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和田浦海岸

家からは海は見えませんが、波が荒いときなどは、打ち寄せる波の音がきこえます。夏は潮風と蝉の声。

『初めてのケース』の航海を思う夏。

2019-08-13 | 短文紹介
VOICE9月号。
その巻頭言は、宮家邦彦氏。
うん。後半を引用しておきます。

「最近の日韓の一連のやりとりを見て思うことがある。
考えてみれば、今回の日本の対韓国措置は第二次大戦後の日本が、
『外国に対し強硬策を検討し、それを実施し、
 その結果をあえて受け入れようとした』
初めてのケースではないか。
これまでの日本は『平和国家』であり、
『国連中心』の『国際協調』をつねに重んじ、
自制に自制を重ね、対決的姿勢を回避してきた。
それが変わりつつあるのか。
  ・・・・・・・・
筆者は本誌四月号で、
『これからは当分、1930年代のように、
主要国の政治家が「勢い」と「偶然」と「判断ミス」
による政治決断を繰り返す時代に戻るのではないか』
『されば、日本もそうした前提で、いかなる変化にも
耐えうるような柔軟かつ戦略的な政策立案を、
短期間で行なう新たな意思決定過程をもつ必要がある』
と書いた。この考えはいまもまったく変わっていない。

韓国の不当な措置に日本は受動的、相互主義的に対応した
だけかもしれぬ。日本国内の嫌韓感情が頂点に達し、
政府として強硬策を取らざるをえなかったのかもしれぬ。
いかなる理由があろうとも、ついに日韓関係にも
『勢い』と『偶然』と『判断ミス』の時代が到来したのだろう。
しかし、不愉快ではあるが、日本は決して
戦略的思考を止めてはならない。・・・」
(p18~19)

はい。鳩山由紀夫や菅直人を首相に頂くことが
日本の『勢い』と『偶然』と『判断ミス』とを
どれほど象徴していることとなっていたか。

安倍晋三のつぎの首相を思い描きながら、
『不愉快ではあるが、日本は決して…』という言葉を噛みしめ、
『初めてのケース』の、つぎにくるだろう航海の前途を描く夏。


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