Episode 21：受難・サクリファイス

　何とかゴルゴレムを倒したウルトラマンだったが、TLTは変身解除した
姫矢を拘束しウルトラマンの秘密を知ろうとする。

　一方MPの目を掻い潜ってスポーツ新聞に保呂草が撮ったビーストとナイト
レーダーの戦闘シーンを掲載させた根来だったが・・・・・

 ‘彼の孤独、彼の苦悩、彼の痛み、ボクはその重さを半分も
分かっていなかった。
　なのに…’

　メタフィールドに突入したナイトレーダーは力尽きて倒れるウルトラマンを
発見し、更にメタフィールドまでが崩壊を始めているのを目の当たりにする。

 　δのクアドラブラスターで外部に向いていたゴルゴレムを追いたて、スト
ライクバニッシャーを撃ち込むが苦しむものの すぐに息を吹き返す。
　なおもメタフィールドを破ろうとするゴルゴレムをウルトラマンは最後の力を
振り絞ってセービングビュートで引き止め、最後はオーバーレイ・シュトロー
ムで何とか倒した。

　ストライクチェスターとδはウルトラマンとアイコンタクトを交わして飛び
去り、街の平和は保たれた…という描写が素晴らしいのだが 　姫矢は変身
解除してストーンフリューゲルを召還しようとしたところに TLTのホワイト
スイーパーが駆けつけて拘束しTLTの基地まで連行する。

 　一方 根来は知り合いのスポーツ紙の編集長に1面で保呂草が撮った
ビーストとナイトレーダーの戦いを掲載するよう要請し、実際に1面を飾る
のだが 何と他のスポーツ紙では首長恐竜の死体やカッパの記事が1面を
飾りガセネタ扱いされたのに愕然とするのだった。

 　しかも根来はMPから包囲され逃走する事に、何とか佐久田恵にコンタ
クトを取って救助を求める。
　やがて逃走中の根来に‘かくまってやろう’と申し出る怪しげな3人組と遭遇
する。

 　その頃TLTの基地内部では松永管理官を中心にしたメンバーが拘束した
姫矢の力の秘密を調べようとする。
‘我々が知りたいのは彼の力の秘密です。
　彼がいつ、どのように力を得たのか・・・・それが分かれば’

　そして電気刺激を与えて脳のスキャニングを行い、姫矢の これまでの
戦いがフラッシュバックされ遺跡のシーンがようやく出てきたものの すぐに
セラを亡くしたシーンが登場。
　どうやら1番強いトラウマが他のイメージにカギをかけているようだ。 　

　ナイトレーダーはメタフィールドがウルトラマンと同じ物質、つまりウルトラ
マンの体でできている事が判明。

‘ウルトラマンは、いや姫矢准は
まさに自らの体で我々の世界を守っていたんだ’

と隊長は言う。
　孤門は隊長に‘我々が姫矢さんにTLTの組織でしてやれる事はないのか？’と尋ねるが、隊長は
‘姫矢は組織に捉われるのを嫌うだろう、
彼はどんな組織にも捉われる事無くただ1人自分が捜し求める
ものへ突き進んでいく。
　ある意味 溝呂木に似ているのかもしれない。
　オレは時々そんな生き方が羨ましく思える時がある’と言う。

　脳のスキャニングで思うような成果が上げられず人間には危険なビースト
振動波の照射を行う事に。
‘姫矢の振動波が分かればウルトラマンの破壊光線の波動成分が分析できる’という事のようだ。
　‘どうして抵抗しないの？’
と検査室に現れたイラストレーターの問いに
‘オレも知りたいのかもしれない、オレの力の意味を’
‘そんなにボロボロになってまで何で戦うのか？死ぬかもしれないのに’
‘覚悟はできている、だがまだ死ぬわけにはいかない。
　オレが捜し求めている答を見つけるまでは’と言いながら
‘命をかける価値があるような撮るべきもの、やるべき事を探している’ と
恵に言った事を思い出していた。

　その恵も根来が書いたスポーツ紙の1面を見て ただならぬ事が起きている
事を感じ取るのだった。
　恵も実際に以前ノスフェルから襲われ姫矢から助けられていた。

　そして退社するところに溝呂木がやってきて恵と すれ違う・・・・・

 　ビースト振動波を浴びせられた姫矢は苦しみながらも
‘オレはまだ何もまだ見つけちゃいない。オレは見つけちゃいない。’と
自分に言い聞かせていたが遂に心臓が止まる。

　そして根来と待ち合わせていた恵は姫矢の死を暗示するような流れ星を
見つめるのだった。