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新温泉町浜坂にある日本キリスト教団浜坂教会の
牧師日記

「恵みを分かち合う」

2021年09月24日 | 聖書のお話

「恵みを分かち合う」 マタイによる福音書 19章16~22節
 
 神さまは、天地創造の際、人間をご自分に似せて創造されました。言い換え得れば、人間は弱い存在ですが、律法を守り、イエスさんの愛の教えによって生きることを通し、愛の神さまに似た存在であることができるのです。それは、人間にだけ与えられている誇るべきことでもあります。永遠の命とは、不老不死などのことではなく、愛の神さまに似せて創造された、かつての誇りある人間のことなのです。

 金持ちの青年がイエスさんに「先生、永遠の命を得るためには、どんな善いことをすればよいのでしょうか。」と尋ねました。イエスさんは、「善い方はおひとりである。もし命を得たいのなら、掟を守りなさい。」と言いました。青年が「そういうことはみな守ってきました。まだ何か欠けているでしょうか。」と聞き返しました。イエスさんは、「もし完全になりたいのなら、行って持ち物を売り払い、貧しい人に施しなさい。それから、わたしに従いなさい。」と言いました。

 青年は、神さまから溢れるばかりの恵みを受けて金持ちになることができました。しかし、その恵みを独り占めして、貧しい人と恵みを分かち合うことはしませんでした。そして、金持ちの青年は、悲しみながら立ち去りました。その姿は、愛の神さまに似せて創造された者としての誇りを失い、永遠の命を得ることができなかった悲しい人間を表しています。

 


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