東京ミッドタウンに行きました。六本木ヒルズ、表参道ヒルズと同じです。
どこもかしこもオシャレにできていて物価も高そうです。
レストラン、ブティツクも行きましたが私も家内も欲しいものがありませんでした。
ただ、以前の桧町公園を上手く景観に取り込んでいて緑や芝生が
多いのはとてもよいことだと思いました。
この東京ミッドタウンのすぐ裏手に赤坂の叔母さんが住んでらっしゃいます。
明石男爵(機密工作によりロシア革命を支援したり、後の台湾総督になった方です)の
自邸のあった場所に今でもお住まいになっていらっしゃいます。
以前は白亜の洋館で戦時中はGHQが接収したり、戦後もどこかの国が
大使館としても使用していました。
子供心にもこの洋館が素晴らしいものだというのは覚えています。
ひょつとして私のヨーロッパ趣味の原点になったのがこの赤坂の白亜の洋館
かもしれません。それほどその白亜の洋館は素晴らしいものでした。
今ならさしずめ江戸川乱歩の撮影に使えそうな感じの建物です。
現在ではもうその洋館はなく、十年ほど前に伯母様がマンションを建ててしまいました。
赤坂のおじさんはもう亡くなりましたが、かつてはスーパーエリートな方でした。
昭和初期に府立一中、一高、東大、英国のオックスフォードというバリバリの
コースを歩まれた方です。とても優しい方でいつもニコニコしていたのを覚えています。
子供の頃から通った乃木神社、桧町、赤坂裏は全然変わってしまいましたね。
時代が変われば街並みも変わるのでしょうが、東京の変わり方は激しすぎます。
六本木や麻布界隈は猥雑な感じがするものですが、この赤坂界隈は下町とは違った意味で
古き良き東京の香りがするのでお気に入りの場所でした。
団子屋も蕎麦屋もうなぎ屋も格別に美味しい店があるのです。
東京ミッドタウンに行って感じたことですが、
どんどん東京が資本に食いつぶされてる感じがします。
旧伯爵家の跡地は三菱地所が乗っ取り、旧大名家の跡地はメリルリンチが乗っ取り、
防衛庁の跡地は三井不動産と時代が変われば持ち主も変わるのですね。
以前のお屋敷町は誰の所有物か明確に解ったものですが、今では
その所有者も法人であったり外国の会社であったり不明確なのも不気味です。
これも時代の趨勢なのかもしれません。