俳句の箱庭 top

お気入俳人の俳句鑑賞します。
多側面から俳句を分類します。
俳句付きイラストを描きます。

俳句の箱庭

「箱庭へ風の粒子の粗く吹く」(透次) ◯浮かんだときが作るとき。作ることに無理はしないように。 ◯各俳人の情報は書籍・ネット他で一般に公開されたものから得ています。各俳人の情報は最新でない場合があります。各俳人の敬称略させていただきます。Tweet句については作者の承諾を得ていませんが、営利目的の要素はありませんのでご了承ください。 ◯「俳句の箱庭」ヽ(^ι_^)ゞノ♪透次

●色彩俳句008・白02・松尾芭蕉

2010-09-14 00:03:11 | 色彩俳句

○色彩俳句008・02・松尾芭蕉

○「石山の石よりし秋の風」(松尾芭蕉01)

○季語(秋の風・三秋)

【鑑賞】:越前の那谷(なた)寺で芭蕉が詠んだ句です。色彩の白と秋とのマッチングは新しい発見です。白といえば冬の色彩とも思いますが、実は秋の色。また秋といえば錦秋の鮮やかさとも思えますが、実は白。芭蕉が「白」を詠んだ句を数句挙げてみます。

あけぼのやしら魚白き事一寸」02(しら魚・春)
白菊の目に立てて見る塵もなし」03(白菊・秋)
葱白く洗ひたてたる寒かな」04(葱・冬)
海くれて鴨の声ほのかに白し」05(鴨・冬)

 

松尾芭蕉(まつおばしょう)(1644~1694)

○好きな一句:「象潟や雨に西施がねぶの花」06

○季語(ねぶの花・晩夏)

【Profile】:伊賀上野出身。貞門・談林風の作風から出発し、蕉風とよばれる独自の作風を確立した。俳諧理念として知られる「不易(ふえき)流行」は、「おくのほそ道」の旅の途中で生まれたもので、時代とともに変化する流動性をそなえながらも、そこには永遠にかわらない詩の生命がなくてはならないという意味である。晩年は「かるみ」という枯淡な境地に達している。

松尾芭蕉掲載句

07木枯や頬腫れ痛む人の顔(木枯・冬)〈五体・頬〉2011/2/8

08行春や鳥啼魚の目は泪(行く春)〈五体・目〉2011/5/10

09啄木も庵はやぶらず夏木立(夏木立)〈例句〉2014/9/26

10衰や歯に喰あてし海苔の砂(海苔・初春)〈五体・歯〉2018/2/6

11ここも三河むらさき麦のかきつばた(かきつばた・仲夏)〈例句〉2022/5/25

12秋深き隣は何をする人ぞ(秋深し・晩秋)〈例句〉2023/3/5

コメント