月のひびき (徳正寺だより)

“いま”出遇えた一瞬をパチリ
それは仏さまとの日暮らし…

物忘住職

2012年01月07日 19時14分37秒 | 仏々相念(住職日記)

忘れとった・・・

 

最近、物忘れが酷くなったように感じます。

特に人の名前・・・

顔は出ているのですが、名前が出ません。

これも辛いものです。

他にも多々・・・

若年性痴呆にでもなるのではないかと危惧しています。

 

「おはようございま~す!」ってお参りさせていただき阿弥陀さまの前・・・

「なんまんだ~ぶ、なんまんだ~ぶ・・・」

皆さまにもご挨拶申し上げ着替えをさせていただこうとすると、

「ご院さん、お線香を替えましたのでご心配なく。前回は辛い思いをおかけしました。」

あっ、そういえば・・・すっかり忘れていました。

 

49日のご縁の時、お飾り下さったお線香を焚きながらお勤めさせていただいていたのですが、お線香の香りで頭がいたくなってしまったのです。

こういった症状が出るお線香が何種類かあるのですが、いつもならお抹香を焚きながら自分を誤魔化すのですが、その時に限って経机の下にある見慣れない線香箱が目につき「これ使ってもいいですか?」

「どうぞ使ってください。でも、今焚いていただいているお線香も一緒ですよ。それ、僕が買って来たんです。これがいいかなって思って・・・」

そこで上手に言えばいいものを口下手住職はなぜかストレートに「すいません、ちょっとお線香が合わないみたいで・・・」

「そりゃ、すいません・・・」

こんなこと、したことも言ったこともなかったのに・・・

 

と、こんなことがあったのです。

言った本人はすっかり忘れているのです・・・

でも、外面住職の軽はずみな言葉に傷つかれた御門徒は覚えていたのでしょう・・・

 

なんと申し訳ないことです。

 

人を傷つけたことは忘れるのです・・・痛くないから。

でも、傷ついた人はず~っと覚えているのです・・・私もそうですから。

 

速攻で申し上げました・・・

「すいません、すっかり忘れていました。嫌な思いをお掛けして申し訳ありませんでした。」

替えて下さったお線香を焚かせていただきながら、今一度言葉の重みを噛みしめていたことです。

 

言葉、大切に発しましょう。

もしかしたら、その一言に傷ついているお方がいるのかも・・・

 

あなたの涙が見えます、「ごめんね・・・」


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