月のひびき (徳正寺だより)

“いま”出遇えた一瞬をパチリ
それは仏さまとの日暮らし…

我愛無明

2011年03月21日 19時26分56秒 | 仏々相念(住職日記)

この人、正直だな~・・・

 

最近、ニコニコさんの車中ではラジオを聞くことが多いのです。

特に、AMのNHK・・・

でも、今はずーっと震災の話。

今日も、その内容を聞かせていただきながら行き戻り。

 

今日の午前中の内容・・・

被災地にボランティアで救援物資を届けている方のインタビューでした。

「昨日、2人の方が救いだされましたが避難場所でも歓声が上がったのではないですか?」

「はい、確かに話題に上がっていましたが、それよりも自分が食べたい、飲みたい、生きたいのです・・・」

 

正直だな、この人。思わず独り言を言っていました。

それが現場にいる人と平生の日々を送る人の違いなのかもしれません。

その事聞かせていただきながら、多分私もそうだろうな~・・・

近い将来、南海大地震が起き同じ立場になったとき、

自分が空腹なのが辛くてたまらない・・・

自分が手に掴んでいた大丈夫って思っていたものが一瞬に無くなる・・・

そんな時に、人の事など・・・

どこまでも、どこまでも自分が可愛いのです・・・何よりも、誰よりも。

 

そういう自分が少しでも知らしめられたら、せめて気持ち的に余裕がある時には優しくありたい・・・


お彼岸のはなし

2011年03月21日 14時30分38秒 | ふうわりふわり(坊守日記)
昨日からご縁をいただいています西教寺様のお彼岸のご法座でのお取りつぎ(ご法話)を先程つとめ終えさせていただきました。

悲しみの涙を携えてお参りをしてくださったご門徒皆様と、今日も如来様のご恩徳の深きことをお聴聞させていただきました。

お彼岸ですので、私も懐かしい父母の話をさせていただきました。
今なお死別の悲しみを乗り越えることはできませんが、私のいのちの営みの一瞬一瞬を仏さまのはたらきでもって支えてくださっていることに出遇う毎に力強さをいただいています。

阿弥陀さまの大いなる願いの中…さあ、これからも願生(がんば)って歩ませていただきましょうね。

彼岸への道~お念仏の大道~を…あなたと一緒に!

西教寺様ご住職様はじめ坊守様、ご門徒皆様、尊いご縁を賜り、ありがとうございました。

写真は西教寺様の石庭の《飛鶴の松》、樹齢200年以上を数えるそうです。

昨日、ご住職様に案内していただきました山門、経蔵、寺町の写真は後程アップさせていただきます。

西教寺様のご法縁のはなし

2011年03月21日 01時16分48秒 | ふうわりふわり(坊守日記)
早朝、西へ傾くまんまるいお月さまに見送られるようにして家を出発。
走ること三時間、徳島県美馬市西教寺様にお参りさせていただきました。
川之江ジャンクションから徳島道へ…山懐に抱かれるようにして悠々と流れる吉野川沿いの静かな町に大きな伽藍の大屋根が見えてきました。
そこは《寺町》と言われるように、浄土真宗のお寺が3ヶ寺と真言宗のお寺1ヶ寺が隣接して建っています。

西教寺様の本堂は国の有形文化財で150年以上前に建てられたそうです。
そんな歴史ある西教寺様で春のお彼岸のご法縁がおつとまりになりました。
近々にお身内を亡くされたご門徒様がご家族ご一緒にお参りされていました。
皆さん死別の悲しみに肩を寄せ合うようにしてお参りされたのでしょうね。
こうして、ご家族で阿弥陀様のお呼び声に出あい、阿弥陀様をよりどころとさせていただくならば、そこには《また必ずあえる世界》をいただけます。
春の陽のひかりの中に、咲く花の中に、手のぬくもりの中に、お念仏の声の中に、愛しく懐かしいあの方々が仏さまとなられ、おはたらきくださることですね。

明日もういちにちご縁にあわせていただきます。 なあも……