雨過天晴

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そして時々飽きます

Uma Elmo

2021-02-25 | 音楽
待望の一枚でした。
デンマークのギタリスト ヤコブ・ブロの新譜で『Uma Elmo』。


 
1. Reconstruction A Dream 
2. To Stanko 
3. Beautiful Day 
4. Morning Song 
5. Housework 
6. Music For Black Pigeons 
7. Sound Flower 
8. Slaraffenland 
9. Morning Song (Var.)

Jakob Bro(g)
Arve Henriksen(tp,piccolo tp)
Jorge Rossy(ds)

ECMから通算5枚目の作品です。

今回驚いたのは盟友トーマス・モーガンがクレジットから外れました。
全く新しいトリオです。
ノルウェーのトランペッター アルヴェ・ヘンリクセンとスペインのドラマー ホルヘ・ロッシ。
ロッシについてはブラッド・メルドー・トリオでお馴染み。
ヘンリクセンについては以前聴いたラース・ダニエルソンとティグラン・ハマシアンの双頭リーダー作だった『Liberetto』に参加していました。
果たしてブロとの関係性がそんなにあったのか?
ロッシとは共演したことがあったとのこと。
多分このトリオの結成についてはブロの意向とともにECM総帥マンフレート・アイヒャーの力が働いたのでしょう。
ベースレスがどうなるのか。

いつもながらブロの口数は少なく、しかもフロントにトランペットが入っているので、リーダーながらにいつも以上に口数が少なく感じます。
アンビエントな空気感漂う演奏・楽曲なのでロッシも手数少ない。
正直ここまで物静かなロッシって初めてかも。
一通り流して聴いたら、いつの間にか終わった、って感じでワタシの好きなブロ作品にしては少し手応えがありませんでした。
しかし改めて夜一人でヘッドホンで聴いているうちに、この音の少なさの中で三人相互に繋がっていることが感じられ、そこを手がかりに一人ひとりの演奏を掴むことができます。
そのことが特に分かるのが、アルバム中最も長い(11分6秒)5曲目でしょう。
しゃがれ声のヴォーカルのようなトランペットに、丁寧に時を刻むドラムス、そして全体の雰囲気を作るエフェクトの効いたギター。
コレは味わい深いでしょう。

他にも過去盤からの再解釈の1曲目や、ECMでも活躍したポーランドのトランペッター トーマス・スタンコへの2曲目、過去の作品でも共演のあったリー・コニッツへ捧げる6曲目など。




なるほど。
ブロの新しい道ですね。
モーガンと一旦離れる必要性があったんです。

親日家のブロらしく、カテキン増量の緑茶のように渋みの増した演奏をご堪能あれ。



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