飛行機の機内というのはいつもやることがなくて退屈。
唯一の楽しみが機内上映の映画、
多くは目下ロードショーでのヒットもの中心だが、
たまにまだ日本でも未上映の作品をやってくれる。
今回行きの機内では爆睡してしまったため映画は見れなかったが、
帰りの機内でニコラス・ケイジの「ナショナル・トレジャー」と
アカデミー賞で脚本賞をゲットした「JUNO(ジュノ)」を観た。
「ナショナル・トレジャー」は流石ディズニー製作ということもあって
ハズレなしのジェットコースタームービーだね。
それにしても主役にニコラス・ケイジ、父親役でジョン・ボイト(ブラッド・ピットの
奥方アンジェリーナ・ジョリーの実父で超名優、いまでもチャンプには泣ける)、
母親役で昨年アカデミー主演女優賞を「クイーン」でゲットしたノリノリのヘレン・ミレン、
敵役で私の大好きなエド・ハリスと俳優のギャラだけでぶっ飛んでる作品だった。
中身はまったく空っぽの豪華アクションムービー。
心の中に何も残らず、暇つぶしには最高であった。
もう1本の「JUNO]はマジで良かった。
まったく期待しないで観たのがよかったのかもしれない。
ハッキリいってこんなガキの青春映画などこんな機会がなければ
ゼッタイ観ることないだろう。
でも、意外に面白かったので、なにごともバカにしてはいかんのだな。
この映画は主役のジュノを演じるエレン・ペイジの魅力に尽きる。
彼女はこの映画で将来は確実に約束されたと思う。
エレン・ペイジの名は近いうちによく目にすることになるだろう。
脚本のディアブロ・コディはこの作品でアカデミー脚本賞をゲットした。
次回作からはギャラも100倍に跳ね上がるだろう。
偶然にも彼女の姿はアカデミーの授賞式をテレビでやっていたので、
その姿は知っていたけど右肩に刺青が入っているのにわざと黒いイブニングで
肩と刺青の背中をむき出しで出てくる姿がカッコ良かった。
というか、おまえ自身がジュノなんじゃないかという感じであった。
監督のジェイソン・ライトマンは弱冠30歳だそうだ。
また楽しみな監督が出てきた。彼は音楽の使い方がとにかく抜群。
今のティーンからミドルまでを音楽で心を捕まえる方を知っている。
ティーンからミドルまで楽しめる不思議な青春映画「JUNO]
多分、日本では公開されないと思うけど甘酸っぱくていい映画だったなぁ。
良品を製作することで定評のあるフォックス・サーチライトの作品。
アメリカはこういう地味な作品でもいいものはちゃんと取り上げられるね。
目立たなくても、ちゃんとした仕事をしていればスターになれるわけだ。
この作品はクチコミからどんどん評判になったというがわかる気がする。
しかしアカデミーも偉いなぁ、こんな地味な作品を作品賞にもノミネートするんだから。
ちなみに今年の作品賞はコーエン兄弟の「ノーカントリー」。
昨日は1日中ずっと雨。これで桜も終わりだね。
でも映画って本当に良い物ですね、おんちなりにも楽しめるのですから。