和田浦海岸

家からは海は見えませんが、波が荒いときなどは、打ち寄せる波の音がきこえます。夏は潮風と蝉の声。

ハザードマップ。

2009-10-19 | 地震
昨日(10月18日)津波に関する講演とワークショップがあり、
自動車で40分ほどかけて富山公民館へ。
講演は地元の教育委員会教育長・青木氏による「元禄地震と津波」
インド洋津波のビデオから、地元各地区の場所へいっての地形の映像をまじえての語り。
その次が、細川顕司(ほそかわけんじ)氏による「津波ハザードマップ作成ワークショップ」。こちらは各地区ごとに五地区のテーブルにわかれ、拡大された白地図に想定される津波。避難の経路などの書き込み。
私は他所の地区からの見学なので、後ろの方の椅子で作業の動きを見ておりました。
ワークショップの講師・細川氏は、聞くほどに、なるほどという指摘があり、たいへん参考になりました。
細川顕司氏のプロフィール。
 1943年北海道生まれ。
1967年国学院大学文学部卒
1967年東京消防庁・機関紙「東京消防」編集長、池袋都民防災センター長等歴任。
2004年(財)市民防災研究所入所 事務局長兼調査研究部長

この細川講師の話が体験に根ざしており貴重に思えました。
共著のかたちで出ている本を、帰ってからネット注文。

あと、防災マップの間違いを指摘した富山の渡辺正司氏に挨拶できたのが収穫。いぜんに、朝日新聞の記事でお名前を拝見しており、会っておきたいと思っておりました。
はじめてなのに、話し始めたら「高崎浦地震津波記録」の現代語訳コピーを頂戴。
ありがたい。コピーは農山漁村文化協会発行「日本農書全集66 災害と復興1」にあるもの。帰ってからネット古本屋で検索すると、安い値段で購入できるので、こちらも注文。


午後一時からだったのですが、充実した半日を過ごさせていただきました。


それでは。
津波ハザードマップ作成ワークショップの講師・細川顕司氏の語りが印象に残っているので、メモ書きを、とりあえずそのままに、列挙。

ご自身は、浦安に住んでいるとのこと。
そこは、どうやら団地らしい。区費(?)を払わない方が20%(?)おられるが、
それでも、地区でつくる回覧等の防災に関する通知は全戸へと配布するようにしている。
東京には、30年以内に70%の確率で地震がおきる。
東京湾で発生する地震での津波は、海水の量がきまっているので、それほどの被害はおきないだろう。

東京では、避難場所の運営が区市町村にまかせられているため、
避難人数が多い負担が、各地区にまわって、辻褄をあわせることになる。
避難所畳一枚に3人ほどの避難民となる計算。トイレもない。
各自が自分の身近から判断してゆくより現在は方法がない。

防災マップ等は、ひじょうにアバウトなもので
今より一歩すすめる気持をもつことが大切。
行政にやれといっても、まず自分がやらなければ。
正しいかどうかでなく、気がつく情報を得る。

深いところでおこる津波は、ジェット機の速度7~800kmでおしよせる。

津波の避難勧告で行動を起こすのは、まず5%という統計結果がある。


こういうワークショップには、今日も男性ばかり、
本当に被災地で活躍するのは、女性です。
こういう会には、女性に入ってもらって、女性に知らせることが大切。
そこまで会の報告がつたわっていない。
被災地では、人が一番役に立つ。

たとえば、給水車は何台もあるはずがなく、
テレビで、映し出すのは給水車がおとずれるほんの少ない場所だけ、
あとテレビで映し出された以外のまわりの地域は、全体といっていいほど給水車がおとずれない場所だと考えて行動するように。うちには給水車がこないなどという発想では困る。自分からとりに行く、自分たちでやる。黙っていたらいっさい出来ない。
必要な情報をとりにゆく気持が必要。防災に100点はない。防災地図はつねに平均値でしかない。


奥尻島は、災害援助や寄付によって、塀のようなブロック壁ができており、
考えようによっては閉じこめられているようになっている。
それでもいいのか、どうかは、各地域で判断してゆくこと。


以上、私がメモした単語をもとにつなげたもの。
私に印象深い箇所だけとりあげたので、講師の言葉の流れとは別で
だいぶ私の解釈がまじっているかもしれません。その分を割り引いて。



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