昭和版プロ思考

 先日アストロ球団のネタをアップしたのだが当時アストロ球団は
大人気だったのに対し、今連載しても人気はなかったのではないか
と思う。

 全般的に‘熱い’作品だが人気があった理由の1つが‘1試合完全燃焼’
というキャッチフレーズで、昭和の読者質の支持を得ていたのでは
ないか。

 つまりプロなら1試合完全燃焼するぐらい頑張るべしという思想
が昭和の読者質にあったわけで、理想の投手として稲尾和久や杉浦
忠らを挙げ‘稲尾なんか完投した翌日リリーフしてサヨナラHRを放ち
翌日再び先発して勝ってたんだから’と大いに主張するのだ。

 そういった人々が忌み嫌うのが江川卓で江川は打球から逃げ登板
では無理をせず登板ローテを頑なに守るスタイルは、滅私奉公とい
う価値観を持つ人達にとって格好の非難のモト。

 江川に関して当時の年配者は‘チームのために先発完投した翌日に
リリーフで登板しチームに尽くす稲尾和久のような姿勢こそ本当の
プロ、江川に決定的に不足しているのは意気に感じるという事がな
くひたすら我が身第一の姿勢でプロ失格’と度々言っていた。

 つまり1試合完全燃焼こそがプロと思われていたのだがプロ先進
国の欧米の選手達を見ると、とにかくケガでの離脱こそチームに
迷惑をかけるのでケガや無理をしない事こそ重要と考えている選手
が多い。

 考えてみればムリをするとケガのリスクが上がるので1日も長く
プレーする事は自身だけでなく、チームにも重要な事だからケガを
するような無理をしない&させないというのが当たり前で稲尾和久
のような起用法はクレージーと言われるわけだ。

 そうった意味で1試合完全燃焼はプロ失格という事になるし、劇
中で1試合完全燃焼を主張するアストロ球団が日本だけでなくアメ
リカをはじめとした世界中のプロでプレーできなくなるのは仕方
ないと思う。

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