スケート、高木美帆は総合2位 世界選手権、連覇逃す
カナダのカルガリーで行われていたスピードスケート世界選手権
で連覇を狙った高木美帆は、チェコのマルティナ・サブリコバに最
終種目で逆転され2位となった。
4種目の総合成績で優勝を争う今大会は初日に500mと3000mを
2日目に1500mと5000mを行うのだが、サプリコバは3000mと
5000mで世界新記録を出したため500mと1500mで1位だったが
及ばなかった。
順位的に見ると500は高木が1位に対しサプリコバは13位だっ
たのが3000になるとサプリコバが1位なのに対して高木は8位で
初日を終えて首位だったのが、1500で高木が1位でサプリコバは
4位で首位をキープしたものの5000では高木が8位で逆転を許す
形になっている。
まず高木にしてみるとヨーロッパで行われた世界スプリント選手
権の翌週にアメリカ大陸のカナダに乗り込み中5日での試合だから
体力的にハンデがあったし、1000と1500を主戦場とする中で
3000では8位入賞が目標なのに対し世界スプリントで2位に入れる
などオールラウンダーの中でも瞬発系の選手だ。
一方プリスコバは3000が主戦場だから高木より長い距離が得意
のようで平昌でも3000は4位で5位の高木を上回り、5000では
2位に入っており今回も距離が長い方が力を出す典型的な長距離選
手だというのが分かる。
この大会はレギュレーション的に高木が最も得意とする1000が
なく平昌では出場すらしてない5000があるので、それだけでも瞬
発系の高木が不利になるし前週には短距離のみの大会に出場してい
るのだから瞬発系から持久系に切り替えなければいけないのだ。
そんな中での2位なのだから悲観するような内容ではなくポテン
シャルの高さを証明する成績だから、本当に世界選手権を取ろうと
するなら世界スプリントは休むぐらいの徹底が必要になるのではな
いだろうか。
やはり5000のような最長距離種目はキャリアがモノを言うの
で世界選手権で勝ちたければ、500を来シーズンは捨ててでも長
距離種目への馴化するというのも1つの手だろう。