ドラマ・風のガーデン終了

 昨日で名優・緒形拳の遺作となったドラマ・風のガーデンが終わった。
 久しぶりに見る倉本聰作品だったので‘見てみるか’と思い立って
いたが、第1話がOAされる4日前の10月5日に緒形拳が急死したので
‘最後の演技を見ないと’と思い毎週欠かさず見る事にしたのだ。

 「余命わずかな医師が、絶縁状態になっていた富良野に住んでいる家族
の元に戻るまで」というテーマは正直言って重く、以前ならあまり好きに
なれなかった。

 ただ私自身、中井貴一演じる白鳥貞美と同い年。
 緒形拳が演じる白鳥貞三は私の父と同世代。
 という事で、もはや年代的に人事ではないとも思えたのだった。

 予定調和的なストーリーだけに俳優の演技力がないと陳腐になって
しまうが、緒形拳だけでなく中井貴一ら演技派の俳優がすばらしい
演技をしていて毎回引き込まれてしまった。 

 ‘死期を悟った男が死ぬまでに何ができるか’というテーマでは黒澤明
監督作品の‘生きる’が代表的だが、志村喬が病気との孤独な闘いをして
いた‘生きる’に対し、風のガーデンは家族と共に病気と闘うのが印象的だ。

 ‘子供の頃に自室にテレビを強引に持ち込みドリフの八時だよ全員集合
を1人で見ていて最初は笑い転げていたが、周りに誰もいない寂しさから
泣いてしまった’というセリフが印象に残る。
 やはりいくら楽しくても1人では寂しいもの。
 家族の大切さを改めて思い知らされた。

 しっかりした脚本と演技の素晴らしい俳優が組めば、いいドラマが生まれ
るという事がよく分かる作品だった。  

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