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四国の空と海へ

1997.5/3から 四国八十八ヶ所霊場 を巡拝させて頂いた事が
第二の人生のスタ-トに成った。

お礼参り 第五番 地蔵寺・第四番 大日寺へと

2006-06-17 17:42:32 | 宗教
Am11.30 スタート
地蔵寺さんに向けて暫く歩いた・・・と、昨夜ご一緒した今村さんが
居た!!!・・・待っていて、呉れたのか?
やあ~ や~と、挨拶。
彼・今日は僧侶の、出で立ちでは無い。

彼から、一緒に歩きますか? お願いします
托鉢をした事がありますか? ありません。

一緒に、やりましょうと言ってくれた。

一軒の家の玄関に立ち、今村さんは「般若心経」を唱え始めた。
私もと・・・唱えよ様としたが、口に出て来ない!!!。
覚えた筈の心経が・・・今村さんの、唱えるリズムに合わず・・最後まで
手を合わせて居た・・・。
その家の、奥さんが出て来られて、夫々に「笑顔」で、百円ずつ渡してくれた。
南無大師遍照金剛・・・合掌・・・嬉しかった。

巡拝中には、托鉢をしなさいと、本に書いてあったが、一人で・・・玄関に
立つ気持ちも、勇気も無かった。
今村さんと会ったのは、昨日で三回目!!!・・大師の、お引き合わせと思う。

二軒目・・二人で心経を唱える。(今度は、一緒に唱えられた。)
家からの反応が無い・・・今村さん・・出ましょう。
道に出て歩き出すと・・・若奥さんが走って来られて、夫々に百円ずつと
ミカン五~六個を、ビニールの袋に入れて持って来られ・・・どうぞ。
南無大師遍照金剛・・・合掌。

今村さんのお陰で、托鉢という貴重な体験を、巡拝の最後の所で出来た・・・
「仏縁」としか、言い様が無い・・・合掌。
ありがとう御座いました。

  * 第五番 地蔵寺さんに到着。

雨上がり・・・フェーン現象・・・蒸し暑い・・・遍路の道だった。

夫々に参拝。  お礼参りを済ませた。

ベンチで一緒に休憩。
お札の交換をした。 今村さん四十六歳・行く行くは「高野山」に入りたい。
巡拝は、今度が四回目です。今回は、逆打ちをしています。
お経は、色々知っていますと・・・唱えてみせる・・・が、私には分からない。
しかし、声・リズム・・・年期が入っている感じ。
若い時は血の気が多く、会社で喧嘩をして、止める事が多かった。
暫く話をしてから、托鉢のお礼を申し上げて、別れた。

山門を出る時に振り返ると、大師堂前の石段を上がった所で、靴を脱いで
裸足に成って、お経を上げていた。(掲載の写真)

ご家族は・会社勤めは・・・どう成っているんだろう?
迷い道に入って居る・・・?
今村さん、頑張れ~~・・・さようなら~~。

台風一過・・・フェーン現象・・・蒸し暑い中を、心経を唱えながら・・・
大日寺さんに向けて、ひたすらに、歩いた。














台風七号が、来ている・・・待機・・・半日

2006-06-16 17:38:27 | 宗教
1997 6/20 AM3.00 目が覚める。(49日目)
昨夜・就寝前も、凄く降っていた雨・・・今も、凄い音を立てながら
降っている。
台風が四国か紀伊半島に、上陸と言っていたが、どうなっただろうか?
この時間で、この雨・・・朝までに止むだろうか?
雨が激しい時は、此処でゆっくりと、休む事にしよう。
お寺さんでも、どうぞ、ゆっくり休んで下さいと言っていた。

未だ早い、寝よう・・・寝よう。

AM5.50 起床 (49日目)
凄い雨と風・・・一階に、TVを見に行くと、何人かの人がTVの前に居た。
台風七号が、足早に来ている。
ゆっくりと休もう。
体、全体が疲れのために重い・・・特に背中が・・脊髄の両側が堅く張っている。

朝のお勤めが有ったが、遠慮させて頂く。
朝食の後、崩れる様に、寝床に倒れ込んだ。

AM7.30 目が覚めた。
長男に電話をする・・・起床前? 寝ぼけ声・・・可哀想な事をした。
宝石会社(京都)の、土井さんにも、電話・・・ビックリ・・人生観変わりましたか?
同級生・篠原君にも電話・・・良く電話を、してくれたと喜ぶ。
板野支店長(名古屋)に、電話・・・一瞬???(出発前に、巡拝の事を話すと、
それは無理だよと言っていた。)
結願の事を話すと、ビックリ・凄い・頭が下がります。
でも、ケーブルは乗ったんでしょう?
乗り物には乗らず、自分の二本の足で、全行程を歩き、切りました。
へ~ッ それは凄い!!!。
(彼は、休日に車で巡拝を継続中。)
上越市の、本多さんに、電話・・・酒屋さんの、朝の雰囲気が電話から
伝わって来た・・・ビックリされ、凄い事をしたんだね~と、言ってくれた。

私を、追い越して行った人達、私が、追い越した人達・・・無事に
「結願」された、だろうか? 元気に歩いて、居るだろうか?

森下君・熊ちゃん・遍路道で生活して居た、髭の男性・・・。

この巡拝中、一杯親切を頂いた、多くの人達に心から、お礼を申し上げます。
 合掌。

途中で出会った、犬・猫・蛇・鶯・郭公・トンボ・蝶・百足・ミミズ・蟻・鶏
雀・鮎・鯔・鮠・そして総ての植物に・・・心を和ぐませて呉れて、本当に
ありがとう御座いました・・・合掌。

ぼん太さん(現役中)の、励ましの言葉、塩さんの、体力・脚力を着けてくれ
禁酒にも、付き合って呉れて、ありがとう御座いました・・・合掌。
早く、一緒に一杯やりたい~~~。

そして、気持ち良く送り出して呉れた、家内・長男・次男の家族に、心を込めて
ありがとう・・・合掌。

これからは、誰とでも大きく心を開いて接し、喜びを共にして、人生を有意義な
ものに、して行きたい。
家族とも、そんな気持ちで、労わり合いながら、やって行きたい。

休んで居ると、色んな事が頭の中を駆け巡った。

一気に、天気が回復した!!!!!。
風は有るが、皆さん揃って出発の準備・・・。

私も、スタートする事にした。

 * 掲載のツツジは、今春咲いたもの・・・色が美しかった!!!。






















 








お礼参り 第六番 安楽寺へと

2006-06-15 23:12:27 | 宗教
十楽寺さんから、安楽寺さんまで一キロ少々であった。
山門に立つと、5/3 に、お世話に成った事が思い出された。
あの日も、雨だった!!!。
山口市・大学町のkご夫妻の事が・・・親切さを、思い出した。
社務所で挨拶・・・お礼参り中です。お世話になります。

部屋に案内される。
雨・かなり激しい・・雨の音も凄い・・外を見ると、境内を雨水が川の様に
流れている。
浴衣を、お借りして洗濯・・乾燥機が、あった。
五月には、知らずに部屋に干した。

客が七人の為に、大風呂でなく一人用の風呂になった。

夕食時、高知県で、逆打ち中の方に、お会いして、挨拶した方が、目の前に
居た!!!。
お会いした事を、言えども・・・その方は、思い出せない様だ。
本格的な僧侶の装束・・・菅笠も、私達と違い、お椀を伏せた様な物だった。

皆さんと、楽しく食事をした。
その中の、埼玉県春日部市の若い女性から、明日の宿泊場所のことで、相談を
受けた。
明日の宿泊地は、藤井寺の近くに在る「藤屋」さんしか無いので、食事が済んで
から、予約を取った方が良いですよ。
もし、断られても粘りなさい。

後で、彼女から予約が取れました・・・やはり、断られましたが、粘りました。
ありがとう御座いました。  良かったですネ。

早めの就寝。 

雨が相変らず、音を立て・・・風が加わり、窓を激しく打っている。

今日一日、切幡寺さんまでは、長く・・・長く・・辛い道程であったが、
そこから安楽寺さんまでは、心に陽が射しこんだ。

 * 宿泊代 5.250円

 * 歩いた距離 30.1KM 累計 1.243KM

 * 掲載の福寿草は、二月後半の撮影です。





















お礼参り 第九番 法輪寺・第八番 熊谷寺・第七番 十楽寺へと

2006-06-13 18:18:14 | 宗教
第八十八番 大窪寺さんから、第十番 切幡寺さんまでは、約二十キロ
の行程であった。
今思い出しても、長く・・長く・・・辛い、二十キロであった。
   
ー*・・*-*・・*-*・・*-*・・*-*・・
切幡寺さんに、入って行った時と、今、出て行く時とは、気持ちの上で
雲泥の差があった。
気持ちも、歩調も軽くなった・・・合掌。

途中で昼食を買う。

第九番 法輪寺さんに、着いた。
あ~あ、此処だ!!!五月の時の「山本 紀美子」小母ちゃんの店も見える。 
5/4に来た時に、黄な粉大福餅二個・櫻の葉で包んだ大福餅二個、(中は
餡子入)大きな焼芋一個・冷たいレモン茶を、接待された事を思
い出した。

法輪寺さんに、お礼参りを、してから納経所で記帳をして頂く。
5/4に来た時に、記帳して頂いた上に重ねて、書かれた。

小母ちゃんに、お陰様で「結願」する事が出来ました。
そして、「お礼参り」に来ましたと、ご報告した。
それは、おめでとうさん、良く結願されたと、喜んで頂いた。
早速、例の大福等を出されたが、大きな焼芋一個を頂いた・・・合掌。
大福四個は、ご辞退させて頂いた。

 *例年に無い暑さで、飲料水の飲み過ぎで、大福(大きい)四個は無理。

焼芋を食べながら、冷たいレモン茶の飲み物は、美味しかった。
大きな焼芋で、腹が一杯に成った。親切だな~~・・・合掌。
大福・・・再度のお勧めも、ご辞退させて頂いた。

小母ちゃん、色々と話される・・・四国霊場を、巡拝に来た方が後日
交通事故に遭い、両足を切断・・・その方が、今、巡拝を続けています!!!!!。

昼食にと買った、パン・牛乳は、小母ちゃんに差し上げた。

 さようなら~。  又、おいで・・・。

境内の、大銀杏が目に残る。

  * 第八番 熊谷寺さんへと向かう。

雨が降り出す・・・二層の山門が見える・・・素晴らしい。

昭和十五年再建の本堂も、素晴らしい。
お礼参りの参拝をする。

五月に来た時には、藤の花が咲き誇っていた・・・今は青葉が繁る。
弁天池の水面には、雨が跳ねている。

  * 第七番 十楽寺さんへと向かう。

雨は降ったり、止んだりを繰り返す・・・蒸し暑い。
金剛杖の、鈴の音を聞きながら、心経を唱える。

山門は、十楽寺さん独特の形であった。
第八十七番 長尾寺さんの境内で、お婆さんに接待して頂いた、五円玉
二百五十円を、お賽銭箱に入れた。
お礼参りを済ませてから、今晩の宿「安楽寺」さんに、電話を入れて
宿泊をお願いした・・・即 OK を、頂く・・・合掌。


 * 掲載の福寿草は、2006年2/3撮影  今年の開花一輪は1/26であった。
  例年より二週間遅れた。
  最盛期の花の数は、家の周りに、五百個余も咲き誇る!!!。











































お礼参り 大窪寺・・・第十番 切幡寺へと

2006-06-11 21:26:28 | 宗教
AM6.15 スタート
雨が激しく降る中、大窪寺さんの前を右に・・・お寺さんも暗く・・
胎蔵ヶ峰も見えなかった。
気持ちは、表現が出来ない程、落ち込み最低だった。
ひたすら、歩く事に没頭するも、今朝の事が、頭に湧き出て来て・・・
どうしようもない。泣きべそを、かいていた・・・。
心経を唱えたが・・・途中で、出て来ない・・・。
唯、南無大師遍照金剛を、唱え続けた・・・。

この道で、良いのだろうか? 家は、ポツン・ポツンと在るが、人の姿は
無い。
と、角から、お婆さんが出て来たので、切幡寺さんへの道を、お聞きした。
雨は小降りになって来た。

AM7.05 休憩  AM7.15 スタート
ひたすらに、歩いた・・・。
下り坂を下って行くと「お遍路さん、道が間違っていますよ~」との、声。
引き返した・・・気持ちが、集中しない・・・緩やかな、下り坂が続く・・・。

こんなに、落ち込んでいては、いけない・・・巡拝に来た時の、気持ちを
思い出した・・・くよくよ、するな!!!と、背筋を伸ばした。
心経を唱えながら、ひたすら・・・歩いた。
ダンプカーの、往来が激しい・・・道一杯に使うので、身の危険を感じる。

AM9.30 休憩 雨は上がり、陽が差して来た・・・。
が、気持ちは一向に晴れず・・・溜め息が続く・・・合掌。
南無大師遍照金剛・・・。
 
長い休憩・・・場所の記録無し・・思い出せず。

AM9.50 スタート
切幡寺さんに向けて、ひたすらに、歩く・・・歩き続けた・・・。

着いた!!!急な参道を登る・・・仁王門を入ると、急な二百二十段の
石段、そして、又、三百三十段の急な石段・・・一気に登った。

この石段・・・懐かしい・・・山口市のkご夫妻と、一緒に登った石段・・・
登りつめた、目の前に、素晴らしい本堂、諸堂・・・誰も居無い。
参拝・・・お礼参り・・・懺悔・・・。
納経所で、記帳をして頂く・・・ご住職さんですか? そうです。

今朝の、一部始終を一気に、お話しした・・・爆発した!!!。

自分の胸の中に、閉じ込めて置くには、余りにも重すぎる・・・。

静かに、ジッと聞いて、おられた住職さん・・・。
「人間は、色んな事を体験・経験して、段々と大きく成って、行くものです。
 良い経験をされました。」・・・の、言葉を頂いた。

ホッと、した・・・合掌。
今までの人生で、重い胸の内を、吐露した事が有っただろうか?
どちらかと言うと、耐えて・・耐えて・・自分の弱みを見せない・・・・
生き方だった・・・。
自分の気持ちを、吐露する事が、こんなにも、気持ちを楽にしてくれる、とは
・・・有難かった。
南無大師遍照金剛・・・合掌。

 *四国八十八ヶ所を、巡拝させて頂き、所々で、何人かの方から「爆発」を、
 お受けしたが、自分が「爆発」する「機会」が来るとは、思いも、よらない事
 であった。 同行二人・・・大師を身近に、強く感じた。

 *掲載の写真は、女体山登攀途中に在った・・・落ちたら、あの世の崖。
  下に見える道迄が、深い。

  






















 











悲しい・情けない・・・自己嫌悪・消えて無くなりたい・・・・・

2006-06-07 16:05:32 | 宗教
 第八十八ヶ所 大窪寺へと (2)に、宿泊代・歩いた距離
 等を、追加 投稿しました。

これから、起こる事は「投稿」したくない・・・しかし、有った事は
其の侭「投稿」すると、決めていたので・・・「投稿」するしかない。
ー・-・-・-・-・-・-・-・-・-・-・-・-・-・-・-・

1997 6/19(48日目)
AM5.15 起床 体操
完全に「二日酔い」!!!!!。
朝 会計 酒・ビール代、多く請求している・・・と、クレームを言う。

(今・想っても、どう対応して頂いたか、記録が無いので分からない、
 思い出せない、が、自分が間違っていたと思う。)
 
部屋に帰り、荷物の整理・・・・「無い」・・・「納経帳」が「無い」・・
大窪寺さんで、記帳をして頂いて・・三百円お支払いした事を、はっきりと
覚えている。
そんな事って有るだろうか?!!!。
朝一で、納経所に行ってみよう。

朝食も、味が無い・・・頭の中は「真っ白」・・・状態・・。

食堂から部屋に帰り、押入れの中・布団を出して・・見るも無い。

もしや、部屋は開けっ放しだし、誰でも入れる・・・宿の・・世話をしてくれた
若い仲居さん?
お前、何を考えて・・・いるんだ・・・馬鹿者・・頭を、ブル・ブルと、振った。
    
兎に角、大窪寺さんへ行こう。

雨が、ポツポッ降っていた。
この時間だと、納経所には、誰も居無いだろう。
社務所に行くが、誰も居無い・・・暫くすると、人影・・・戸を打ち声をかける
・・・若い僧侶の方が来て、戸を開けてくれた。
事情をお話しする。
見て来ますと中へ・・・数分後、手に、私の「納経帳」を持って来られた!!!!!。
良かった!!!ホ~ッとした。
顔・頭に、血が昇って来た・・・。

ありがとう御座いました・・・合掌。

納経所に、置いて行かれた、そうです。
お礼を言ってから、本堂へ行き、お詫び申し上げた。
そして、大師堂へ行き、大師像に向かって、お詫び申し上げた。
お許し下さい。

自分の、心の醜さに愕然とした。
自責の念が・・・重く、伸し掛かって来た・・・落ち込む・・・嘗て無い程。

記帳をして頂き、代金を、お支払いして、そこに置いた儘にして、行く・・。
考えられない事を、してしまった。
昨日の、あの浮かれ様は、今、思うと「異常」で、あった。
そして、酒・・・自分を「疑わず」・・・先ず、人を疑う・・・致命傷だ。
情けない・悲しい・恥ずかしい・自己嫌悪・消えて無くなりたい・・・。
47日間の巡拝は、何だったんだ???天国から地獄へ・・・落ち込む・・・。

雨は激しく降り出した・・・走りもせず、濡れながら・・夢遊病者の様に・・・
宿に帰った。

善通寺さんの、五百羅漢像が目に浮かんだ・・・俺の中には「邪鬼」が、居る。
自分の人間性を、見た!!!!!!。

浮かれ過ぎた・・・大師の、厳しい、お仕置きだ・・・お許し下さい。
  南無大師遍照金剛・・・合掌。


  * 今日の予定を変更した。
これから、第十番 切幡寺さんまで歩き、第一番 霊山寺さんまでの、お礼参りを、
「きちんと」やろう。
そして、もう一度、自分自身を、見極めよう・・・・・。

 * 宿の方に、納経帳が無くなりました、と、言わなかった事が・・・良かった。

宿の方に、切幡寺さんへの道をお聞きした。
玄関に、見送りに出られた皆さんに、厚くお礼を申し上げた。
ありがとう御座いました。お気を付けて~の、声を聞きながら、外に出た。

雨は激しく降っている・・・傘を差しながら、気持ちは暗く、落ち込んで・・・。
   























 

第八十八番 大窪寺 と 民宿 八十窪にて

2006-06-06 13:01:52 | 宗教
PM11.50
目が覚めた!!! 未だ酔っている・・・トイレに・・。
今日の最終コースの事が、蘇える・・・あの遍路道は忘れられない、
右に左に・・上に下に・・これでもか・・これでもかと、繰り返す。

四国の遍路道を、ズ~と巡拝して来て、最後の所で、最高の盛り上げ
方をして呉れた。
指揮者である、大師がタクトを大きく振っていた・・ベートーベンの
運命・・・ダダダダン~から・・・タ~タ~タ~タッタタ~の、メロディー
歓喜の歌が・・・軽やかに流れ・・口ずさんだ。
女体山を、登り切った時の感動は、忘れられない。

そして、境内の老杉に抱きつき・・・本堂での、お礼参り・・・大師の
ブロンズ像前での・・・忘れられない、思い出と成った・・・合掌。

両足を見た・・・良くぞ、歩き続けてくれた・・右足よ・左足よ・・・
何と、お礼をしたら良いだろうか・・ありがとう。
両手で揉む・撫でる・擦る・・・ありがとう。
右足が痛い時には、左足が頑張り・・・左足が痛い時には、右足が頑張り
・・・両足がこんなに、いとおしく感じた事は無い・・・ありがとう。

そして、膝を痛めての歩行・・・痛みに悲鳴を上げながら、頑張ってくれた
膝に、ありがとう。

金剛杖・菅笠は、納めて帰れない・・・菅笠を、所定のダンボールの中に
一旦は入れて・・・嗚咽が走り・・・引き返した・・・。
置いては帰れない・・・47日間・晴れの日・曇りの日・雨の日・風の日
カンカン照りの日・暴風雨の日・・・頭を守って呉れた菅笠・・・
家に持って帰ろう・・・良かった・・・合掌。

明日の朝、本堂へ、もう一度行き、心経を唱えよう。

又、眠る・・・。


















第八十八番 大窪寺へと (2)

2006-06-05 21:45:39 | 宗教
  前山ダムから、此処までの遍路道は、忘れられない行程であった。
  結願への、最後の遍路道・・・此処しか無いと言うコースだった。
  大師が、ご自分で歩かれて、決められたんだと、強く感じた。

広い道から、急な下り道の「遍路道」へ・・・・・・。
この遍路道も、半端では無かった・・・膝が「がくがく・・」笑った。

遍路道の札が、赤字の「結願」に代った!!!!!・・・風に揺れていた。
胸に「グッ」と来た・・・。
大窪寺さんの、諸堂の屋根が木々の間から見えて来た。

やった・・ヤッタ・・やった・・・遂にやった!!!!!。

背中の痛さも、何処かへ行ってしまった。

そうだ、歩き始めて47日で歩き切った・・・「結願」出来る。

南無大師遍照金剛  合掌。

下り坂を降りながら、色んな思いが駆け巡った。

今晩は「祝杯」だ!!!・・・ビールで日本酒で!!!。

応援をして呉れた皆さんに「結願」の、報告をしよう。

明日は、バスでJRの駅に行き、そこから板東駅に行き、第一番札所
「霊山寺」で、お礼参りをして、一泊して・・・翌日は、徳島市から
フェリーで和歌山市へ・・・そして「高野山」へ・・・十番さんか
一番さんの、お礼参りは又の機会にして・・・勘弁してもらおう。
やった! やった! で、気持ちは舞い上がる。

急な下り道を、気をつけながら一歩一歩下る。大窪寺さんの裏手から行く・・
大勢の人達が見える・・・そして、やっと平地に達した・・・大きく息を
吐いた。
本堂への道脇に在った「老杉」に、思わず抱きついた・・・感極まり・・・
目頭に熱いものが、盛り上がった・・・・・嗚咽した・・・老杉は暖かかった。
南無大師遍照金剛・・・合掌。

そして仁王門へ、「四国霊場 結願所」の石標・・・梵鐘の下がった
二天門をくぐり、手水鉢で手と口を清めてから、ゆっくりと「鐘楼」へ・・
お礼の、心を込めて・・・三打・・「力一杯」鐘を撞いた・・・。
(いつもは静かに撞いていたが・・)
殷々と鳴り響いた・・・。

そして、本堂へ・・・47日間で、「結願」する事が出来ました。
南無大師遍照金剛・・・合掌。
私達、両家の祖先の皆さんと、家族に・・巡拝の先々で、親切を頂いた皆さんに
・・応援をして呉れた皆さんに・・遍路道に在った石仏・石碑・・・に、・・
総てに、心を込めて、お礼を申し上げた。 胸が熱い・・・


大師堂への途中、突然に若い人が二人、写真を撮らせて下さい。
カメラを二個持っている・・・結願した方の写真を、撮らせて頂いています。
関係の本に掲載していますと、言う・・・どうぞ・・。

大師堂へ・・・大師の、大きなブロンズ像の前で参拝。
その瞬間・・・感極まった・・・・・ありがたかった・・同行二人。
南無大師遍照金剛・・・結願をさせて頂き、ありがとう御座いました。

何時の間にか、先程の二人の方が来ていて、大師像の前で撮らせて下さい。

ついでに、私のカメラで大師と一緒の写真を撮って頂いた・・合掌。

静かな時が、流れている・・・ボーッとして佇んでいた。

納経所に行き、「結願の記帳」を、して頂いた・・・合掌。
本堂に戻り、中を拝観させて頂く・・・大勢の人で、ごった返していた。

本堂を出て、金剛杖・菅笠を納める場所に行ったが、金剛杖は納め切れずに
菅笠だけを納めて・・・暫く歩く、菅笠も置いては、行けない?・・・。
胸に、置いて行かないで~と、聞こえた・・戻り菅笠を持って帰った。

境内に出て、本堂を振り返ると、胎蔵ヶ峰が聳えていた。
山門を出て、土産物屋さんが、立ち並ぶ中の一軒で「葛湯」の、ご接待を受けた。
熱い・・美味しい・・生姜の香りと味が効く~・・・合掌。
二袋、お土産に買う。

今夜の宿は、門前に在る、「民宿 八十窪」さんだ。(築何年か新しい)
気持ち良く、笑顔で迎えられた。
早速、お風呂を頂き、今日一日・・あの女体山越えで、噴出した「汗」を流した。
心身共に「サッパリ」した。
洗濯・・・教えられた、外の干し場に干した。

再度、大窪寺さんの境内に行き、公衆電話から皆さんに電話を入れた。
家内に報告 おめでとう!!!!!と、心から喜んでくれた・・長男・次男に
宜しく伝えてと、頼む。

塩さんへは、会社に電話を入れた・・・喜んでくれた。
塩さんに、今夜は飲むよ~~乾杯だ~と、言うと、俺もやるよ~~。
お互いに、46日間「禁酒」した・・・付き合ってくれて、ありがとう。
アルコールからの、強い「誘惑」は感じなかったが、塩さんも飲まない事は
ブレーキに、成った事は確かだ。

兄は外で仕事中・ぼん太さんは外出中・山口市大学町のkご夫妻は、ご一緒に
お遍路したせいか、凄く喜んで頂いた・長男の会社へ、外出中・・・・・
十五人の方に、報告をさせて頂いた。
お留守の方も居たので、境内も暗くなり始めた頃、再度電話入れた。

兄も良くやった!!!と、喜んでくれた。
ぼん太さんも、喜んでくれ、是非会いましょうと、言ってくれた。
親戚・現役時代の友人・取引先の方・・・皆さん、ホ~、と、ビックリして・・・
喜んでくれた・・・合掌。

さ~さ、「祝杯」だ!!!!!。
夕食を、ビール(大)一本で頂いた・・・良く話した・・が、記録なし。
   
民宿の自販機で、缶ビール(350ML)3缶・ワンカップ(180ML)二本を買って
部屋に帰り、一人で酒盛り。おつまみは買ってある。

今日、最終コースで想っていたほど「美味くない」!???何故だろう??。
酒を飲む様になって、これだけ長い間、飲まなかった事は「初めての事」だ。
体が・・・アルコールを、受付け無く、成ったのか?!!。

だが、この酔い心地・・・素晴らしい・・・。
凄い満足感・ゆったりとした気持ち・自然と笑みがこぼれる・この感激・・・
こんな気持ち、過去に、あったかな~~~。
かなり酔った様だ・・・。
大師にお礼を言って・・・就寝。

*宿泊代 6.000円

 *歩いた距離25.5KM 累計 1.212.9KM

四国霊場八十八ヶ所の、巡拝は終った。南無大師遍照金剛・・・合掌。

歩いた距離は、1.212.9KM 通常・1.400KMと言われているが、色んな参考書
等を見て集計すると、この位に成っている。  















































































第八十七番 長尾寺へと

2006-05-27 15:06:01 | 宗教
1997 6.18 (47日目)
AM5.00 起床 いつもの体操 朝食

足・膝を揉みながら、良くぞ此処まで頑張ってくれたと、褒め・お礼を言う。
今日も晴れだ!!!瀬戸は波一つ無い・・・。
今日の無事を祈る・・・南無大師遍照金剛・・・合掌。
此処から、二十三キロ位と・・・若女将。 山道もあるので七時間位か?
今日で「結願」・・・道程を、味わいながら、愉しみながら歩こう。
それにしても、今日が「結願」とは・・・実感が湧いて来ない。

AM7.30 スタート
近くに「平賀 源内」の、お墓が在ったので、お参りをさせてもらう。
長尾寺さんまで、8~9KMと、言う。
緩やかな、登り道が続く・・・車が多い・・・歩いて50分遍路マークが
在った・・・裏道に入る・・・遍路道だ。

AM8.30 休憩
プラム三個 食べる・・お茶 美味い・・足に太陽と空気を・・・涼しい。
昨夜 電話し無かった「ぼん太」さんに、電話も・・お留守か?応答なし。

AM8.45 スタート
遍路マークを、頼りに歩いて居たのに、長尾寺さんへ入る道を通り過ぎ・・・
約一キロを戻る・・・ガッカリ・・自分が情けない。
戻り道は、長く感じ・・・疲れる。
古い町並みの中に、お寺さんが在った、ために入口を見落とした。

AM9.45 長尾寺さんに到着した。
仁王門から入ると、境内が広い・・・松ノ木が何本もある。
正面に本堂・右に大師堂・左に護摩堂・常行堂・・・。

参拝を済ませて、本堂前のベンチで休んで居ると、五十歳代の男性が来たので
話す。
母親とその友達を、車に乗せて巡拝をして来て、今日「結願」です。
それは、おめでとう御座います。
私も、歩き遍路でやって来て、今日「結願」しますと言うと、男性は車で休んで
居る、お母さんの所へ行った。

車から、お母さんと、お友達の小母ちゃんが、降りて来られて、ご接待・・・。
五円玉で、小母ちゃん五百円、お母さん百円玉で参百円 !!!!!。
お二人さん共、ご高齢であった。

巡拝が今日終るので、どなたにか、差し上げようと思って来ましたが、出会いが
無くて・・・残り物ですが、お受け下さい。
  南無大師遍照金剛・・・・・合掌。 ありがとう御座います。

お遍路さんからの、接待を、お受けして・・・この出会いに「同行二人」を、
強く感じた。





























第八十四番 屋島寺から・・・>第八十五番 八栗寺へと

2006-05-25 19:11:17 | 宗教
仁王門の前横に「四国霊場 第八十四番」と、刻まれた大きな石柱が
ある。(標高293M)
立派な仁王門を入ると、広い境内に本堂・大師堂・・・平家供養の梵鐘
などが立ち並ぶ・・・改築中の建立物もある・・立派なお寺さんだ。
 参拝 賽銭 千円 (改築中の建物に寄進)

境内の水は美味しかった。
足に太陽と空気を・・・久し振りに、足に蟻が登って来た。
一休みしてから、展望台・・談古領より瀬戸内海を見下ろす。

源平の古戦場「壇ノ浦」・・・素晴らしい眺めだった。
(吉川英治の「新・平家物語」「私本太平記」を思い出した。)
平家一族の「栄枯盛衰」・・・源氏一族の「顛末」を、想いながら
見る「壇ノ浦」は、感一入(かんひとしお)のものがあった。

一息入れてから、山を下ることにした。遍路道は通れず、登って来た道を
行く・・・膝の痛みも少なく、一気に下った。
さあ、これから、八栗寺さんだ。
店が在ったら、昼食にしよう・・・歩く歩く・・五剣山が見えて来た。

  腹 ペコペコだ~。
PM1.10 スーパーマーケット「マルナカ」が、在った。今風の店。
いなり寿司・ポテトサラダ・太巻き寿司・フルーツゼリーを、買い店の
玄関の横に、ベンチが在ったので、借りる事にした・・座ると・・・
一人の、ご老人が来た・・・座りますか?・・隣に座る。

大変失礼だが・・乞食!?手足は、黒い垢が一杯・・麦藁帽子も変色
し・・着ている物も何日着ているんだろう? 汚れている。
昼食は済みました?・・・ 未だ。
食べる~と、いなり寿司を差し出した・・・ありがとう、と、パックから取る
・・ア~ッ隣のいなりに、触れないで~ あ~ア~触れた・・しょうがないか
・・・まあ良いか。
私も食べた・・そして食べた。 食べますか? うん。どうぞ・・食べる。

話もボソ・・ボソ・・・五十年間 自分の塩田を持って、仕事をした・・・
と・・・五百円のご接待!!!・・・いいですよ、と、言うと・・・
接待は、断るもんじゃない!!!。 南無大師遍照金剛・・・合掌。

いなり寿司 二個・太巻き 一個・を食べて頂いた。

ズボンに手を入れて、モソ・・モソ・・又 五百円玉を出して、ご接待。
 南無大師遍照金剛・・・合掌。
こんな格好の方から、頂いて良いのだろうか?・?・・。

塩田を売って、俺は金は有るんだ・・・と、言う。今は何もしていない。
人は見かけで、決めては成らない・・・人は見かけに選?らないもの。

そこえ、一人のお婆ちゃんが来て、ベンチに座り、話に入って来た。
私が嫁に来た時は、小姑が六人・・・姑の頭には、二本の角があった!!!。
長い間、本当に苦労しました。
内の人は、五年前に亡くなりました。
姑も、最近亡くなりました・・・死に顔は、仏様の様でした。

そして、「今が、一番幸せや」・・・と、目をキラ・・キラ、しながら・・
しみじみと言う・・・・・良かったネ~。
お婆さんの顔は、陽に焼けて・・・深い皺が、刻まれていた。

話は尽きないが、別れの時が来た・・・良い話を、聞かせて頂いた。
お二人さんと、堅い握手をして・・・さようなら~・・・。

 気ィつけて~・・・・・お元気で~。
南無大師遍照金剛・・・合掌。

八栗寺さんへと急がねば・・・平地の道・・住宅街・・と、心経を唱えながら
歩く・・金剛杖の鈴の音も心地良く・・・。
途中・橋の袂で休んで居ると、この地区には不似合いな、ご婦人・・六十歳も
後半?・・・おしゃれな洋服に日傘・靴も素敵・・・私の前に来たのでご挨拶
・・・話し出すも・・・少し変・・・。

主人が退職するまで、東京に住んでいましたが、主人の田舎・此処に来ました。
此処は不便な所・・百貨店も無いし・・楽しい所も無いし・・・。
何かあると、主人は直ぐに手を上げるし・・・。
健康で長生きしたいが・・・と、溜め息・・・。
目が遠くを見ている・・・可哀想だが、何もして上げれない・・・。
東京の、銀座の話でもと思ったが、火に油・・・と、思い止めた。

住めば都と、言うじゃないですか・・・景色も良いし・住んでいる人達は、親切
だし・・食べ物も美味しいし・・・海も近いし・・・私は埼玉県から来ましたが
此処は、良い所だと思いますよ。

これは駄目・・あれは駄目・・の、駄目は「禁句」にして・・・。
身の回りに、良い事は一杯在りますよ。
ご主人とも、仲良くして・・・。 うん・・・。

川風に、吹かれる様に去って行った。

五剣山の麓に来た・・・お寺さん迄、1.000M とある。