日本橋・銀座と日比谷公園
常盤橋公園は、江戸城の城門の一つ常盤橋門があったところです。昭和8年(1933)に財団法人渋沢青淵翁記念会(現在の渋沢栄一記念
財団)によって復旧整備が行われ、旧東京市の公園(現在は千代田区立公園)となりました。残された城門の石垣は国の史跡に指定されて
います。
この公園の中で、ひときわ目をひくのが渋沢栄一の銅像です。日本資本主義の父にふさわしく、日本銀行を背に、大手町のビジネス街を見
守るように堂々と立っています。
開業(明治15年<1882年>)当初の永代橋のたもとにあった店舗は手狭なうえ、都心からやや遠かったこともあり、開業の翌年には早くも店
舗の移転が決定されました。設計者は、建築学界の第一人者であった辰野金吾博士(帝国大学工科大学<現東京大学工学部>教授)です。
同博士は、日本銀行の支店(大阪・京都・小樽など9店舗)やその他に東京駅、旧両国国技館などの設計も手がけています。なお、日本銀行
の旧館(本館)は、昭和49年(1974年)2月5日に国の重要文化財に指定されました。
東京にはいろいろな原点、元標がありますが、日本橋の橋の上にあるのが日本国道路元標(Kilometer Zero)。その名の通り、道路の起点
となるポイントを示したものです。日本橋にあるのは、徳川幕府が定めた五街道(東海道、中山道、日光街道、奥州街道、甲州街道)の起点
を明治政府が踏襲したもの。
(常盤橋公園~日本橋 : 東京都中央区 2012.02.28 撮影)