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和田浦海岸

家からは海は見えませんが、波が荒いときなどは、打ち寄せる波の音がきこえます。夏は潮風と蝉の声。

向きが変わる。

2025-04-22 | 道しるべ
曽野綾子著「心に迫るパウロの言葉」(海竜社)で
曽野さんは、信仰について

「 原則として言えば、人間が信仰を持つということは、
  向きが変わることだと私は思っている。       」(p46)

どのように向きを変えるのだろうと思いながら、
気になった箇所がありました。

「 パウロが自分さえも裁かない、  
  というのはすばらしい言葉で、
 『 自分の悪いことに平気でいよう 』ということではなく、
 『 自分はよくやった、と思うな 』ということであろうと思われる。」
                          (p40)

この箇所は、私にとって思ってもいなかったことでした。
低いことばかり気にかけていたけれども、
高いところに蓋をしていたような気になります。
ということで、
こんな箇所もありました。

「パウロは、人間が高ぶることを何度もいましめている。
 人間はほんとうは何一つ分かってはいないのである。
 たとえ、いささかの発見をしたからとて、
 それは途方もなく複雑で広大なこの世の仕組みの、
 針でつついたほどの一部を明らかにしたに過ぎない。
 私たちは賢いように見える人でも何も見えていないのだし、
 たとえ多少ともましなことができても・・      」(p64)

この少し前には、こうもありました。

「・・嫉妬は苦しいが、人を尊敬することは喜びだという実感を、
 はっきりと確認し得たのは、私の場合かなりあとになってからである。

 『 競って尊敬し合う 』というのは、
 『 尊敬することにおいて人に勝りなさい 』
 『 人を自分より勝っているものと思いなさい 』ということであろう。

 実に生きる喜びの一つは、尊敬すべき人に出会うことである。 」(p64)


はい。向きが変わって、ちっぽけな自分を味わう気分になります。
うーん。『 人を尊敬することは喜びだという実感 』
う~ん。そんなことを思ってもいなかったなあ、今まで。


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