

金融機関の貸出態度判断では

大企業は16、中堅で15、中小は3と、

ここは中小も「緩い」が「厳しい」を上回っている。

貸出金利判断はすべてマイナス、

手元流動性比率は9月末で

大企業1.17、中堅1.30、中小企業は2.17で

資金繰りの厳しさを反映して手元流動性比率は

中小企業のほうが大きくなっている。

全般的に、企業の間での格差が広がりつつある状況が示されている。

中小企業の生産力は、

結局、供給過剰であり、それがてことなり、

仕入サイドと販売サイド両面からスクイーズされている状況が

はっきりする。

と、いうわけで、続きは、また今度。

 



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