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俳句の箱庭 top

お気入俳人の俳句鑑賞します。
多側面から俳句を分類します。
俳句付きイラストを描きます。

俳句の箱庭

「箱庭へ風の粒子の粗く吹く」(透次) ◯浮かんだときが作るとき。作ることに無理はしないように。 ◯各俳人の情報は書籍・ネット他で一般に公開されたものから得ています。各俳人の情報は最新でない場合があります。各俳人の敬称略させていただきます。Tweet句については作者の承諾を得ていませんが、営利目的の要素はありませんのでご了承ください。 ◯「俳句の箱庭」ヽ(^ι_^)ゞノ♪透次

■色彩俳句716「墨色の富士へ短かき男郎花」(三枝正子)

2025-09-05 04:56:00 | 色彩俳句

○色彩俳句716・墨色1・三枝正子01・2025-09-05(金)
○「墨色の富士へ短かき男郎花」(三枝正子01)
○季語(男郎花・初秋)(「→575筆まか勢」より引用)

【鑑賞】:この「墨色の富士」は実際の富士の遠景だろうか。それとも掛け軸の水墨画の富士だろうか。校舎だとすれば男郎花(おとこえし)は床の間の花瓶に活けれている。


三枝正子(さえぐさせいこ)
○好きな一句「七草の夜更けてよりの雨の音」02
○季語(七草・新年)(「→ふらんす堂編集日記」より引用)

【Profile】:1927年東京都台東区出身。1983年俳誌「」に入会、沢木欣一細身綾子の指導のもとで俳句を始める。「風」新人賞、「風」賞受賞。「風」終刊後は、俳誌「万象」(大坪景章主宰)創刊時同人参加。2005年に「一葦」(島谷征良主宰)に入会、2013年に同人。

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■色彩俳句716「闇の中鶏頭が立ち靴干され」(正木浩一)

2025-09-02 04:56:00 | 色彩俳句

○色彩俳句716・闇色4・正木浩一03・2025-09-02(火)
○「闇の中鶏頭が立ち靴干され」(正木浩一03)
○季語(鶏頭・三秋)

【鑑賞】:闇の中に鶏頭の赤と皮靴の黒がぼんやりと浮かんでいる。鶏頭の赤は少し高いところに。皮靴の黒は地べたに。

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■色彩俳句715「まだ明けぬひかりありけり蕎麦の花」(『九十一歳』)(光木正之)

2025-08-28 04:56:00 | 色彩俳句

○色彩俳句715・光彩29・光木正之01・2025-08-28(木)
○「まだ明けぬひかりありけり蕎麦の花」(『九十一歳』)(光木正之01)
○季語(蕎麦の花・初秋)(「→鶴俳句の諸作(→鈴木しげを)」より引用)

【鑑賞】:遠くの空には明けの光がある。近景の蕎麦の花の周辺はまだ明けぬ薄闇である。


光木正之(みつもとまさゆき)(1923-2015)
○好きな一句「青北風や榾積み上げて山の坊」(『光木正之集』2007)02
○季語(青北風・仲秋)(「→俳人協会・俳句文学館>今日の一句」より引用)

【Profile】:鳥取県出身日野郡に居住した。1946年に「」に入会。「鶴」同人。

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■色彩俳句714「土色となりてきちきち土にゐる」(『ローマは雨』2012)(谷川昭彌)

2025-08-21 04:56:00 | 色彩俳句

○色彩俳句714・土色1・谷川昭彌01・2025-08-21(木)
○「土色となりてきちきち土にゐる」(『ローマは雨』2012)(谷川昭彌01)
○季語(きちきち・初秋)(「→ふらんす堂」より引用)

【鑑賞】:「ばった」の保護色か。緑の草が多ければ緑色、茶色い場所は少し茶色がかった色が入る。土の上では土色になっていると感じた作者。


谷川昭彌(たにがわあきや)
○好きな一句「冬の夜のラジオ呟く『ローマは雨』」(『ローマは雨』2012)02
○季語(冬の夜・三冬)(引用同上)

【Profile】:1939年兵庫県出身。1971年職場句会にて作句を始める。1990年「」入会。1996年「」入会、→辻田克巳に師事。「幡」星辰集作家。

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■色彩俳句713「雨音や透いた傘打ち問いも消ゆ」(救仁郷由美子)

2025-08-10 04:56:00 | 色彩俳句

○色彩俳句713・透明18・救仁郷由美子01・2025-08-10(日)
○「雨音や透いた傘打ち問いも消ゆ」(救仁郷由美子01)
○季語(無季)(「→-BLOG俳句新空間-」より引用)

【鑑賞】:透明傘に激しく雨が降りかかる。あれほど強く思っていた疑問が雨音に打ち消される。


救仁郷由美子(くにごうゆみこ)(1950-2022)
○好きな一句「川の岸耳鳴り数える越境者」02
○季語(無季)(引用同上)

【Profile】:東京都出身。永田耕衣に師事、「琴座」同人。「未定」「」「LOTUS」同人。大井恒行氏夫人。

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