劇団四季のアイーダを観てきた。
アイーダはもともとオペラとして有名だが、それをディズニーがミュージカル化し、NYのブロードウェイで
演じられるようになったのは2000年だった。
その2000年秋、私は初めてニューヨークへ行き、アイーダを観た。
トニー賞主演女優賞を受賞した、アイーダ役のヘザー・ヘッドリーという黒人女性の歌がとてもうまかったのが
印象に残っている。
そのとき「きっとあと1~2年したら劇団四季がやるだろうな」と思った。
ほかのディズニーミュージカル「美女と野獣」「ライオンキング」も劇団四季が早々にやっていたからね。
だから私たちは日本で上演される前のオリジナル版をひと足先に観たことになる。…はずだった。
ところが「アイーダ」が日本で初公開されたのは2003年、しかも大阪から始まって福岡、京都、名古屋を
巡回するだけで東京にはなかなか来なかった。
そしてやっと!2009年10月から東京で公開になったのだ。
私にしてみたら10年ぶりの「アイーダ」ということになる。
とある博物館に古代エジプトの遺物が展示されている。そこで偶然出会った男女が見つめ会った瞬間、
舞台は古代エジプトにさかのぼる。
男はラメダス、エジプトの侵略部隊の隊長、女はヌビア人の王国の王女、アイーダだった。
好きになってはいけない者同士に芽生えた悲恋の物語。
アイーダ役は以前「ウィキッド」の主人公、エルファバ役で観た人だった。そのときは歌が素晴らしくて
感激した。
今回のアイーダ役もすごくうまくて熱演していたのだが、感激の域とまではいかなかった。なぜだろう。
アイーダ役ではもう一人のHさんという女性が圧倒的に支持されているんだそう。
私は観たことがないが、もしかしたらその人は今日感じた物足りなさを感じさせないのかもしれないな。
それから「アイーダ」は舞台美術もちょっと地味でおとなしめ。電飾の華やかなきらびやかさもないし
目をうばわれるような仕掛けもない。
ふと、15年~10年前はすごく洗練されていて新しいと思えた舞台美術も、すでに「古くなってきている」と
いうことなのだろうか、と思った。少なくともこのアイーダは10年前の作品なわけだしね。
数日前に観た薔薇とサムライが新しい舞台美術を取り入れていて、一概に「それだけがいい」とは
言わないまでも、同じようなパターンでは物足りなさを感じるようになっていく、のは自然な流れとして
舞台美術についても言えることなのかもしれないな。
あと、エルトン・ジョンの歌はどの曲も彼の曲らしく、全体的によくできていたけれど
あまり印象に残るメロディーのものがなかった。
ミュージカルもお芝居と同じで好みがあるのだろうけれど、私はやっぱり「オペラ座の怪人」のような
ドラマチック、ロマンチック、印象的でメロディアスな歌、っていう要素満載なほうが好きなんだな~。
あと、今回は前から2列目のセンター、サイド寄りという、若干見上げる席だったので、長時間観ていると
けっこう首がつらかった。前のほうがいいってわけでもないね。とくに全体を見渡したいミュージカルはね。
とはいえ、久しぶりに観たミュージカルは楽しめた。
たまにはいいものだな。
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