四国の空と海へ

1997.5/3から 四国八十八ヶ所霊場 を巡拝させて頂いた事が
第二の人生のスタ-トに成った。

第八十四番 屋島寺から・・・>第八十五番 八栗寺へと

2006-05-25 19:11:17 | 宗教
仁王門の前横に「四国霊場 第八十四番」と、刻まれた大きな石柱が
ある。(標高293M)
立派な仁王門を入ると、広い境内に本堂・大師堂・・・平家供養の梵鐘
などが立ち並ぶ・・・改築中の建立物もある・・立派なお寺さんだ。
 参拝 賽銭 千円 (改築中の建物に寄進)

境内の水は美味しかった。
足に太陽と空気を・・・久し振りに、足に蟻が登って来た。
一休みしてから、展望台・・談古領より瀬戸内海を見下ろす。

源平の古戦場「壇ノ浦」・・・素晴らしい眺めだった。
(吉川英治の「新・平家物語」「私本太平記」を思い出した。)
平家一族の「栄枯盛衰」・・・源氏一族の「顛末」を、想いながら
見る「壇ノ浦」は、感一入(かんひとしお)のものがあった。

一息入れてから、山を下ることにした。遍路道は通れず、登って来た道を
行く・・・膝の痛みも少なく、一気に下った。
さあ、これから、八栗寺さんだ。
店が在ったら、昼食にしよう・・・歩く歩く・・五剣山が見えて来た。

  腹 ペコペコだ~。
PM1.10 スーパーマーケット「マルナカ」が、在った。今風の店。
いなり寿司・ポテトサラダ・太巻き寿司・フルーツゼリーを、買い店の
玄関の横に、ベンチが在ったので、借りる事にした・・座ると・・・
一人の、ご老人が来た・・・座りますか?・・隣に座る。

大変失礼だが・・乞食!?手足は、黒い垢が一杯・・麦藁帽子も変色
し・・着ている物も何日着ているんだろう? 汚れている。
昼食は済みました?・・・ 未だ。
食べる~と、いなり寿司を差し出した・・・ありがとう、と、パックから取る
・・ア~ッ隣のいなりに、触れないで~ あ~ア~触れた・・しょうがないか
・・・まあ良いか。
私も食べた・・そして食べた。 食べますか? うん。どうぞ・・食べる。

話もボソ・・ボソ・・・五十年間 自分の塩田を持って、仕事をした・・・
と・・・五百円のご接待!!!・・・いいですよ、と、言うと・・・
接待は、断るもんじゃない!!!。 南無大師遍照金剛・・・合掌。

いなり寿司 二個・太巻き 一個・を食べて頂いた。

ズボンに手を入れて、モソ・・モソ・・又 五百円玉を出して、ご接待。
 南無大師遍照金剛・・・合掌。
こんな格好の方から、頂いて良いのだろうか?・?・・。

塩田を売って、俺は金は有るんだ・・・と、言う。今は何もしていない。
人は見かけで、決めては成らない・・・人は見かけに選?らないもの。

そこえ、一人のお婆ちゃんが来て、ベンチに座り、話に入って来た。
私が嫁に来た時は、小姑が六人・・・姑の頭には、二本の角があった!!!。
長い間、本当に苦労しました。
内の人は、五年前に亡くなりました。
姑も、最近亡くなりました・・・死に顔は、仏様の様でした。

そして、「今が、一番幸せや」・・・と、目をキラ・・キラ、しながら・・
しみじみと言う・・・・・良かったネ~。
お婆さんの顔は、陽に焼けて・・・深い皺が、刻まれていた。

話は尽きないが、別れの時が来た・・・良い話を、聞かせて頂いた。
お二人さんと、堅い握手をして・・・さようなら~・・・。

 気ィつけて~・・・・・お元気で~。
南無大師遍照金剛・・・合掌。

八栗寺さんへと急がねば・・・平地の道・・住宅街・・と、心経を唱えながら
歩く・・金剛杖の鈴の音も心地良く・・・。
途中・橋の袂で休んで居ると、この地区には不似合いな、ご婦人・・六十歳も
後半?・・・おしゃれな洋服に日傘・靴も素敵・・・私の前に来たのでご挨拶
・・・話し出すも・・・少し変・・・。

主人が退職するまで、東京に住んでいましたが、主人の田舎・此処に来ました。
此処は不便な所・・百貨店も無いし・・楽しい所も無いし・・・。
何かあると、主人は直ぐに手を上げるし・・・。
健康で長生きしたいが・・・と、溜め息・・・。
目が遠くを見ている・・・可哀想だが、何もして上げれない・・・。
東京の、銀座の話でもと思ったが、火に油・・・と、思い止めた。

住めば都と、言うじゃないですか・・・景色も良いし・住んでいる人達は、親切
だし・・食べ物も美味しいし・・・海も近いし・・・私は埼玉県から来ましたが
此処は、良い所だと思いますよ。

これは駄目・・あれは駄目・・の、駄目は「禁句」にして・・・。
身の回りに、良い事は一杯在りますよ。
ご主人とも、仲良くして・・・。 うん・・・。

川風に、吹かれる様に去って行った。

五剣山の麓に来た・・・お寺さん迄、1.000M とある。