古橋信孝・森朝男「万葉集百歌」(青灯社)の
印象が鮮やかだったので、
ネット古本検索をすると、
古橋信孝・森朝男「残したい日本語」(青灯社)がある。
気になるので注文。
うん。こちらも面白そう。
ちょっと引用してみます。
「私も大学に就職して作った試験問題の
選択肢はアイウエオであった。ところが、
現在の職場である武蔵大学に移っても、
試験問題を作らされることになったが、
選択肢はなんとイロハニホであった。
私がアイウエオでもいいような気がするというと、
私より十歳上の近代文学の教員が
どちらでもいいのだったら、
イロハでもいいのではないか、
どこも一律にアイウである必要はない、
イロハは古くからの文化で愛着があると
いうようなことをいった。
私はすぐに納得し、二十年近くそのままだった。
ところが、五、六年前、最近の大学らしく、
入試委員会から、選択肢はアイウエオにするように
というお達しがあり、誰も抵抗せず、
責任者がその意向を受け入れる態度だったので、
私も何もいわず、とうとうアイウエオになった。
大学は上からのお達しを教員が唯々諾々と従う
方向になっている。そして、現在私は
教授会に出る権利も義務もなくなって、
授業だけ担当していればよい身分になっている。(古橋)」
(p167)
この「残したい日本語」のあとがきで
古橋氏はこうも書いておりました。
「批評を目的とした本ではないので、
だいぶ感情移入をした文体になった。
そういう文体で書くのもそれなりにおもしろい。」
はい。この本は感情移入の言葉を
拾ってゆく楽しみがあるんです(笑)。
印象が鮮やかだったので、
ネット古本検索をすると、
古橋信孝・森朝男「残したい日本語」(青灯社)がある。
気になるので注文。
うん。こちらも面白そう。
ちょっと引用してみます。
「私も大学に就職して作った試験問題の
選択肢はアイウエオであった。ところが、
現在の職場である武蔵大学に移っても、
試験問題を作らされることになったが、
選択肢はなんとイロハニホであった。
私がアイウエオでもいいような気がするというと、
私より十歳上の近代文学の教員が
どちらでもいいのだったら、
イロハでもいいのではないか、
どこも一律にアイウである必要はない、
イロハは古くからの文化で愛着があると
いうようなことをいった。
私はすぐに納得し、二十年近くそのままだった。
ところが、五、六年前、最近の大学らしく、
入試委員会から、選択肢はアイウエオにするように
というお達しがあり、誰も抵抗せず、
責任者がその意向を受け入れる態度だったので、
私も何もいわず、とうとうアイウエオになった。
大学は上からのお達しを教員が唯々諾々と従う
方向になっている。そして、現在私は
教授会に出る権利も義務もなくなって、
授業だけ担当していればよい身分になっている。(古橋)」
(p167)
この「残したい日本語」のあとがきで
古橋氏はこうも書いておりました。
「批評を目的とした本ではないので、
だいぶ感情移入をした文体になった。
そういう文体で書くのもそれなりにおもしろい。」
はい。この本は感情移入の言葉を
拾ってゆく楽しみがあるんです(笑)。
意味はないけれど
「イロハ」は 素晴らしい文章になっていて
楽しいですよね。
でも試験の選択肢では
数字とかアルファベットのことが
多いように思いますが~
鈴木棠三著「今昔いろはカルタ」(錦正社)を
注文して、今日届きました。
この本の副題は
「世渡りの知恵・ことわざ」となっております。
函入りで、読みやすそうです(笑)。