月のひびき (徳正寺だより)

“いま”出遇えた一瞬をパチリ
それは仏さまとの日暮らし…

懐かしい父母のはなし

2010年11月02日 23時59分11秒 | ふうわりふわり(坊守日記)
久しぶりに父の法話のカセットテープを聞きました。
早いもので、還浄して(亡くなって)7年半になります。
父の懐かしいお念仏の声、ご法話の話しぶり、咳払い、笑い声
懐かしくて、懐かしくて、やっぱり涙が溢れてきました。

机の周りには、家族の懐かしい写真がたくさん飾ってあります。
わたしが生まれて初めてお寺に帰った時の初参りの写真を見ると
母が赤ちゃんの私を胸に、そして姉を傍らに抱いています。
わたしはこうやって母の胸に抱かれて阿弥陀さまにはじめてお参りをさせていただいたんだなあと思うと、
その時のことは全く記憶にはありませんが、
懐かしくて、温かくて、深い仏縁に感謝という思いが溢れてきました。

父と母のおかげで今生にいのちの花を咲かせていただきました。
仏法をお聴聞させていただく身に育てていただきました。

今なお、仏さまとなって・・・父の声が、母の手が、わたしを育ててくれます。
お念仏を大事にいただいてね・・・って。

面従腹背

2010年11月02日 19時56分47秒 | 仏々相念(住職日記)
腹の中では・・・

私のためにあるような言葉です。
外面良く腹の中では恐ろしいものを抱えている。

生きるために外面を良くする・・・
物事を円滑に進めたい、他人によく思われたい、そう思うと「はいはい」で済ませばいいこと。
辞書にはサラリーマンの一つの生き方ってあります。
サラリーマンだけじゃなく皆それぞれそんなところ抱えているのではないでしょうか?
わたしに至っては頷けて仕方がありません。
その結果、「あの人はいい人ね」って言葉をいただける。

よき住職、よき夫、よき親、よき子・・・
生きるために演じているようなものです。
腹の中ではグツグツ煮えたぎるようなものを抱えながらも顔では笑っているのです。

自分可愛い、が故にこれからも演じるのです。申し訳ない・・・