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俳句の箱庭 top

お気入俳人の俳句鑑賞します。
多側面から俳句を分類します。
俳句付きイラストを描きます。

俳句の箱庭

「箱庭へ風の粒子の粗く吹く」(透次) ◯浮かんだときが作るとき。作ることに無理はしないように。 ◯各俳人の情報は書籍・ネット他で一般に公開されたものから得ています。各俳人の情報は最新でない場合があります。各俳人の敬称略させていただきます。Tweet句については作者の承諾を得ていませんが、営利目的の要素はありませんのでご了承ください。 ◯「俳句の箱庭」ヽ(^ι_^)ゞノ♪透次

■色彩俳句700「蓬莱に置く白妙の繭ふたつ」(古市枯声)

2025-05-14 04:56:00 | 色彩俳句

○色彩俳句700・白妙1・古市枯声01・2025-05-14(水)
○「蓬莱に置く白妙の繭ふたつ」(古市枯声01)
○季語(繭・初夏)(「→春耕俳句会」より引用)→色彩俳句-索引1索引2索引3索引4索引5】【→俳人一覧(いいいたうえくけこすせそちつてとにぬねのはひへほみむめも)】【→俳句結社索引

【鑑賞】:「白妙(しろたえ)」という麗しい言葉。楮などで織った白布やその布で作った衣服を指すという。「蓬莱(ほうらい)」の意味は多数あるが、ここでは祝儀に用いる山形の台という意味ではなかろうか。その台に白妙の繭二つが置かれている。


古市枯声(ふるいちこせい)(1938-2016)
○好きな一句「干網に潮の香強き立夏かな」02
○季語(立夏・初夏)(「→俳誌のサロン>歳時記>立夏1」より引用)

【Profile】:福島県いわき市久之浜町出身。1976年「春耕」に入会、→皆川盤水に師事、「春耕」同人。→澤木欣一に師事、「」同人。1986第2回「春耕賞」受賞。

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■色彩俳句698「花万朶猫ときに闇のようにいる」(森田緑郎)

2025-04-28 04:56:00 | 色彩俳句

○色彩俳句698・闇色3・森田緑郎01・2025-04-28(月)
○「花万朶猫ときに闇のようにいる」(森田緑郎01)
○季語(花万朶・晩春)(「俳句界201202」より引用)→色彩俳句-索引1索引2索引3索引4索引5】【→俳人一覧(いいいたうえくけこすせそちつてとにぬねのはひふへほみむめ)】【→俳句結社索引

【鑑賞】:花万朶(はなまんだ)の色彩が溢れている午後。路地の黒猫は闇のように動かずにいる。


森田緑郎(もりたろくろう)
○好きな一句「二月突き指くらやみの馬を倒し」02
○季語(二月・初春)
【Profile】:1932年神奈川県横浜市出身。大学2年の時に「俳句評論」に参加。→金子兜太に師事。1962年「海程」に参加。編集同人、海程会運営委員。「海原」創刊同人。

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■色彩俳句696「純白のセーター撰りぬ花満つ夜」(『雄鹿』2007)(中西愛)

2025-04-14 04:56:00 | 色彩俳句

○色彩俳句696・純白2・中西愛01・2025-04-14(月)
○「純白のセーター撰りぬ花満つ夜」(『雄鹿』2007)(中西愛01)
○季語(花満つ・晩春)(「名句集100冊から学ぶ俳句発想法(ひらのこぼ)(草思社)」より引用)→色彩俳句-索引1索引2索引3索引4索引5】【→俳人一覧(いいいたうえくけこすせそちつてとにぬねのはひふへほみむめも)】【→俳句結社索引

【鑑賞】:染井吉野の花も白に近い桜色。そんな花の夜の衣料店で純白のセーターを選んでいる。


中西愛(なかにしあい)
○好きな一句「幣掛けて寂しき巨石初桜」(「秋草」201206)02
○季語(初桜・仲春)(「→閑中俳句日記(別館)-関悦史-」より引用)※ぬさ・へい【幣】:神に祈る時に捧げ、また祓いに使う、紙・麻などを切って垂らしたもの。幣帛(へいはく)。ごへい。

【Profile】:1929年生まれ。→波多野爽波(1923~1991)主宰「」(1953~1991)の門下。

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■色彩俳句695「地階の体臭耳まで焦がし焼けるパン」(小倉緑村)

2025-04-12 04:56:00 | 色彩俳句

○色彩俳句695・焦げ色5・小倉緑村01・2025-04-12(土)
○「地階の体臭耳まで焦がし焼けるパン」(小倉緑村01)
○季語(無季)(「→俳句例句データベース」より引用)→色彩俳句-索引1索引2索引3索引4索引5】【→俳人一覧(いいいたうえくけこすせそちつてとにぬねのはひふへほみむめも)】【→俳句結社索引

【鑑賞】:「体臭」「パンの焦げる匂い」と五感嗅覚の要素も強い句。そして色彩。地階の暗さとパンの焦げ色。今日は「パンの記念日」。


小倉緑村(おぐらりょくそん)(1912-2001)
○好きな一句「木枯の背後はくらい水の反り」(『抛物線』1992)02
○季語(木枯・初冬)(「名句鑑賞辞典(角川書店2000)」より引用)

【Profile】:神奈川県川崎市年出身。→佐藤惣之助に師事。1949年東京で「山河」創刊主宰。

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■色彩俳句694「春の闇水栽培の根の白き」(『ゴリラの背中』2011)(尾崎人魚)

2025-03-30 04:56:00 | 色彩俳句

○色彩俳句694・白68・尾崎人魚01・2025-03-30(日)
○「春の闇水栽培の根の白き」(『ゴリラの背中』2011)(尾崎人魚01)
○季語(春の闇・三春)(「→のんの’sラヴリー☆プレイス」より引用)→色彩俳句-索引1索引2索引3索引4索引5】【→俳人一覧(いいいたくけこすせそちつてとにぬねのはひふへほみむめも)】【→俳句結社索引

【鑑賞】:水栽培の球根といえばクロッカスかヒアシンスか。水の精をよく吸収して真っ白な根。春の漆黒の闇に映えて生える。


尾崎人魚(おざきにんぎょ)
○好きな一句「空つぽになるまで走るチューリップ」02
○季語(チューリップ・晩春)(「『俳句年鑑』2017年版(角川書店)」より引用)

【Profile】:1955年東京都出身大田区在住。「」(→河内静魚主宰)同人。編集担当。

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