運命の9月、IOCが25日に公表した評価報告書は、イスタンブール(トルコ)、マドリード(スペイン)と比べて東京は「マイナス評価」が際だって少なく、レースを有利に進める。9月の総会で投票権を持つIOC委員約100人が顔をそろえる来月の説明会で、招致委が描くのが「委員たちの心を一気につかむ」という戦略だ。 説明会では、各都市が45分間の持ち時間で、開催計画などを発表。続いて質疑を受け付ける時間が45分間設定されている。 説明者6人のうち、猪瀬直樹都知事やフェンシングの太田雄貴選手ら4人は、5月の国際会議で計画発表した時と同じ顔ぶれだが、新たに起用されたのは、海外の首脳と英語で渡り合える麻生副総理と、仏語に堪能なフリーアナウンサーの滝川クリステルさんだ。 麻生副総理は、クレー射撃の元五輪選手という肩書もあり、海外メディアからは、ソフト帽を取り入れた着こなしを「ギャングスタイル」と紹介されるなど貫禄も十分。招致委幹部は「海外に通用する数少ないビッグネーム」と期待する。ニュース番組で人気を集めた滝川さんはフランス人の父を持ち、英語に加え仏語にも堪能。仏語は英語とともにIOCの公用語で、仏語を母国語とする委員も少なくない。都の担当者も「通訳なしのスピーチは効果的だ」と狙いを語るそうだ。打ってでるニッポンが、決定の通知を受けることができるのか
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